「トーキングヘッズ叢書 no.25」発売です
毎度おなじみ~、になっているかどうか分からんが、私も原稿を書いている不定期刊「トーキングヘッズ叢書」の第25号が出ました。
今回の特集は「廃墟憂愁~メランコリックな永遠。」ですよ、皆の衆。内容はこちらにてお確かめ下さい。
内容的にはかなりアート・ダンス・パフォーマンス系が中心となっておりますので、そちら方面に興味のある方は是非お手にとっていただき、ついでにお買い求め下さると嬉しいです。
そしてさらに上記HPにある感想メールフォームに「ひねくれ者ブログで知って読みましたー。とても面白かったですう」などとヨイショを書き込んで頂けると、涙がチョチョぎれるほど喜んじゃうのでよろしくっ!
個人的には石橋連司のインタヴューが嬉しい。第七病棟を初めて見たのは三軒茶屋の映画館からだが、あれからもう十五年も経ってしまったとは……(回想にふける)。
そして今回は無事に落とさずに原稿を書けました。(T^T)感無量です。ただ、例の如く最後の方は締切が迫ってきてあわてて書き飛ばしてしまったのが心残りであります。
また、映画評はこのブログでもけなしまくった『スター・ウォーズ』シリーズ。まだまだけなし足りません(シツコイのよ)。もっとも今度は「えぴ4」公開当時の騒動の話が中心になっているので、当時を知る人には懐かしいかもですよ。
特集に関してはモローの絵とJ・G・バラードの短編と光瀬龍の『たそがれに還る』について。一見バラバラなこれらをいかに強引に無理やり結びつけたか、ほとんど詐術に近い--我ながらようやったと自画自賛状態であります。(火暴)
さて、原稿を書くためにもう三十年前に買った文庫本を引っ張り出して、光瀬龍の『宇宙年代記』シリーズを久し振りに(十ウン年、いや二十年ぶりぐらいかも)ガーッと読み通した。
読み直してみて感じたのは……面白い!とっても面白かった!! そして感動したっ。こんなに面白くて心に染み入る話はもう絶えて久しく読んでいない、というほどだった。
原稿の方にもちょこっと書いたが、ストーリー自体は決して起伏のあるものじゃないのだが、それをこれほど読ませてしまうのはスゴイ。特に『戦場二二四一年』や『落陽二二一七年』なんか神業と言っていいぐらいだ。
火星のスペースポートで観光写真を売る老サイボーグの淡々とした日常の描写の積み重ねや、砂漠と海底のイメージが一瞬にして交錯する場面など、何度読んでも素晴らしいの一言である。才能とはこういうものかとつくづく思い知る。
しかし、現在の小説においてこのような要素は全く必要とされていないのもまた事実だろう。とすれば彼の『宇宙年代記』自体が既にある種の「廃墟」なのかも知れない。
私自身は当時の光瀬龍の年齢をとっくに越してしまったわけであるが……何というか、寂しいのう(+_+)ショボショボ
--と、なぜか盛り下がって終わるのであった。
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