2018年12月 9日 (日)

「カペラ・デ・ラ・トーレ」:昔の管楽器で古い曲を吹けば

会場:武蔵野市民文化会館 2018年11月4日 このグループ全く知らなかったのだけど最近、中世・ルネサンスもので海外から来日するのは珍しいので、とりあえず行ってみた。 編成は、テオルボとオルガン、パーカッション以外は管楽器が6人という珍しいもの。ルネサンス期では標準だというのは知らなかった。リーダーはショーム吹きのカタリーナ・ボイルムで、さらにゲスト歌手でマーガレット・ハンターというソプラノが加わっていた。 プログラムは水・気・火・地の4つのパートに分かれて、それぞれ一、二曲...

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2018年12月 3日 (月)

「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」:ノー・モア・チャンス 試験戦線異状あり

監督:ナタウット・プーンピリヤ 出演:チュティモン・ジョンジャルーンスックジン タイ2017年 珍しやタイ製映画である。もっともこの少し前に、象を連れて歩く男の映画(やはりタイ作品)をやっていたので、そんなに珍しくないのか。(本作で父親役をやっている人が主演) しかも、あらすじだけ聞いたらどこの国の映画でもおかしくはない内容である。それどころか一見しただけではどこかも分からない無国籍ぶりになっている。 頭は非常に良いが家は裕福ではない少女が、特待生となって金持ちの師弟ばかりの...

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2018年11月30日 (金)

聞かねばならない時もある マイナー・コンサート 12月版

ドトーのようなコンサートラッシュも終了……と思ったら、12月xmasもかなりのもんです。 *7日(金)モンテヴェルディマドリガーレ集全曲演奏シリーズ 戦いと愛のマドリガーレ(ラ・フォンテヴェルデ):浜離宮朝日ホール *8日(土)パンジャマン・アラール:武蔵野市民文化会館 *11日(火)ラケル・アンドゥエサ&ラ・ガラニア:王子ホール *12日(水)ヴェラチーニのリコーダーソナタ(本村睦幸ほか):近江楽堂 *  〃   桒形亜樹子チェンバロリサイタル:原宿教会 *14日(...

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「HBS333 ヘンデル・バッハ・スカルラッティ生誕333周年記念」:人気のない街角にヘンデルの美メロ流れる

演奏:エクス・ノーヴォ室内合唱団演奏会 会場:JTアートホールアフィニス 2018年11月3日 祭りはクープランだけぢゃないんだよannoy 「HBS333」をお忘れなく\(◎o◎)/! 生まれた年が同じ3人の作曲家(没年は違う)、ちょうど縁起がいい(?)333周年ということで、各地で記念コンサートが行なわれております。 前回のモンテヴェルディがよかったこのグループもHBSするというので行ってみた。 この日もプレトークがありヘンデル研究者の三ヶ尻正が登場して、3人の作...

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2018年11月28日 (水)

「1987、ある闘いの真実」:倒れざる死者

監督:チャン・ジュナン 出演:キム・ユンソク、ハ・ジョンウ 韓国2017年 軍事政権時代の韓国で起こった事件に基づくゴリゴリの社会派映画。民主化運動に関わっていた学生が逮捕されて拷問死する。捕えた側の対共捜査所長は隠蔽しようとするが、徐々に真相が明らかにされる。 制作は前政権下で密かに始動したそうだが、役者は大物やスターが出演している。非常に見ごたえあり。 完全に群像劇で、検事、所長、捜査員、看守、その姪の学生、記者……など、その事件に巻き込まれていく人々の動きを並行して描い...

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2018年11月23日 (金)

「「演劇の街」をつくった男 本多一夫と下北沢」

本多一夫、徳永京子著 ぴあ2018年 あの本多劇場など8つも劇場を下北沢に作った人物の聞き書き。まさに小劇場時代から現在に至る演劇史の一端を覗き見る気分である。 映画俳優を目指すも失敗→飲食業界で大儲け→劇場作りへ情熱を傾ける、という波乱ありまくりな半生に驚く。 本多劇場については、演劇の劇場と音楽ホールは音響が全く違うということが書いてあって、大いに頷けた。どっちつかずは音楽と演劇双方から困るのよ~。 しかし、巻末の役者たち(錚々たるメンバー)のインタビューにちょこっと名前...

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2018年11月21日 (水)

「マハのまなざし」:美人迫命

バロック&近代歌曲コレクション 演奏:ロベルタ・マメリ&つのだたかし 会場:ハクジャホール 2018年10月31日 久し振りにロベルタ・マメリを聞いてみようという気になった。初めて彼女を聞いたのはラ・ヴェネシアーナの一員として10年以上前のこれとこれだと思う。 当時はまだ若手という感じだった。 しかし、この日登場したロベルタはもはや「大物」感さえ漂う貫禄あり。あ、身長も高いので、つのだたかしと並ぶと……)^o^( サブタイトル通り、前半は(初期)イタリア・バロックで後半は20...

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2018年11月18日 (日)

「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」:愛と友情のオンザライン

監督:ヤヌス・メッツ 出演:スヴェリル・グドナソン、シャイア・ラブーフ スウェーデン・デンマーク・フィンランド2017年 テニスが題材の映画というと、つい最近は『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』があった。スポーツものがブーム?のせいか、テニス以外でも『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』がやはり今年公開された。 格別プロテニスに興味がなくともみんな名前は知っているこの二人を題材にしたこの作品、しかし一番似ているのは『ラッシュ/プライドと友情』だという事前の下馬評が流れていて...

