2026年4月 8日 (水)

「幻想文学怪人異人列伝」

国書刊行会編集長の回想著者:磯崎純一筑摩書房2026年 サブタイトルにある通り、編集者が澁澤龍彦から山尾悠子まで担当した様々な文人たちのエピソードを綴ったものである。担当した書籍・全集は1984年の『フランス世紀末文学叢書』から2023年『アーサー・マッケン自伝』まで、約40年間に渡る。『肉体の死と悪魔』とか『日本幻想文学集成』など当時(一部で)話題となった懐かしい書名が頻出する。 全集については小説家や評論家に編者として作品選択や解説を割り当てて担当してもらう。とある人に...

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2026年4月 1日 (水)

聴かずに死ねるか! 古楽コンサート2026年4月編

個人の好みで東京周辺開催のものから適当に選んでリストアップしたものです(^^ゞ事前に必ず実施を確認してください。ライブ配信は入っていません。小さな会場は完売の可能性あり。ご注意ください。 *3日(金)・4日(土)バッハ マタイ受難曲(バッハ・コレギウム・ジャパン):サントリーホール*4日(土)アンナ・プロハスカ&イル・ジャルディーノ・アルモニコ:トッパンホール*6日(月)遥かなるブリテンの調べ イギリス音楽二百年(ムジカ・レセルヴァータ):今井館聖書講堂*8日(水)東京・春・...

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2026年3月28日 (土)

「センチメンタル・バリュー」:ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム

監督:ヨアキム・トリアー出演:レナーテ・レインスヴェ 、ステラン・スカルスガルドノルウェー・ドイツ・デンマーク・フランス・スウェーデン・イギリス2025年 結論から言ってしまおう。私のような俗っぽい人間には高踏過ぎた  まあ見る前から予想はできたことだけど……。過去に妻子を捨てた映画監督の父親、演劇の道を歩む姉娘、堅実に穏やかな家庭を築く妹。しかし、母親の葬儀に父が顔を見せたことから日常の小さな波紋が大きな波へと変わる。 姉は才能ある舞台俳優として主役を務...

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2026年3月20日 (金)

「クライム101」:不器用なヤツ

監督:バート・レイトン出演:クリス・ヘムズワース米国・イギリス2026年 内容はクライム・サスペンスに分類されるか。しかしこのジャンル、今はそれほど客が入るものではないと思われるが……。とはいえ役者の顔ぶれが無駄に豪華すぎたためだろう、大規模なロードショー展開がされた。実際にはそんな派手な内容ではないので、私が見た時の客は5人でした~ 見た人の意見が賛否両論であまり期待してなかったのが逆に幸いしたか、結構気に入った。派手な銃撃戦はないが、カーアクション...

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2026年3月 7日 (土)

「大塚直哉レクチャー・コンサート第13回 音の建築 インヴェンションとシンフォニア」:時間を描き音を建てる

出演:大塚直哉、中山英之会場:彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール2026年2月8日 半年前の前回は最高気温36℃の日だったわけだが今回は一転、雪が降った直後で寒さに震えあがりながら行く破目になった。この日は建築家の中山英之をゲストに、建築とバッハについてということだった。取り上げる作品は前半インヴェンション、後半シンフォニアである。なおどうして「シンフォニア」と名付けたのかは不明だそうだ。 トークタイムではバッハは年齢ごとにどんな建築の中で演奏し、そして家で暮らしてきたのかと...

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2026年3月 1日 (日)

聴かずに死ねるか! 古楽コンサート2026年3月編

個人の好みで東京周辺開催のものから適当に選んでリストアップしたものです(^^ゞ事前に必ず実施を確認してください。ライブ配信は入っていません。小さな会場は完売の可能性あり。ご注意ください。*4日(水)・5日(木)ベルリン古楽アカデミー:トッパンホール*7日(土)イタリア古楽花伝7 辻文栄チェンバロリサイタル 伊太利節:今井聖書館講堂*8日(日)リュート・デュオで奏でるダウランドの世界(ルネ・ジェニス=フォルジャ&佐藤亜紀子):カトリック山手教会  21日に東京...

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2026年2月21日 (土)

「ウォーフェア 戦地最前線」:戦場の日常

監督:アレックス・ガーランド、レイ・メンドーサ出演:ディファラオ・ウン=ア=タイ米国2025年 以前『シビルウォー』を見た時に、本筋とは別に兵士たちの描写に心惹かれるものがあった。黙々と移動していく姿、ひたすら目標に向かって突入する様子などである。実は戦争映画はあまり好きではないのだが、あの映画でアドバイザーだったメンドーサとガーランドが共同監督する戦争映画ということで見る気になった。 2006年イラクが舞台である。とある町で敵集団の監視をしていた--といっても勝手に民間人...

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2026年2月 6日 (金)

「グッドワン」:娘はそれを我慢できない

監督:インディア・ドナルドソン出演:リリー・コリアス米国2004年 17歳の娘、その父、彼の友人が山中のキャンプに出かける。そもそもは友人の息子も一緒に行くはずだったが朝から親子ケンカしてしまい3人になってしまったのだ。旅の冒頭から暗雲 --というほどではないが前途多難な予感である。 山中で娘は「よい子」としてかいがいしく中年男たちの世話をし(まさにケア労働)、彼らの無神経な言い合いや勝手な行動をフォローしてやる。少しぐらい不満があっても明確には訴えない。...

