2017年10月22日 (日)

モンテヴェルディ「聖母マリアの夕べの祈り」:夕べに「祈り」を聞かば、朝に死すとも可なり

演奏:バッハ・コレギウム・ジャパン 会場:東京オペラシティ コンサートホール 2017年9月24日 モンテヴェルディ・イヤーも後半戦押し詰まってまいりました。ここで真打登場風にBCJが「晩課」を演奏です。この後には「ポッペア」も控えておりますねー。 コルネットとトロンボーンにはコンチェルト・パラティーノが入るという豪華布陣、会場は期待する聴衆で満員御礼fullであります。 しかし、個人的に獲得できたのが一番端っこの席ということで、音的には今イチなのだった。 折角のコン...

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2017年10月14日 (土)

「サヴァール・トリオ ラ・ヴィオール・セルティーク」:静かなるケルト

会場:王子ホール 2017年9月14日 →写真は水戸公演のチラシです 近年、様々なテーマで録音を出し続けているサヴァール、今回の来日のテーマはケルト音楽である。CDは数年前に出ていたと記憶している。 ほとんどは短い曲で、アイルランドやスコットランドの伝統曲や舞曲があれば、様々な時代に作曲家が作った曲もある。それを数曲ずつセットという組曲のようにして演奏した(公演日によってセットは変わったらしい)。 サヴァールはトレブルとバスのヴィオールを使用。トレブルはまるでフィドルのように...

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2017年10月 9日 (月)

「ワンダーウーマン」:ファイト・アンド・ラブ 戦闘美女参上

監督:パティ・ジェンキンス 出演:ガル・ガドット 米国2017年 ワンダーウーマンと言われてもアメコミ関係は無知な私ゆえ、名前聞いたことあるぐらいの状態で見に行った。。 霧に隠れた海の中の王国、そこは女だけの国だった(!o!)--となると、当然疑問なのはどうやって生殖活動を行うのかということである。アマゾネスのように外界へ出て男を見つけるのかと思いきや、ギリシャ神話の人物である島民は大人ばかり、唯一の子どもがヒロインのお姫さまダイアナなのであった。 さて、ある日そこに流れ着き...

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2017年10月 2日 (月)

「マントヴァ聖バルバラ教会の音楽とポリフォニー即興」:下は冷蔵庫、上は蒸し風呂、なーんだ?

演奏:セステット・ヴォカーレ 会場:求道会館 2017年9月10日 テノール福島康晴、バリトン辻康介など6名がアカペラでルネサンス期の歌曲を歌う。このグループを聞くのは初めてだが、これまでの公演では世俗曲ばかりだったらしい。 なんでも夏にイタリアにメンバーで研修に行き、マントヴァの聖バルバラ教会で歌ったという。バルバラ教会はゴンザーガ公によって当時のポリフォニー音楽を響かせる目的に特化された作られた空間だとのこと。で、今回はその同時代の宗教曲を演奏するという趣向だ。 パレスト...

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2017年10月 1日 (日)

聞かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 10月版

コンサート・ラッシュでとても行ききれません(>_<) *2日(月)激動の英国、激動のコンティヌオ!(コンティヌオ・ギルド):近江楽堂 *6日(金)フォンス・ムジケ:武蔵野市民文化会館 ♪8日にも横浜ひまわりの郷で公演あり あまりチケットが売れてないと聞いたんですが、マジですかっ(!o!) *9日(月)頌歌 バロック3大作曲家の饗宴(セシリア・コンソートほか):石橋メモリアルホール *11日(水)・12日(木)オール・バッハ・プログラム(ラ・プティット・バンド):浜...

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2017年9月27日 (水)

「スパイダーマン:ホームカミング」:ソフト・ランディング クモの糸よりも軽く

監督:ジョン・ワッツ 出演:トム・ホランド 米国2017年 過去にトビー・マグワイア版、アンドリュー・ガーフィールド版、と見てきたスパイダーマン、今度は15歳という年齢にふさわしい童顔のトム・ホランドが主役である。 その前に彼は『シビル・ウォー』に登場していた。その流れで、アイアンマンことスタークも関わってくる。 そこでは、メイおばさんへニヤニヤと色目を使いながらスタークが接する場面があって、その方向で進むかと思いきや、どうもそうではないらしい。何せ冒頭からメイおばさんが「あ...

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2017年9月17日 (日)

「大塚直哉レクチャー・コンサート」:なりは小さくとも

ポジティフ・オルガンinアンサンブル 演奏:大塚直哉ほか 会場:彩の国さいたま劇場音楽ホール 2017年8月27日 チェンバロ啓蒙活動を各地で続ける大塚直哉、もちろんオルガンも忘れてはいませんnotes この日はさいたま芸術劇場で、ポジティフ・オルガンのレクチャー付きコンサートを行ったのであった。このオルガンは会場備え付けのものだとのこと。 まずは大塚氏独奏で耳慣らし。バッハのリュート用組曲からだが、オルガンで初めて聞いた。なんだか左右のリズムが微妙にずれているという...

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「フランス音楽の彩を楽しむ 6」:台車の音が……

演奏:宇治川朝政ほか 会場:近江楽堂 2017年8月19日 木の器主催の定例コンサート、今回は総勢6人と比較的大きな編成だった。宇治川&福間彩コンビ以外にヴァイオリン秋葉美香&廣海史帆、ガンバがJ・チータム、トラヴェルソ野崎真弥という顔ぶれである。 冒頭、穏やかでのんびりした調子のオトテールで始まったが、ヴァイオリン2人のみのルクレールになると一転、緊張感が走り二つの楽器がせめぎ合う演奏に。 マレのトリオによる組曲になると、また一転して哀愁味漂う曲調となった。管が二人いるが、...

