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2005年12月17日 (土)

「バロックの歌~女王たちのアリア」:女王様ーっ!怒濤の歌いぶりに圧倒されました

波多野睦美 歌曲の変容シリーズ第1回
演奏:波多野睦美、寺神戸亮、梅原恭子ほか
会場:王子ホール
2005年12月8日

波多野睦美が、寺神戸亮を中心としたアンサンブルとの共演でバロックの名曲を歌うそうな。よし、最近出たばかりのCD『ひとときの音楽』を聴いて事前学習もバッチリよ。しかし、寺神戸さん数日前にはモーツァルトとヴィヴァルディやってたのに大活躍だなあ……なんて感じで行ったのだが、これが予想とは大違い。中身がすごく濃ゆ~いライヴであった。

まず前半は「バロックオペラの中の女王たち」ということで、モンテヴェルディ、チェスティ、パーセルの名作オペラの中から女王や女神など高貴な役柄の歌を聞かせるというプログラムである。一曲ずつとはいえ、波多野睦美は曲が始まる前にそれぞれの役柄になり切ったような入魂モード。
特に迫力だったのはモンテヴェルディの『ポッペア』であった。ローマの皇后が追放される時のアリアなのだが、別れの悲しみに始まり、それが徐々に怒りへと変わっていく様相があまりに素晴らしい。その表現力に圧倒されてしまった。「女王様、参りました」と王子ホールの床にガバッ_(_^_)_と平伏しちゃうぐらいだった。
あー、本式のオペラでこれぐらい見事な歌を聴けたらどんなに嬉しいことだろうか。

後半は、CDのジャケットにも使われている真紅のドレス姿で登場。しかし、楽器が舞台の端に寄せられているのは何故?と疑問に思っていたら、パーセルの『ダイドーとエネアス』を、朗読をつけて粗筋を紹介しながら、一人芝居ならぬ一人オペラ風に歌うという趣向だった。
『ダイドー』は確か十年ぐらい前に北とぴあ音楽祭で、やはり寺神戸亮との組み合わせで女王役を演じたはずである。ただ、今回は魔女との一人二役というのではなく、一人の女の中に女王であるダイドーとそれを呪う魔女が二重人格の如く同居しているという設定で歌われたのが変わっている。
恋に身を焼く女王とコワくて傲慢な魔女、その双方をカードの裏表のように完璧に歌い演じていたのは、またも見事の一言でウット~リと聞き惚れてしまった。

寺神戸さんのアンサンブルも歌の心にさりげなく沿うような演奏でこれまた素晴らしいものだった。

エイベックス・クラシックスから出たCDは同じ作曲家たちの曲が収められているが、なんとなく癒し系とかセミクラシック風に気軽に聞けるような作りにもなっている。しかし、実際にこうして舞台で聴いてみると、そのような予断を吹き飛ばすようなものだった。やはり、録音と実際の演奏は違うのねー、という当たり前のことをまたも思い知った公演であった。

問題だったのは、近くの席にブラボー厨が二人もいたこと。うるさくて参った。ブラボー叫べばいいっつーもんじゃねえぞ(*`ε´*)ノ☆ゴルァ

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