2020年7月 3日 (金)

【回顧レビュー】第3回北とぴあ国際音楽祭1997

会場:北とぴあ1997年11月19日~30日 平常が戻るまで昔の公演を振り返る。 この年はクリストフ・ルセが来日し、ソロとアンサンブル公演そしてラモーの「アナクレオン」の指揮をした。代わりに寺神戸亮はオープニングのモーツァルト公演の方へ回ったのだった。 チェンバロ・エキジビションというイベントも行われ、国内の様々なチェンバロが集められて展示・演奏が行われ、チェンバロ祭りな年でもあった。ウェスタン・ウィンド・ヴォーカル・アンサンブルが来日し合唱祭があった。他にA・リュビモフ、...

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2020年7月 1日 (水)

聞かずば死ねない!古楽コンサート 7月版

今のところ、以下2公演の予定あり。この先はどうなるのか分かりません。EUが入国制限解除するらしいので、これからはヨーロッパ圏からの来日はありですかね(実際は国ごとに対応を決めるらしい)。 *5日(日)大塚直哉レクチャー・コンサート4 バッハの生きた時代と”平均律”:彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール*28日(火)ルカ・マレンツィオ四声のマドリガーレ(ラ・フォンテヴェルデ):近江楽堂  4月1日公演を延期して開催...

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2020年6月30日 (火)

「スキャンダル」「ザ・ラウデスト・ボイス」:家族は大事だ!

「スキャンダル」監督:ジェイ・ローチ出演:シャーリーズ・セロン米国2019年 「ザ・ラウデスト・ボイス アメリカを分断した男」出演:ラッセル・クロウ米国2019年*WOWOWで放映 米国のFOXニュース社でのセクハラ事件を扱った問題作--といっても、米国では有名でも日本では知られてない事件である。私なんかそもそもFOXニュースとは?という基礎知識から欠けている。また、中心となる三人の女性のうち二人は人気キャスターで「お茶の間の顔」だったらしいが、それ故のスキャンダル騒動は想...

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2020年6月22日 (月)

【回顧レビュー】第13回〈東京の夏〉音楽祭’97

平常が戻るまで昔の公演を振り返る。 会場:天王洲アートスフィアほか1997年7月4日~23日 この年のテーマは「神話そして伝説」で古楽系は「預言者ダニエル物語」の三回公演がメインだった。他にはゲイリー・スナイダー、高千穂・韓国・アイヌのそれぞれ神話によるパフォーマンスがあった。 「ダニエル」は12世紀に成立し、それ以降パリ北部の町で歌い継がれてきた聖書の音楽劇を再現したパフォーマンスである。10世紀の写本に描かれている絵の光景をそのままに衣装や舞台を忠実に復活させたのが見も...

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2020年6月21日 (日)

「ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密」:真実を吐け!

監督:ライアン・ジョンソン出演:ダニエル・クレイグ米国2019 お屋敷で起こる不可解な老作家死亡事件!果たして自殺か他殺か。怪しい奴には事欠かぬ--てな具合で始まる。クリスティー風本格推理ものと思わせて、遺産をめぐる醜い肉親間の争いへ突入する。差別丸出しな言動も頻出だー。 D・クレイグ(好演)の探偵が真実を解明した後も二転三転、見てて気が抜けねえ~。一癖二癖ある個性豊かな登場人物たちを役者が楽し気に演じているのもよい。途中でやはり文庫本によくある人物リストが欲しくなった(^...

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2020年6月15日 (月)

【回顧レビュー】第2回北とぴあ国際音楽祭1996

平常が戻るまで昔の公演を振り返る。会場:北とぴあ1996年10月14日~29日 この年は「サヴァール祭り」で、彼はラ・カペラ・レヤル・デ・カタルーニャとエスペリオンXXを率いて数回の公演を行なった。他にはヒロ・クロサキ、A・シュタイアー、マドリガル・ド・プロヴァンス合唱団、池辺晋一郎など。 私が行ったのはオープニングの「黄金時代のスペイン音楽」、マレとサント・コロンブ作品ヴィオール合奏、そして「モンテヴェルディの愛と祈り」である。モンテヴェルディにはヒロ・クロサキもゲスト参...

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2020年6月14日 (日)

映画落ち穂拾い 2020年前半その1

「モンスターズ 悪魔の復讐」監督:クレイグ・ウィリアム・マクニール出演:クロエ・セヴィニー、クリステン・スチュワート米国2018年 DVD鑑賞。邦題がアレな感じだが19世紀末米国で起こった有名なリジー・ボーデン事件を題材とした映画(原題は『リジー』)。猟奇犯罪ものなのか!!と思って見ると大違い。ジワジワと家族殺人という犯罪に追い詰められていく女たちを、あくまでも静かに美しい映像と音楽で描くのだった。 そのためか緊張の盛り上げ方が今一つだった。それと描きたい...

