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2005年4月 2日 (土)

反抗か勘違いか?

先日知人の息子について不可解な話を聞いた。
その子は高校二年になるにあたっての選択科目で全く受験と関係ない科目を選んだというのだ。「どうも、大学に行くつもりがないんじゃないか」と親は怪しんでいる。だからと言って、他の事--例えばバンドデビュー目指して日夜音楽三昧とか、専門学校のパンフを眺めている--なんてことをやっている訳でもないそうだ。
その前には、いきなりアパートで独り暮らしをしたい、と言い出したそうな。その時は、思春期特有の反抗的なポーズかと思っていたのだが……。

しかし、「loveless zero」 経由で興味深い記事を見つけた。
「内田樹の研究室」より「階層化=大衆社会の到来」である。

〈不思議なことだが、「勉強しない」という事実から自己有能感を得る人間が増えているのである。〉

これを読んで、先ほどの知人の息子の話はこれか!と感じたのである。
芸術方面に才能を発揮したり、中卒で起業してラーメン屋で儲けてベンツを乗り回す、などという才覚のない人間は、せめて学歴でも……と考えるのが普通かと思っていたが、これでは全然逆だ。
ただ、〈社会階層の下位グループ〉のみというのはどうだろうか? 知人の家は両親共に高学歴、父親は教師、母親も教育関係の職業で低い階層ではないのだが。といっても、元ネタの『階層化日本と教育危機』を読んでいないので詳細は不明。

それにしても、この記事のトラックバックを読んでみると皆さんそれぞれ微妙に異なる部分にひっかかりを感じているようで、面白い。

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