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2017年9月10日 (日)

「人生タクシー」:ノー・ストップ 赤信号は完全無視

監督・出演:ジャファル・パナヒ イラン2015年 国から監督禁止命令を受けたイランの映画監督が「失業中につきタクシー運転手」という設定で、自ら主演した疑似ドキュメンタリー風作品である。 すべて映像はタクシーの車中カメラか、途中で乗ってくる姪っ子が持ってるカメラ(あるいはスマホ映像も)からのものになっている。 当然色んな人が乗ってきて、様々なことを喋る。見てて驚いたのはイランのタクシーというのは乗合になっていて、座席が空いてればどんどん途中で客を乗せてしまうのだ。で、その客同士...

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2017年9月 9日 (土)

「LOGAN/ローガン」:ローンウルフ 子連れ狼、国境の北

監督:ジェームズ・マンゴールド 出演:ヒュー・ジャックマン 米国2017年 「ローガンが老眼」……誰でも思い浮かぶギャグ通りの設定である。往年の「X-メン」は今いずこ。ウルヴァリンことローガンはプロフェッサーXと町はずれに隠れ住み、ショボくれた運転手として日銭を稼ぐ毎日である。というのも教授は痴呆症で、薬がないと卓越した超能力者だけに非常なご近所迷惑になってしまうからだ。 老々介護みたいな話で暗いですなあ(ーー;) さらに、研究所から逃げ出してきた少女が自分と同じ能力を(!o...

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2017年9月 2日 (土)

「Scherzi Musicali 音楽の諧謔」:ミドリにはイタリアものがよく似合う

17世紀イタリアン・バロック名曲選CD発売記念コンサート 演奏:鈴木美登里ほか 会場:日本福音ルーテル東京教会 2017年8月10日 鈴木美登里がソロCDを出した記念公演。録音でも共演したメンバーは、チェロは当然ヒデミ氏、ヴァイオリン若松夏美、鍵盤上尾直毅である。上尾氏は得意技(?)であるオルガンの上にチェンバロ重ねで演奏した。 ミドリ女史はモンテヴェルディの独唱定番曲を歌い、その間にマリーニやフレスコバルディなどの器楽曲を挟んでいくという進行だった。 夫婦共演ということもあ...

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2017年8月31日 (木)

聞かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 9月版

関東はもう夏は終わりといった風情です。 *1日(金)ラモー レ・パラダン 遍歴騎士(ジョイ・バレエ・ストゥーディオ):練馬文化センター大ホール *2日(土)歌劇ポッペアの戴冠(アントネッロ):川口リリアホール *5日(火)鈴木優人と旅するクラシック・イタリア編:よみうり大手町ホール *14日(木)ラ・ヴィオール・セルティーク(サヴァール・トリオ):王子ホール 三鷹公演もあり。 *  〃   寺神戸亮デュオリサイタル:近江楽堂 *21日(木)ファビオ・ビオンディ バロック・ヴァ...

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2017年8月27日 (日)

「哀しきよろこび」:背中は見えども音は遠い

フランスの古歌を旅する 演奏:夏山美加恵ほか 会場:近江楽堂 2017年8月10日 サブタイトルの通り、中世からルネサンスのフランス世俗歌曲コンサート。 古くは吟遊詩人アダン・ド・ラ・アル、マショーから始まり時代順にバンショワ、オケゲム、セルミジ……などが続く。ラストはゲドロンである。 歌手は各声部一人ずつで、それに器楽がフルート、ヴィオール(とフィーデル)、リュートの3人だった。テノールの及川豊やバリトン根岸一郎は他のグループでもおなじみだ。 楽器は中世とルネサンスを使い分...

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2017年8月26日 (土)

「遠藤利克展 聖性の考古学」

会場:埼玉県立近代美術館 2017年7月15日~8月31日 埼玉近美(略称は「埼近」か(^^?)はほぼ一年前の「ジャック=アンリ・ラルティーグ 幸せの瞬間をつかまえて」以来だ。感想をブログに書く暇がなかったが、写真史的には非常に重要人物だというのに、館内にはほとんど人気がなかった(*_*;  いや、でもゆっくりじっくり見られてよかったですよgood そして、今年はこの「遠藤克俊展」である。 じつはこのアーティストの事は全く知らなかった。彫刻家だというが、名前さえ聞いた...

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2017年8月20日 (日)

「真夏の夜のパーセルの夢」:教会と激情

歌とヴァイオルのファンタジー 演奏:高橋美千子ほか 会場:日本福音ルーテル東京教会 2017年7月20日 ソプラノ高橋美千子とガンバ4人の組合せ、前回はフランスルネサンス歌曲だったが、この日はパーセルの作品だった。 有名な歌曲と、ガンバ合奏「ファンタジア」集などの中から交互に演奏するというプログラムである。 聞きなれたパーセルの曲も、高橋女史が歌うと一味ふた味違って聞こえる。 特に「薔薇よりも甘く」--これまでは劇音楽の中の曲とはいえ、なんだか不協和音の嵐の中で曲の表情がクル...

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