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2020年6月11日 (木)

【回顧レビュー】ロマンチカ「奇跡御殿」

平常が戻るまで昔の公演を振り返る。演劇編。 会場:シードホール1991年9月 ロマンチカは当時女性だけの劇団だった。これはジャン・ジュネの複数作品を構成し、5人の女優が浮浪者の少年たちを演じたものだ。「女が演じるんじゃジュネは喜ぶまい」という人もいたが、果たしてどうか。役者も美術も脚本も完璧。汚濁と崇高--その先鋭的な美意識が空間に充満し、見ている間ジワーンと恍惚感が頭の中に反復しているようであった。 冒頭とラストに全く同じ場面が繰り返し演じられるのだが、同じはずなのに二度...

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2020年6月10日 (水)

「隣の影」:芝生が青けりゃ木もデカい

監督:ハーフシュテイン・グンナル・シーグルズソン出演:ステインソウル・フロアル・ステインソウルソンアイスランド・デンマーク・ ポーランド・ドイツ2017年 公開時に見損なったのでDVD鑑賞。見れば誰でも『パラサイト』を思い浮かべるだろう(日本公開はこちらが先)。あちらは高台の邸宅と半地下でタテ関係の階層格差を扱い、夫が中心に話が動く。こちらはモダンなテラスハウスの隣人で横関係、女同士がいがみあう。しかも「息子が芝生にテント」もあり!……と言っても、こちらの「息子」はあの資産...

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2020年6月 3日 (水)

【回顧レビュー】第1回北とぴあ国際音楽祭1995

平常が戻るまで昔の公演を振り返る。 会場:北とぴあ1995年10月20日~30日 初回だけあって豪華な内容だった。ルネ・ヤーコプス、RIAS室内合唱団、吉松隆、ボストン・カメラータなど。「ピアノの100年」という連続コンサートでは小島芳子、ジョス・ファン・インマゼールが登場。 オープニングはヤーコプス指揮でRIAS室内合唱団による「ロ短調ミサ」。合唱はさすがの大迫力で、弦の音が異様なほどに気持ちよかった。(オーケストラは日本人中心で一部海外勢)ファイナルはこの年没後300年...

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2020年6月 2日 (火)

「マザーレス・ブルックリン」:猫をもっと出せ

監督:エドワード・ノートン出演:エドワード・ノートン米国2019年 エドワード・ノートンによるハードボイルド風味のサスペンス。主人公は探偵社で働き、障害を持っているが同時に探偵向きの才能を持っているというのが特徴。探偵もので原作が1990年代なのを1957年に移したらしい。なので、もっとフィルムノワールっぽいかと思ったら全くそんなことはなかった。意外にもカラフルで健全な印象。ロバート・フランクだと見ていたら、結局ソール・ライターだったというような……。 登場人物が多数でカタカ...

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2020年5月31日 (日)

【回顧レビュー】チェスティ「オロンテーア」

平常が戻るまで昔の公演を振り返る。 会場:国立音楽大学講堂1995年9月14日 初めて生で聴いた見たバロックオペラである。国立音大は1993年に初演しこの時は再演だったとのこと。 チェスティは17世紀中ごろにヴェネツィアで活躍した作曲家である。指揮は有村祐輔、コンマスは川原千真、タイトルロールのエジプト女王役は山内房子という布陣だった。当時の人気作とのことだが、内容は宮廷を舞台にしたドタバタした恋愛劇っぽい印象だった。同じ歴史&宮廷ものでも、ヘンデルみたいに政治的なウラ読み...

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2020年5月29日 (金)

「エクストリーム・ジョブ」:クライム・オブ・チキンズ 犯人を揚げろ!

監督:イ・ビョンホン出演:リュ・スンリョン韓国2019年 なぜか麻薬捜査班の警官たちがフライドチキン屋に!というワンアイデアだけで出来ちゃったような警察アクションものである。面白いけどバカバカしい。というか、バカバカしいけど面白いというべきか。ここまでバカバカしければ言うことなし。 刑事たちがマフィアの張り込みのために利用していたから揚げチキン店が突如閉店に。こりゃ困ると自分たちが店を引き継いで開業したら、なんと客が押し寄せる人気店になってしまった。本業副業が逆転して、さあ...

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2020年5月25日 (月)

【回顧レビュー】東京グランギニョル「ワルプルギス」

平常が戻るまで昔の公演を振り返る。今回はコンサートではなく芝居を紹介。 会場:大塚ジェルスホール1986年10月 かつての情報誌「シティロード」(古い!)の星取表にこの劇団の前作(『ライチ光クラブ』)が取り上げられ、どの評者も絶賛状態だった。それを読むとどうにも見に行きたくてたまらなくなり、芝居など全く縁がない人間だったが突撃したのだった。小劇場については当然何も知らなかった。開場よりも前に行って整理番号貰って並んで待ち、中は椅子もない階段状の狭い所でギュウギュウに押し込め...

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2020年5月24日 (日)

「プリズン・サークル」:罪と罰の狭間

監督:坂上香日本2019年 島根に新しい半官半民の刑務所があり、そこだけで唯一行われている犯罪者更生プログラムを取材したドキュメンタリー。「初めて日本の刑務所にカメラを入れた」という惹句が誤解を招くかもしれないが、主題は刑務所ではなくあくまでもプログラムの方である。特別な刑務所だから許可が出たというのはあるだろうけど。 そもそもそのプログラムは、坂上香監督の過去作『ライファーズ 終身刑を超えて』が取り上げた米国のアミティという更生プログラムを参考にしたものなのだという。監督...

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