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2005年6月 8日 (水)

森美術館三連発

長い事、行こう行こうと思いつつ行けなかった森美術館に、珍しく平日に休みが取れたので絶対行こうと思い立った(日曜はエラク混んでいるようなので)。しかし当日、結局六本木にたどり着いたのは夕方5時半であった……。なんでこーなる!
でも、そのせいですいていて良かった。良かったけれども、入館するまで係員が客より大勢いて驚いた。もっとも、それだけの係員がいなければ複雑な構造なので、どこへ向かって歩いたらいいのか分からなくてオロオロしてしまっただろう。


○秘すれば花--東アジアの現代美術

日中台韓の新しいアートを特集。しかし、なんだか「アジア的」なるものをパロディ化したような印象のものが多い。西欧人なんかはマジに受け取ってしまいそうだが……。白人の集団が見に来てたけど、どんな風に見えたのか? 尋ねてみたかったけど、どうせ英語出来ないしさっ。
アニメで山水画の背景の中を単純化したキャラクター(ピースマーク並に単純なヤツ)が動いているなんて、どう見ても笑っちゃうのだが。

入ってすぐの所に透明なプラスチックのコップの川の脇に布で出来た家が建っていて、川の水面から「鳥」という漢字が飛び立って本当の鳥になって空を行く、という大きな作品があったのだが、後で解説を見るとこれは三つの異なる作家の作品だった。
それぞれにメッセージも意図も違うのに、こういう風にまとめて展示するのはどうなのか。互いに相殺されてしまっているように思える。
特に、布を使ったスゥ・ドーホーは「美術手帖」誌で見ると材質を生かしたとても面白い作品が作っているのだが、ここではまったく目立たなかった。
他には線を重ねて描いたソン・ヒョンスクの絵が面白かった。

個々に見たら面白いだろうけど、まとめて見ると印象が薄れてしまった作品が多かったような気がする。


○ストーリーテラーズ--アートが紡ぐ物語

解説には「アートに見られる物語性に着目」とあるが、普通、見る者は完全な抽象画以外は美術作品に物語をなんとなく感じとっているのではないか。
しかし、このようにテーマを銘打っているからか、映像作品が多かった。夜のモーテルに女が自動車をぶつけてしまう様子が延々と循環する『シングルワイド』というのは面白かったけど、でも似たような事をデヴィッド・リンチは商業作品でとっくにやっているんだからさあ……などとも思ってしまう。

空港の平凡な光景にわざとドラマチックな音楽を流して見せる『王国への入口』は、最近の娯楽映画の大仰な音楽の付け方を思い出させて笑ってしまった。
ただ、この手の映像ものは見てられるのは5分までがリミットという感じ。他の客も、時間が遅いせいか映像作品はどんどん飛ばして見ていた。

少女性にこだわった一部で話題(らしい)の鴻池朋子は、ナイフ、オオカミ、独自の変なキャラクターなどが登場する映像+インスタレーションだがそれらのアイテムが非常にクローズドな印象で、外部の人間にはよう分からんという感じであった。

全体的に見ると「企画倒れ」という感じもあるような……。


○MAMプロジェクト3--ROR(レボリューションズ・オン・リクエスト)

こりゃ困った!
RORというのはフィンランド在住の若手アートユニットとのこと。MAMプロジェクトとは若いアーティストを紹介するシリーズで、展望台の一角にオマケのように展示されているのである。
だが--何が困ったのかというと、他の本筋展示よりこちらの方がずっと面白かったのである。だから、困っちゃったのだ。

モーターを使って、仮面がキッスのジーン・シモンズのように長い舌を出したり引っ込めたりする仕掛けは見ていると笑っちゃう。おまけにそのピンクの舌がやたらと本物っぽくて不気味でもある。

パトカーの模型がたくさん積み重なっている光景はアクション映画の一場面みたいだが、よくよく見ると布製の詰め物でバカらしく思える。あと、サーフィンの大波を再現した巨大なインスタレーションとか、昔懐かしいマジックシールを使って見る位置によって相反した皮肉なメッセージを伝えるものも面白かった。

あー、こういう変なモン大好きだー \(^o^)/ 恐るべし!フィンランド美術界。
こんな面白いものがオマケだなんてもったいない。やはり、実際に見てみないと分からんもんである。


○展望台

ホントは昼間見たかったけど、意図せずして52階から夜景を眺める羽目になってしまった。でもライトアップされた東京タワーがベッコアメみたい! 国会議事堂の屋根がチョコッと白くてカワイイ! ……などと楽しんでしまった。
夜なんかアベックばかりだろうと思っていたが、平日のせいか、勤め帰りに美術館へ来たサラリーマン+OLのグループや高齢な女性の集団、一人で来ている学生などなど色んな人がいた。
帰りに危うく土産物の「ヒルズまんじゅう」を買いそうになったが、結局止めたのであった。

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