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2006年3月10日 (金)

ガエタノ・ナジッロ バロックチェロ・リサイタル:やっぱり古典派は苦手じゃー

演奏:ガエタノ・ナジッロ、芝崎久美子、懸田貴嗣
会場:武蔵野市民文化会館小ホール
2006年3月2日

知る人ぞ知るみたいなアーティストを呼んでは廉価で公演をやる武蔵野市民文化会館--この日も売切れ満員御礼だったという。私もうっかり発売日に電話するのを忘れたら、危うく入手し損ねるところだった。

G・ナジッロは日本では有名ではないが、様々なアンサンブルで共演しているチェリストらしい。……で、手元にあるCDをチェックしてみたら、なんと最近愛聴してるエンリコ・ガッティのコレッリ盤でもチェロ弾いてるじゃにゃあですか!--って、後から気付くなよ(・_*)\ペチッ

舞台に登場したナジッロはヒゲをモジャモジャはやして恰幅の良い、いかにもイタリア男といった様子。前半はバロック・プログラムで最初はチェンバロの芝崎久美子とヴィヴァルディのチェロ・ソナタ、そして独りでバッハの無伴奏チェロ組曲であった。
正直、四百人以上入る会場でバロックチェロのソロは難しいのではないかと思った。後ろの方では耳をダンボにしないと聞こえないのではないか。私はステージ間近の席だったので不満はなかったが--。それどころか、激しい息づかいや左手でペコペコ弦を押さえる音までよーく聞こえた。

二つを比べて聞いてみて、この人は抒情を流麗に弾くタイプかなと思った。ヴィヴァルディの曲を思い入れたっぷりな感じで弾いて、哀愁感漂わせていたのがよかった。
で、同様にバッハはわざとメリハリを少なく流れるように演奏していたのだと思うが、今イチな感じだった。彼の左手のペコペコ音はさらに激しくなったが、周囲は眠気虫に取り憑かれていた客がチラホラいた。バッハは演奏者に大変なのと同じく、客にとっても聴くのが難しいようだ。
どうしてこんな曲を書いたのかバッハ先生に会ったら、小一時間ならぬ一世紀間ぐらい問い詰めてみたいものである。

後半は古典派。ボッケリーニとその少し前の時代のランツェッティという作曲家の曲を演奏した。ここでは、当初は名前がチラシに入ってなかったチェロの懸田貴嗣が参加。なぜか儲かった気がする。
古典派モードに入って、ますます本領発揮という感じだった。曲は起伏に富み、流麗さは冴え渡った。客は前半の眠気虫をすっぱり追い払って聞き入っていた。
だが、私は「やっぱり古典派は苦手じゃ……(-.-;)」とヒシと感じた。ホントにこう時代順に聴いてみると、古典派に入るとガラッと変わるのがよく分かる。音の使い方とか曲の構成とか変化に飛んでくる--が、それでもやはり私には詰まんないのであった。
やはり私は古典派はダメだのう、と自覚した。

アンコールの2曲めは最初のヴィヴァルディを、今度は懸田さんも入って演奏。これもまた良かった。
これで2500円ナリとは安過ぎだー。今後も武蔵野市民文化会館は要チェックである。

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