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2005年6月12日 (日)

「ザ・インタープリター」

監督:シドニー・ポラック
出演:ニコール・キッドマン、ショーン・ペン
米国2005年

最近めっきり少なくなった社会派サスペンス。もはやレッドデータブック行きか、ってなもんである。
国連の通訳がアフリカ某国大統領の暗殺話を立ち聞き、シークレット・サービスが事の真偽を確かめに来る--。ここら辺は「国連」とか「通訳」とか一般人があまり知らない世界の事情が出て来て面白かったのだが、その後は護衛する側とされる側の関係という、ある種よくある話になってしまった。

尾行をまかれるくだりはお粗末過ぎだし、架空の国の、架空の政治家の、架空の理想を説かれても今イチ絵空事っぽくて説得力がない。かといって、実際の国や人物を出すわけにもいかんけどね。

とはいえ、N・キッドマン超美人(!o!) キレイ! きれい過ぎて、賢い女通訳という役柄にはピッタリだが、とても過去に×××振り回していたようには見えません!(キッパリ断言)
対してS・ペンは苦虫噛みつぶしたような顔のしょぼくれた中年男の捜査官をよく演じている。しかし、彼もいきなり妻の話を始めるくだりは不自然だ。演技力を持ってしてもカバーできないという感じ。
それにしても、二人の身長差はどれぐらいなのだろうか? 二人が並んで立っている場面はとうとう最後まで無かった。役者は身長が高過ぎても低過ぎても困ったもんである。
他には同僚捜査官役のキャサリン・キーナーがカッコ良くて好印象だった。

登場人物は大勢出て来るので気をつけて集中していないと、誰が誰と関係あるのか分からなくなってしまう。もっともTVドラマの『オズ』で見慣れている役者が三人出ていたから、私はそれだけでも助かった。
全体的に発想はいいけど、細部の展開やセリフが雑な所が多くて気になったというところだろう。ただ、最近には珍しく硬派なのが一貫しているのと、大統領を護衛するシーンの迫力ある空撮や、風景の美しさなどで点数は大甘にしてしまった。

それから、こんな場面でこんな風な事を言うはずがないというセリフが幾つかあって変だなと思ったら、案の定、字幕は「あの人」(「冥王の回し者」としても知られるあのお方)であった! いい加減にしてくれ~(>O<)

主観点:8点(大甘)
客観点:6点

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