2018年2月13日 (火)

「少女ファニーと運命の旅」

監督:ローラ・ドワイヨン 出演:レオニー・スーショー フランス・ベルギー2016年 ドイツ占領下のフランス。親元から離れて暮らすユダヤ人の子どもたちの施設が摘発される。鉄道で逃亡を図るが、大人とはぐれてしまい子どもだけでスイス国境を目指すことになる。ほとんど放浪状態である。 子どもばかりが画面の大半を占める作品だが、極めてシビアな話だ。途中で様々な大人たちと出会っては別れる。密告する神父もいれば、親切な農夫もいる。 子役がうまくて感心。また、年齢ごとに微妙に異なる行動や反応を...

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「静かなる情熱 エミリ・ディキンスン」

監督:テレンス・デイヴィス 出演:シンシア・ニクソン イギリス・ベルギー2016年 名前だけは有名だが、日本では今一つポピュラーとは言えない米国女性詩人の生涯を描く。最も米国でも評価されたのは死後だったとのこと。事件らしいことはほとんどなく内省的な日々をひたすら綴るものだ。 19世紀の清教徒的な生活とはこういうものかと思った。夜、詩を書くのも父の許可を得なければならない時代ならば、家に引きこもるのも自分の魂を守るためであろうか。 ただ「静か」過ぎるのが難。会話の切返しの繰り返...

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2018年2月12日 (月)

「木の器クリスマスコンサート 2017」

演奏:鈴木美紀子ほか 会場:近江楽堂 2017年12月16日 宇治川朝政、福間彩のユニットによる恒例のクリスマス・コンサート。他にゲストはガンバの福沢宏だった。 前半はフランス中心、後半はイギリス、オランダのメデタイ系の曲、クリスマスに関わりのあるものを歌・器楽取り混ぜて演奏した。最後はフランスのノエルのメドレーで締め。 一貫してリラックスした雰囲気に満ちていた。 ソプラノの鈴木美紀子は大規模なオペラより、こうした歌曲のほうがピッタリなキャラクターだと感じた。 恒例のプレゼン...

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2018年2月11日 (日)

「ピエール・アンタイ&スキップ・センペ」

会場:浜離宮朝日ホール 2017年12月6日 P・アンタイといえば唯我独尊というか周囲を気にしないというか我が道を行くというか、そんなワガママぶりが伝わってくるばかりである。LFJのコンサートでもそんな感じだった。だが、なんとセンペの前ではすっかり大人しくて良い子になっているではないか(!o!) 聞けば、センペの方が5歳ぐらい年上でおにーさんだとのこと(センペの方が数歳年下かと思い込んでいた)。やればできる子だったんですねー。 配置的にもアンタイはセンペの背中を斜め後ろから見...

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2018年2月10日 (土)

「ブレンダンとケルズの秘密」

監督:トム・ムーア 声の出演:エヴァン・マクガイア 「ケルズの書」に着想を得たという中世ファンタジー・アニメ。絵柄がかなり個性的で、中世の絵画のように遠近法がない。さらに自然や人・動物はケルトの文様風で、下手すると抽象画のように見える。 ヴァイキングの襲撃が続くアイルランド、修道院で写本を書く少年が悪鬼と闘い、襲撃者を蹴散らす力を得る。修道院の周囲の、得体の知れぬ森には何者かが潜み、彼を助ける。 意外にもネコが大活躍cat オッドアイの白猫でカアイイです(^^) 部屋...

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「カーズ/クロスロード」

監督:ブライアン・フィー 声の出演:オーウェン・ウィルソン 米国2017年 ハリウッドのセクハラ告発の波はピクサーのJ・ラセターにまで及んだ。ラセター、お前もか(!o!) だが、その内容は「セクハラ」などというイメージを遥かに越えたものであった。女が会議に参加してるとコーフンして会議できないdanger--みたいな話で、これはもはやビョーキの域であろう。 そんな内実とは逆に、新作の「カーズ」3作目はもう若くはないと自覚する主人公に対し、ヒスパニック系とおぼしき女性車(...

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2018年2月 3日 (土)

聞かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 2月版

寒さに耳もかじかみますsnow *5日(月)サイモン・スタンデイジ バロック・ヴァイオリン:武蔵野市民文化会館 *11日(日)合唱団スコラ・カントールム定期:川口総合文化センター・リリア *12日(月)サイモン・スタンデイジと仲間たち:所沢市民文化センターミューズ *16日(金)フランス音楽の彩を楽しむ F・クープラン生誕350年記念(木の器):近江楽堂 *22日(木)ケネス・ワイス チェンバロ・リサイタル:東京文化会館小ホール *  〃   クープラン ルソン・ド・...

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2018年1月28日 (日)

現代アート二題

また感想を書く機会を逃してしまいそうなので、とりあえず写真だけでも乗せとく。 ★ザ・ユージーン・スタジオ「1/2 Century later」 会場:資生堂ギャラリー 2018年11月21日~12月24日 全くのノーチェックだったが、こちらのブログに紹介されていたので、最終日(クリスマス・イヴですなxmas)に駆けつけた。地下に降りる入口に行列が(!o!)と驚いたが、実は上階のパーラーの順番待ちの客だった。 「善悪の荒野」と名付けられた、『2001』のホテルの部屋(の...

