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2005年7月 9日 (土)

「バス174」

監督:ジョゼ・バジーリャ
ブラジル2002年

また暗いものを見てしまった……。
リオデジャネイロで起こったバス人質事件のドキュメンタリー映画である。
ストリート・チルドレンの若者が強盗しようとするが失敗、バスの中にたてこもる。警察が現場規制に失敗したために、マスメディアや野次馬が殺到。衆人環視の中でうかつに狙撃も出来ず、政治家の横槍が入ったりして混乱に拍車がかかる。

内容はテレビ生中継の映像と関係者や犯人の知り合いの証言が組み合わされていて、そういう意味では極めて正攻法な作りのドキュメンタリーだろう。覆面の人物の証言まで出て来て、ますます迫力である。
事件の背景には、政府のストリート・チルドレンへのひどい処遇、少年院や監獄の最悪な環境(なんと十人部屋に二、三十人!が収監されるという)がある。
また、犯人の悲惨な生い立ちも丁寧に描かれている。それを見ていると実際に彼が本当に強盗をしようとしていたのかも怪しい。むしろ自分に何も未来を思い描くことができず、自暴自棄になって派手な事を一発やらかしてやろう(死も覚悟で)としたようにも思える。
こちらの記事
でブラジルという国の状況と事件の関係について色々と知ることができる)

ところで、犯人の若者の母親代わりという女性が出てくるが、どういう人なのかよく分からなかった。ボランティア?それともたまたまそういう間柄になったのか?
それと、彼がよく口にしていた「飛行機から女を放りだした映画」というのはハリウッド製のアクション映画なのだろうか? 以前に見たような気もするんだが……思い出せない。

事件は恐るべき驚愕の結末を迎える。何がどーしてああなったのか、真相は闇のままである。ここには人間の醜悪さがあます所なくカメラの前にさらされている。正視に耐えないというのはこのことだろう。

国情の差があるとはいえ、取り上げられている社会問題やマスメディア批判については日本の状況も似たりよったりだ。先日、帰宅してテレビをつけてニュースを見たら、何やら白熱した記者会見の様子が映っている。すわ何事か!と思ったら某スポーツ選手のご懐妊の発表であった。--素晴らしい(=_=;) また「同時生中継」で大勢の報道陣がどこかに詰めかけている。政治家の犯罪でも発覚か!!と思ったら、某兄弟の確執&遺産争いネタであった。--素晴らし過ぎる( -o-) sigh...
で、ひとたび大事件が起こればまたそこへドーッと……。

さて、渋谷のライズXという映画館に初めて行ったが、分かりづらい場所にある。シネマライズの裏側のスペイン坂の方に入口があるのだ(スペイン坂なんて何年ぶりかで歩いた。いい歳こいて歩く所じゃねえ~)。
中は非常に狭くて、その割にスクリーンは非常に高い所にある(何せスクリーン下にトイレがあるくらいだ)。二階席か、一階の一番後ろかその前ぐらいの列に座らない限り高過ぎて見るのに不自然な姿勢を取らざるを得ない。おかげで首が疲れてしまったよ。

井の頭通り(ハンズ通り?)も久し振りに行ったら、歩道がきれいに分かれて再舗装されてたのはいいが、スピーカーが通り沿いに設置されてウルサイ音楽やらDJやら流されて、「商店街の店舗の皆さまへのご連絡」まで聞かされちゃうのである。おのれはド田舎のさびれかけの商店街かっ(怒)。ただでさえ、騒々しくて落ち着かない所なのにますますうるさくなってしまった。これは渋谷を歩く若者たちからさらに落ち着きを奪おうとするCIAか某知事の陰謀に違いない。

【点数の後に短いネタバレ感想があります】


主観点:7点(映画館の座席がよくなかったため気が削がれる)
客観点:8点


★以下ネタバレ注意★


訓練を受けた特殊部隊の警官があんな至近距離からでも撃ち損なうものなのだろうか。走りながら、という事情があったにせよだ。
アクション映画のようには行かないのか。やはり事実は映画より奇なりである。


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