束芋展「ヨロヨロン」:公衆トイレにダイブしたことありますか
会場:原美術館
2006年6月3日~8月27日
束芋はアニメーションを使ったインスタレーションを作っているアーティスト。インスタレーションと言っても部屋を丸々使ったようなかなり大規模なものである。
内容は残酷かつグロテスク、しかも日本という国を辛辣に批評しているようなところもある。だが、その点が海外では新たなオリエンタリズムとして評価されているのではないかとも思ってしまう。もしかして、意識的にやってる?
「公衆便女」は文字通り公衆便所を舞台にした、いかにもクッサ~そうな臭いとブラックユーモアあふれる大作。見ていて、よく夢の中でトイレに入ると壁やドアが崩壊していく感じを思い出した。
「真夜中の海」は真横と真上の二ヶ所から見られるというもの。どちらも全く異なって見える。ただし、真横で見た時は何が何やら暗中模索。
天気予報で「人が降ります」と予報され、その通りになる「にっぽんの台所」もグロくてよかった。海外でもウケそう。ガイジンには靴を脱がせて見せるのが吉かと。
アニメの原画や、新聞小説のイラストなどはちょっと中世(というより初期ルネサンス?)の風刺画みたいでもあった。
「ギニョラマ」は夜7時以降じゃないと見れないのね(T_T)グスン
今回はたまたま平日の休みに行けたからよかったけど、休日だったらかなり混雑していてまともに見られなかったのではないか、という気がした。
過去の作品(の展示風景)を数台の小さなモニターで流している部屋は人がいっぱいたまっていた。小さなスペースなのに、その真ん中に巨大な机を置いて、過去の作品の写真をファイルに綴じたものも置いて見られるようになっている。意図は分かるけど、人の多さと滞留時間を考えるともう狭くて狭くて完全に不適当。
原美術館もデートスポットとして大々的に紹介されたりして、もう以前のこじんまりとした展示方法は使えないのではないか? そこら辺、考えて欲しい。
そういう意味では、いささか消化不良であった。
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