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2018年1月15日 (月)

「バルトルド・クイケン&渡邊順生」:我が古楽道を往く

J・S・バッハ フルート作品全曲演奏会 会場:浜離宮朝日ホール 2017年11月27日 兄弟時間差来日のクイケン兄弟、この日は単独バルトルドにチェンバロの渡邊順生が共演である。 午後7時開演のところ、6時からプレトークがあった。普通の平日ならぜったいに無理な時間だが、たまたま仕事を早退けできる日だったので6時に行ってみた。 ご両人が現れ、さらに通訳担当の前田りり子がステージに。 実はバルトルドの本(『楽譜から音楽へ』)が翻訳出版されるのでそれに合わせて来日したが、翻訳者関係の...

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2018年1月 2日 (火)

「アリーン・ジルベライシュと仲間たち」:夜中に走るチェンバロ

演奏:アリーン・ジルベライシュ、平尾雅子、山岡重治 会場:近江楽堂 2017年11月21日 ジルベライシュ女史はフランスの鍵盤奏者、ル・パルルマン・ド・ムジークにも属し、主催者のマルタン・ジェステルの奥さんでもある。 平尾&山岡ご両人はオランダ留学時に知り合い(彼女は教える側)、親しく付き合っていたのとのこと。 その後、クープランの録音を出す際に弾いてもらおうと、数十年ぶりに連絡したら快諾してくれたということらしい。 この日のプログラムではクープランだけでなくデュパール、ダン...

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2018年1月 1日 (月)

聞かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 1月版

もう正月もめでたくもなんともなくなってしまってから幾歳月か……sandclock *6日(土)イタリアの香り(向江昭雅&平井み帆):近江楽堂 *  〃  夢見る女(石橋輝樹ほか): 〃 *  〃  リクレアツィオン・ダルカディア:浦安音楽ホール *14日(日)ヘンデル テオドーラ(ヘンデル・フェスティバル・ジャパン):浜離宮朝日ホール *19日(金)フランス・バロック ヴィオル・デュオ(平尾雅子&福沢宏):近江楽堂 これ以外には、サイドバーの「古楽系コンサート情報」を...

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2017年12月31日 (日)

2017年を振り返……きれない

歳くってきて気力・体力・脳力が甚だしく減退。ブログ記事もはかばかしく進みませぬ。映画なんかまだ半分ぐらいしか書いてないんじゃないかな(+_+) 以下に、今年ヨカッタshineと思ったものを上げてみる。(順不同) ★コンサート編 *「ファンダンゴ・バロック」(テンベンベ):LFJの一公演。強烈過ぎてこの後、他のラテンバロックの録音とか聞けなくなってしまった。 *「聖母マリアの夕べの祈り」(コンチェルト・イタリアーノ) *「ツィマーマンのコーヒーハウス」(調布国際音楽祭)...

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2017年12月24日 (日)

「ローマ法王になる日まで」:ミラクル! 信仰の道も権力次第

監督:ダニエーレ・ルケッティ 出演:ロドリゴ・デ・ラ・セルナ イタリア2015 現ローマ法王の半生を描く。70年代ごろのアルゼンチンの不穏な政情が背景になっていて、重くドヨーンとしている。短いとはいえ拷問場面や私刑場面が出てきて見ていてかなりつらい。収容所から釈放された女子大生の髪の毛が薄く抜け落ちてしまっているのがなんだか妙にリアルで怖かった。 「解放の神学」の神父なんかもバシバシ投獄される中、後に法王となる主人公は教会内で役職についており、なんとか現実主義的にこの状況を乗...

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2017年12月17日 (日)

「シェイクスピアの春夏秋冬」:酒飲めばガラス瓶が鳴るなり近江楽堂

演奏:レ・タンブル&ハルモニア・レナス 会場:近江楽堂 2017年10月31日 レ・タンブルは海外で活躍中の川久保洋子を含む三人組のアンサンブル(過去に聞いたコンサートの感想はこちら)で、日本人二人のハルモニア・レナスと組んで今回も公演を行った。 昼夜二回あったが、夜は同じオペラシティであるBCJと重なっていた。たまたま休日出勤の代休日だったので、昼の方に行けた次第である。 プログラムの趣旨は、シェイクスピアと同時代の作曲家の作品を四季に分けて演奏するというもの。さらに季節ご...

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2017年12月 3日 (日)

東京芸術劇場でシェイクスピア劇二題

ほとんど映画と古楽ネタを書くだけで精一杯な当ブログであるが(それもかなり遅れ気味)、芝居もたま~に観に行っているのだ。ただ、結局感想書く暇がなくてそのままになっている。今回は頑張って書いてみる。 ☆「リチャード三世」 演出:シルヴィウ・プルカレーテ 出演:佐々木蔵之介 この芝居をナマで見たのは多分初めて。以前、イアン・マッケラン主演の映画は見たことはあった。 ……と思っていたら、なんと劇団新感線がやったのを見ていた(!o!) すっかり忘れておったよsign01 自分の...

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