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2026年1月31日 (土)

聴かずに死ねるか! 古楽コンサート2026年2月編

個人の好みで東京周辺開催のものから適当に選んでリストアップしたものです(^^ゞ事前に必ず実施を確認してください。ライブ配信は入っていません。小さな会場は完売の可能性あり。ご注意ください。 *3日(火)フランス フルート黎明期の音楽(アンサンブル・イレーヌ):榎の樹ホール*5日(木)極夜を過ぎて 古楽器による立春の音楽会(ハルドール・ビャキ・アルナルソンほか):今井館聖書講堂*7日(土)イギリスとドイツの音楽紀行(白井美穂ほか):今井館聖書講堂*  〃  コラールカンタータ30...

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2026年1月20日 (火)

「世界一不運なお針子の人生最悪な1日」:道が幾つあろうとも

監督:フレディ・マクドナルド出演:イヴ・コノリー米国・スイス2024年 今年初映画館行きはこの作品だった。題名長すぎで覚えられないのは困ったもんであるが、評判を聞いて面白そうなので行った。 車もろくに通らぬ山中の路上で倒れている男二人、投げ出された白い粉と怪しいカバンあり  仕事中にそこを通りかかった出張裁縫屋(?)の娘はいかなる行動を選ぶのか。冒頭で早々に三つの選択肢とその後の顛末がそれぞれ示される。さて、どうなるよ--というものである。 軽妙で若干コミ...

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2026年1月14日 (水)

今さらながら2025年を振り返る

昨年の後半は体調悪く、遂には入院までしてしまい映画もコンサートも思うように行けず無念でありました。特にステージ系は壊滅的、美術展は歩いて見て回ること自体が無理という調子でした。ブログの方も特に映画の感想が積み残し多数。さらにココログ記事の検索ができなくなってしまい、これでは使えんので移住するしかないですかね…… 【映画】大体見た順。大作話題作問題作はほとんど見てませーん(><)*名もなき者*ノー・アザー・ランド 故郷は他にない*FLOW:ネ...

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2026年1月10日 (土)

「プラハの春 不屈のラジオ報道」:決死の実況中継

監督:イェジー・マードル出演:ヴォイチェフ・ヴォドホツキーチェコ・スロバキア 2024年 1968年のチェコスロバキアを覆った民主化の波に対して、ソ連が侵攻した事件を放送局の立場から描いたもの。地域によるが、当時はメディアというと紙媒体かラジオが中心だったようだ(テレビは普及途上か)。 通信局の技師として働いていた男が国営ラジオ放送局の国際報道部に技術員として異動を命じられる。そこは政府の方針に反して自由な報道を行ない、体制批判も辞さない部門だった。ノンポリだった男は彼らと...

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2026年1月 2日 (金)

聴かずに死ねるか! 古楽コンサート2026年1月編

個人の好みで東京周辺開催のものから適当に選んでリストアップしたものです(^^ゞ事前に必ず実施を確認してください。ライブ配信は入っていません。小さな会場は完売の可能性あり。ご注意ください。昨年はコンサートに行く回数が減ってしまいました。今年はどうなるかな? *4日(日)レクチャー・コンサート~バッハ x 下持ち弓 バロック・ボウどっちで持つ?!(島根朋史&懸田貴嗣):今井館聖書講堂*9日(金)モンテヴェルディ 聖母マリアの夕べの祈り(ラ・ヴォーチェ・オルフィカ):東京カテドラル...

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2025年12月30日 (火)

「木の器クリスマスコンサート」:いつか当たるかプレゼント

演奏:櫻井愛子、宇治川朝政、福間彩会場:日暮里サニーホールコンサートサロン2025年12月23日 私にとって今年最後のコンサートである。ソプラノの櫻井愛子をゲストに迎えてヘンデルとテレマン中心のプログラム。後半にクリスマス関連の曲を配して、華やかなカンタータと器楽曲が繰り広げられた。アンコールは「メサイア」から。テレマンのリコーダーソナタの超が付くような技巧的な曲を、宇治川氏が気合を入れて演奏したのが印象に残った。 その後は、恒例のサンタが登場してくじの抽選によるプレゼントコ...

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2025年12月29日 (月)

「迷宮」上・下

著者:マイクル・コナリー(古沢嘉通・訳)講談社文庫2025年 ロス警察の未解決事件班担当刑事レネイ・バラードのシリーズ新作である。冒頭から銃とバッジを盗まれるという大ピンチに陥る。バレればクビじゃすまないという事態だ。なんとか取り戻そうと密かに犯人探しをするが……。 上巻の帯には「議事堂襲撃事件犯による大規模テロを阻止せよ」とあり、下巻は「ブラック・ダリア事件の真相に迫る」となっている。車上荒らしというある意味チンケな犯罪から、そんな大事件(それも全く種類が異なるもの二件)...

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«「ジャグラー/ニューヨーク25時」:走る父権