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2018年11月11日 (日)

「フライブルク・バロック・オーケストラ mit キャロリン・サンプソン」:女3人寄れば

会場:トッパンホール 2018年10月22日 キャロリン・サンプソンとFBOの組合せと言えば少し前にバッハの「結婚カンタータ」の録音が出ていた。今回それとほぼ同じプログラムで来日。東京では2回公演があって、わたしはトッパンホール(久し振り!)の方に行った。 複数コンマス交代制を取るこのグループ、今回はA・K・シュライバーという見た目は小柄なオバサンな人が担当である。 冒頭はバッハ先生の「はとこ」にあたるというヨハン・ベルンハルト・バッハの「管弦楽組曲」で耳慣らし。テレマンのい...

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2018年11月 7日 (水)

「アントマン&ワスプ」:スモール・オア・ラージ 値段は同じ

監督:ペイトン・リード 出演:ポール・ラッド 米国2018年 第1作目「アントマン」は未見だった。ところが、この続編が米国で公開されるとエラい人気で、しかも予告(の断片)を見ると面白そう。 しかし1作目を見てないんでは話にならないということで、急きょレンタルで借りて見たのである。そしたら実際面白いではないですかヽ(^o^)丿 で予習もバッチリgood 意気込んで映画館に行った……が。 バツイチで娘とは別居中のスコットはヒョンなことから身の丈1.5センチのアントマンにな...

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2018年11月 4日 (日)

「クープラン賛」:祭りは進行中

フランソワ・クープラン生誕350年記念演奏会 演奏:廣江理枝ほか 会場:東京藝術大学奏楽堂 2018年10月21日 いよいよクープラン祭りも佳境となってまいりましたfuji こちらは泣くアーティストも黙る東京藝大、その「上野の森オルガンシリーズ」の一環として、ここ奏楽堂でもクープラン祭りが行なわれようとしております。 まずはプレトーク開始、オルガン専攻教授廣江理枝と古楽専攻教授大塚直哉がステージ上に登場です。 前半の曲目について大塚氏が解説。「王宮のコンセール」は楽器...

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2018年10月30日 (火)

聞かねばならない時もある マイナー・コンサート 11月版

さすがに陽が落ちるのが早くなってきました。 *2日(金)小池耕平リコーダーリサイタル ヴィヴァルディとその周辺:近江楽堂 *3日(土)静かな音楽会(大塚直哉):ウェスタ川越 *  〃  エクス・ノーヴォ室内合唱団演奏会10 HBS333記念:JTアートホールアフィニス *4日(日)バッハ 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲(佐藤俊介):所沢市民文化センター ♪15日に浜離宮朝日ホール公演あり *  〃  カペラ・デ・ラ・トーレ:武蔵野市民文化会館小ホール *13日(...

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「沖縄スパイ戦史」:ホラーか現実か

監督:三上智恵、大矢英代 日本2018年 離島の村に学校の先生がやって来た。若い男性でカッコ良くて優しく人気者となった。ある日突然、隠し持っていた軍刀を抜くまでは……。 これ、怖くないですか(>O<;) ホラー映画のネタになりそう。 戦争中の波照間島、若い男は皆戦争に行ってるから、いるのは年寄りと女子どもばかり。彼の命令通りに島を出ていくしかなかった。移住先はマラリアが蔓延する島で、多くの人がバタバタと亡くなっていったのだった。 その男の正体は陸軍中野学校(当時ス...

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2018年10月26日 (金)

「クピドのまなざし」:教会に音の旋風

モンテヴェルディの系譜をたどって 演奏:村田淳子ほか 会場:日本福音ルーテル東京教会 2018年10月17日 ソプラノ歌手の村田淳子という人、スイス在住だそうである。名前を聞いたことがなかったが、杉田せつ子ヴァイオリン、北谷直樹チェンバロ、高本一郎リュートという顔ぶれにも引かれて行ってみた。 サブタイトルに「モンテヴェルディの系譜」とある通り冒頭に彼の歌曲が4曲歌われ、その後は後輩筋にあたる作曲家の作品を中心に展開した。 村田氏は強力かつ劇的な歌唱で聴衆を引き付けた。この勢い...

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2018年10月23日 (火)

「スターリンの葬送狂騒曲」:バトル・フィールド 継ぐのは誰か

監督:アーマンド・イアヌッチ 出演:スティーヴ・ブシェミ フランス・イギリス・ベルギー・カナダ2017年 「ヒトラー」の次は「スターリン」映画ブーム来たるsign03というわけではないだろうが、近現代ヨーロッパ史における最悪独裁者一、二の座を争う人物といえる。その彼の死をめぐるドタバタ劇である。コメディ仕様となっているが、シリアスな調子でやったらとても正視できぬ陰惨な史実だ。 強権を振るう彼が別荘で倒れるが、優秀な医者はみんな粛清してしまったんでロクな治療も受けられな...

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«「J.S.バッハ 音楽の捧げもの」:最大の謎は終わらない