「バロックでつづる音楽史の旅」:これであなたもバロック通--になれるか?
出演:ムジカ・レセルヴァータ
会場:東京オペラシティ・リサイタルホール
2006年9月7日
「ハートフェルト・コンサート」という専ら小規模な会場で開催するコンサートシリーズの一つ。この一晩でヨーロッパ各国のバロック史を全てさらってしまおうという、時空を駆け巡る大胆な企画である。
いやそれとも、各曲のいいトコ取りをした「ベストクラシック」ならぬ「ベストバロック」なのであろうか。
ともかく前半はモンテヴェルディ、カステッロ、ヴィヴァルディ、ダウランド、パーセル、後半はリュリ、マレ、クープラン、テレマン、そしてラストはバッハの「結婚カンタータ」--ともうテンコ盛りだ~。
組曲などは、全曲演奏でなくて抜粋なので「ああもうちょっとそれ聴きたいっ」と思っても次に行ってしまうのがチトくやしい。
器楽陣は鍵盤の岡田龍之介、ヴァイオリンの桐山健志を始め堅実な演奏を聴かせてくれた。中でも特に、櫻井茂はヴィオローネで縁の下の力持ち通奏低音をつとめ、マレではガンバの独奏をやり、さらにクープランではアンサンブルの中心となって演奏。まさに八面六臂の大活躍。ス・テ・キッ(*^-^*)
一方ソプラノの松永知子という人は、ちょっと押しが弱い印象で今イチだった。
演奏者の面子は遜色ないと思ったが、客席は半分ぐらいしか埋まってなくてちょっと意外だった。しかも、年齢がかなり高めの奥様っぽい人が多い。明らかに、普段のバロック系の客層とは違う。
「ハートフェルトコンサート」という連続企画シリーズの一つなので、バロックのファンというよりそのシリーズの常連らしい人が多いように思えた(あくまでも推測)。そういう聴衆に対してはまさに入門編という感じだったかも知れない。
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