バッハ「ミサ曲ロ短調」:相次ぐドタキャンは詐欺的行為ですか
演奏:フィリップ・ヘレヴェッヘ&コレギウム・ヴォカーレ
会場:東京芸術劇場大ホール
2006年6月8日
ヘレヴェッヘとコレギウム・ヴォカーレの演奏は前回のバッハ・イヤーの時に同じくロ短調ミサを聴いて、その合唱の素晴らしさに大感動した事がある。
で、その感動を再び(^^)/ってなことで、チケットを買った。きっと、入手が大変だろうと思ってイープラスのネット販売で注文したのだが、そうしたらなんと座席が非常に前の方になってしまった。(T_T) 会場は二千人も入るデッカイ所だというに。
おまけに実際はチケットが売れ残って大変だったという噂。これだったら、ぴあで買えば座席が選べてよかったのに~。(ぴあは店によって座席が選べる所がある)
おまけに当日行ってビックリだったのはカウンターテナーのD・テイラーとテノールのヤン・コボウが降板してたこと。この二人を目当てに買った客も多かっただろうに……。これでは詐欺も同然である。さらに舞台上を眺めれば、トラヴェルソの座席にBCJでお馴染み前田りり子の姿が! 貰ったリーフレットを確認してもトラヴェルソの演奏者は別の名前になっている。そんなに急な交替だったのか。
というわけで色々あったようだが、実際に聴いてみた結果は
*交替したソリスト二人は……ウムム。デカい会場で大曲をドーンとやるタイプではないようで。特にテノールの方は来年のBCJの『マタイ』で福音史家をやる予定だとか。かなり不安であーる。(=_=;)
*11曲目のバスのアリアではバス独唱とファゴットとホルンが完全にバラバラになって聞こえて来て「なんだ、こりゃ?」と焦った。元々難曲だそうだし、私の席が前過ぎのせいもあるだろうが、それにしてもだ。ホルンに至っては半分ぐらいしか音が出てなかったような???
*オーボエ奏者の一人はキアヌ・リーヴスをしなびさせ元気を失くしたような感じの人で、どっかで見たなあ、とずっと考えていたのだが、途中で先日のラ・プティット・バンドの時にソリストとして参加していたのを思い出した。
あの時は「アンサンブルの中で最高」などと絶賛されていたのに、今回はネットでは「へたくそ」と罵倒されていた。いやはや、音楽家も大変です。
*やはり会場がデカ過ぎ。客が入らないんだったら、半分のキャパのオペラシティにしてくれればよかったのにさっ。
*フライングブラボー・拍手がなかったのは良かった。
--と、色々書いたが、やはり合唱は良かった。特に「サンクトゥス」の混沌とした洪水のような感じが素晴らしかった。でも、前回には及ばなかったと思う。
最後に何回もヘレヴェッヘが前田りり子の所に行って握手していたのが目についた。よほど急な交替を依頼したのだろう。後で調べたら、彼女は同じ週の初めまでBCJと共に海外ツアーしていたらしい。そりゃ急だわな……。
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