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2005年10月30日 (日)

「驚愕、メランコリー、ファンタジー!」:イタリアの過激な若手グループを歓迎す

演奏:アルコメロ
会場:ハクジュ・ホール
2005年10月12日

昔、アーノンクール指揮のヴィヴァルディの『四季』を聴いた時、あまりに派手で騒がしいので「なんじゃ、こりゃー」とビックリして、一度聴いただけでレコードをしまい込んでしまったことがあった。当時はイ・ムジチなぞを好んでマッタ~リと聴いていた頃である。

だが、あれから××年……F・ビオンディ&エウローパ・ガランテの『四季』が出て評判になり、イル・ジャルディーノ・アルモニコ演奏のを聴いては「こ、こいつは過激だ」と驚き、さらにその後もイタリア方面から過激な演奏が次々と出てきたのであった。そんな中でアーノンクール盤を久し振りに引っ張り出してみると、どうして昔はこれをそんなに騒がしいと思ったのか不思議なほどに、フツーな演奏である。(あ、もちろんイ・ムジチに比べれば少しウルサイかも(^^;) いやはや、慣れというものは恐ろしいもんだ。

さて、今またそんなイタリアより若い演奏グループが来日。その名も「アルコメロ」だ。「そ、そんな奴ら知らんぞ(汗)」と焦った方、ご安心下さい。私ももちろん、これまで名前さえ聞いたことありませんっ(キッパリ)。コンサートで配るチラシに入っていて、演奏曲目が面白そうなので行ってみようかと思ったのである。あと、客演の日本人のリコーダー奏者の太田光子が、以前行ったコンサートでなかなか良かったというのもある。

さて、アルコメロ、実際に見てみると皆さん若い! 特に第2ヴァイオリンとヴィオラのにーちゃん二人は細身で色白でメガネかけてたりしてまるで学生みたい。第一ヴァイオリンの女の人もやや長めの金髪を二つに分けてお下げにしてて、やっぱり若く見える。

曲目はヴィヴァルディの協奏曲が中心。おなじみの曲でも「ええっ、これがあの曲か」と驚くほどイメージが違っているのもあった。こうも違ってしまうのかとまたも感心。こいつが「あーてぃきゅれーしょん」というヤツでしょうか。
太田光子もソプラニーノ・リコーダーという短くて細い高音用のリコーダーを自在に操って、ナリはチッコイが音はデカい、みたいな感じで素晴らしかった。
そもそも全席自由席で、客もあんまり入っていなかったが、聴きに来たかいはあったと思えた。
ただ、手放しで「良かったー」 \(^o^)/と言えないのは、チェロが今イチに思えたからか。

ともあれ、これからも色んな国の過激な若手グループに来てもらいたいもんだ。(もちろん過激な古参グループも歓迎よ)

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