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2005年10月 7日 (金)

だから、それはミスじゃないって

再び雑誌ネタ。
「日経エンタテインメント」誌11月号に「名作50本のミスを探せ!」という映画関係の特集があった。
で、冒頭に『2001年宇宙の旅』も紹介されている。無重力の宇宙船での食事シーンで、ストローの中の液体が下に落ちる場面が無重力という設定なのに落ちるのはミスである、というのだが……。

あのねー、これはもうミスじゃないってのが定説じゃないんですかっ!
確かに時々、ネットの掲示板やHPで見かけるけどね。大手の雑誌に堂々と書かれたんじゃ困るのよ。

ストローの中の液体が下に落ちるのは重力のためじゃなくて、容器の圧力のためである。普通に、牛乳やジュースの紙パックをストロー差してイッキに飲んだ時に中身が吸い出されるにつれてパックは内側にへこんでいくが、ストローから口を放した途端にストローの部分から空気が中に吸い込まれて元に戻る。これと同じ原理である--ということになっていて、ミスではないんだが……。

この話題を目にしたのは、大昔に『奇想天外』誌にヨコジュンと科学者二人(何の専門だったか忘れた)で座談会で話に出たのである。科学者は上記の原理を説明して、「それよりもスチュワーデスが食事のトレイを配るのに、必死で押さえようとしている方がおかしい」と言っていたのだ。
もう××年も前に決着が付いているのかと思ったら、未だにこのネタが生き続けているとは……( -o-) sigh...
キューブリックだったら、『シャイニング』のバスルームの扉の件や、『アイズワイドシャット』のカメラマン映り込みの方が確実なミスだろう。

そもそも映画にはミスが付き物、米国の映画データベースIMDBでは各作品ごとにミスや失敗を記述する項目があるぐらいだ。
また、『ロード・オブ・ザ・リング』なんてミスが多過ぎて、ファンが面白がってリストアップしているほど。場面によっては、内容よりも思わずミスを確認してしまう所もある。

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