2017年7月17日 (月)

「ムーンライト」:テンダネス タフでなくては生きていけない

監督:バリー・ジェンキンズ 出演:トレヴァンテ・ローズ 米国2016年 日本では果たして公開されるのか危ぶまれていたほどだったのが、アカデミー賞取り違え事件によって劇的なまでに盛り上がり、なんと「今ここで公開せずしていつやるかーっon」という勢いで前倒しで日本でも公開されたのだった。 広告の写真が3分割になっている通り、一人のアフリカ系でゲイの少年が成長していく過程を三つの時代に分けて描く(その度に呼び名も変わる)。その描写は地味で淡々としているが、映像は計算され尽く...

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2017年7月 9日 (日)

コンチェルト・イタリアーノ来日公演

*「聖母マリアの夕べの祈り」 会場:神奈川県立音楽堂 2017年6月3日 リナルド・アレッサンドリーニ率いるコンチェルト・イタリアーノがモンテヴェルディ生誕450年ということで来日した。誠にメデタイことである。 こういう記念イヤーでもないと、有名な古楽団体でもなかなか来日してくれないものだ。 一方で、モンテヴェルディはあまり好きな作曲家ではない--と書くと、不快に思う人もいるだろうが、こればっかりは相性の問題だからどうしようもない。 音楽史的に重要な作曲家であることは重々承知...

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2017年7月 8日 (土)

「午後8時の訪問者」:エマージェンシー 堕ちた女医、真夜中の往診

監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ 出演:アデル・エネル ベルギー・フランス2016年 ケン・ローチと同様にカンヌの常連、ダルデンヌ兄弟。その新作は珍しくサスペンスthunder そんな触れ込みで宣伝や予告もその線だったが……やっぱり違ったですよ(^^;) 町の小さな診療所で臨時の医師を務める女性医師。診療時間が過ぎた後にドアのベルが鳴った時、彼女は応対に出ず、若い研修医に対しても引き止める。しかし、それが翌日死体となって発見された若い娘だったこ...

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2017年7月 2日 (日)

聞かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 7月版

早くも一年が半分経過(ーー;) *7日(金)タブラトゥーラたなばたライブ:ハクジュホール *9日(日)太田光子&平井み帆デュオ第30回記念コンサート前夜祭:近江楽堂 *17日(月)海に語る愛~中世ガリシアとポルトガルのファド(藤沢エリカほか):ミューザ川崎音楽工房 この日はBCJ定期もあり、コンサートラッシュの日ですかね。 *20日(木)真夏の夜のパーセルの夢(高橋美千子ほか):日本福音ルーテル東京教会*26日(水)愛と情熱のスカルラッティ(gmt):近江楽堂 *30日(日)...

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2017年6月25日 (日)

アンダーウッド大統領を見たくてトニー賞授賞式を覗いてみた

今年のトニー賞の授賞式の司会はケヴィン・スペイシーだった(過去に演劇部門で受賞経験あり)。その中で、彼が主演しているTVシリーズ『ハウス・オブ・カード』のアンダーウッド大統領に扮して登場している画像をネットで見かけて、にわかに興味を持った。 そこでWOWOWで放映された字幕版を録画してみたのだった。 トニー賞、過去にTVでチョロチョロと眺めたことはあるが、ちゃんと見たことはない。というのも、映画ならば知らない作品でも間もなく公開されるか、未公開になってもソフトが出る可能性があ...

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2017年6月24日 (土)

「Ut/Faコンサート」:リコーダーは汗と涙と鼻○か

演奏:宇治川朝政&福間彩 会場:近江楽堂 2017年5月30日 リコーダー宇治川・チェンバロ福間の二人だけのユニット「Ut/Fa」、ウトファと読むらしい。 テレマンの記念イヤーということで、てっきりテレマン関係かと思ったらさにあらず、フランスとイタリアの作曲家を取り上げた公演だった。 宇治川氏は5本ものリコーダーを並べてとっかえひっかえ吹いていた。フィリドール、デュパール、オトテールというフランス勢は牧歌的だったり優雅な響きだったりするが、後半のマンチーニ、バルサンティなどは...

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2017年6月18日 (日)

「わたしは、ダニエル・ブレイク」:ビリーブ いつか給付金を貰える日まで

監督:ケン・ローチ 出演:デイヴ・ジョーンズ イギリス・フランス・ベルギー2016年 一旦、監督引退宣言をしながら世情に憤り復活し、ついでにこの作品でカンヌでパルムドールまで取っちゃったケン・ローチ。 見れば直球過ぎるほどの怒りの爆発annoyであった。 発端は、持病のため医者から労働を禁じられている主人公が、役所(の委託機関?)から就労可能と判断されて補助金を止められてしまったことだ。 電話で長時間待たされてイライラしていて、担当者と言い合いになってしまったことが原...

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2017年6月10日 (土)

「ダンツァ!」:スペインの幻像

演奏:ル・ポエム・アルモニーク 会場:王子ホール 2017年5月23日 王子ホールでは何回かチケット争奪戦に敗退したことがある。確かル・ポエム・アルモニークも以前取れなかったような記憶が……。 ということで、頑張って真ん中寄りの席をゲットしたですよ(*^^)v 成せば成る。 テーマはフランスの宮廷でブームとなったスペイン趣味。スペイン人作曲家が人気を博せば、フランス人も負けじと真似て作曲。その数々は哀愁を帯びた世俗歌曲、というよりは「小唄」に近い俗っぽさを持っている。 それを...

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2017年6月 5日 (月)

バッハ・コレギウム・ジャパン第123回定期演奏会

教会カンタータ全曲シリーズ72 ルタ500ープロジェクト4 会場:東京オペラシティ コンサートホール 2017年5月21日 バッハ名曲選みたいなプログラムであった。 冒頭のオルガン独奏はコラールを元にした3曲。うち2曲は後に登場するカンタータにも使われている。 本編前半は先輩パッヘルベルのカンタータと、同一コラールを使用したバッハのカンタータ(BWV100)との聞き比べだった。どちらも歌詞を忠実に全節使用している。 パッヘルベルの曲は聞き覚えあるなと思ったら、この二人の作品を...

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2017年6月 1日 (木)

聞かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 6月版

まさにモンテヴェルディ公演ラッシュともいうべき今日この頃、テレマン先生没後250年もお忘れなく~fuji *3日(土)聖母マリアの夕べの祈り(コンチェルト・イタリアーノ):神奈川県立音楽堂 *7日(水)クラウディオ・モンテヴェルディの肖像(ラ・ヴォーチェ・オルフィカ&アントネッロ):東京カテドラル聖マリア大聖堂 *8日(木):コンチェルト・イタリアーノ スペシャル・アンサンブル:ヤマハホール *11日(日)伝ライハルト・カイザー「マルコ受難曲」(鈴木美登里、コーヒーカ...

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2017年5月28日 (日)

「おとなの事情」:知らぬが仏、知れば鬼

監督:パオロ・ジェノヴェーゼ 出演:ジュゼッペ・バッティストン イタリア2016年 イタリア製喜劇。それもかなり黒~い笑いに満ちている。いや、それより笑うに笑えないというところか。 幼なじみの仲良し男四人組が、恒例の夕食会を行う。今宵も皆、奥さん同伴でメンバの一人の自宅マンションに集合。このマンションが低層でかつ広い!(うらやましい) もっとも、バツイチのオタク系教員の男は恋人を連れてくると言いながら、病気で来れなくなったと一人でやって来たけど。 今では職業も家庭の事情も異な...

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2017年5月27日 (土)

「フランソワ・クープラン 趣味の融合への道筋」:頭からシッポまで

演奏:天野寿彦ほか 会場:近江楽堂 2017年5月8日 クープランのイタリア趣味のソナタを中心にしたプログラム。ヴァイオリン天野寿彦&堀内由紀、チェンバロ水永牧子にガンバは平尾雅子、福澤宏という布陣である。 平尾女史が最初一曲弾いたがその後引っ込んでしまい、代わりに福澤氏が登場したので、どうなったのかsign02と思ってたら、また数曲後に交代。ラストの2曲を二人で共演した。 「スタインケルク」「スルタン」など有名曲に加え「趣味の融合」の中からも演奏。頭からシッポまでク...

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2017年5月21日 (日)

「海は燃えている イタリア最南端の小さな島」:異なる世界の片隅に

監督:ジャンフランコ・ロージ イタリア・フランス2016年 ベルリン映画祭で受賞したということでも話題になったドキュメンタリー。 イタリアの端っこののどかな島の生活と、小型船に定員の十倍も乗り、地中海を渡ってきてその近海に流れ着くアフリカ・中東の難民たちの姿を捉える。 難民は直接島に漂着するわけではないから、島民とは接触することはない。唯一の例外が島の医師で、彼はかなりの数の難民の検死を行なうそうである。 島の生活はまるで昭和の日本のよう。島民は漁で生計を立て、ラジオからはイ...

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2017年5月20日 (土)

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2017

会場:東京国際フォーラム 2017年5月4日~6日 今年のLFJのテーマは「ラ・ダンス 舞曲の祭典」ということで、古楽系の公演も多いのではないかと期待したが、あっさりと裏切られた。 ガイジン勢が2組、国内組が鈴木秀美と中野振一郎だけというお寒い状況だった。これでは、もうテーマの如何に関わらずLFJには期待できないなと思ってしまった。 ★「ファンダンゴ・バロック」(No.333) 演奏:テンベンベ 会場:ホールB5 5月6日 メキシコのバロック&民族音楽を演奏するグループで、器...

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2017年5月13日 (土)

「大塚直哉チェンバロリサイタル」:文化の曙光

ミュージックラボはじめてのチェンバロ むかしの楽器と音楽を楽しむ 会場:ウェスタ川越 リハーサル室 2017年5月3日 これは、NHK-FMの「古楽の楽しみ」でもお馴染み大塚直哉が各地で精力的に行っている、チェンバロ普及活動(多分)の一つのようである。この日の会場は文化果つる地、埼玉は川越であった。 コンサート自体は2時半からなのだが、その前に「チェンバロ解体新書」というレクチャーを45分間やり、コンサート後には「チェンバロを弾いてみよう」という初心者向け公開レッスンを行なっ...

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