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2006年10月22日 (日)

「ザ・センチネル/陰謀の星条旗」:「24」のファンは見ない方が吉か

監督: クラーク・ジョンソン
出演: マイケル・ダグラス、キーファー・サザーランド
米国2006年

『S.W.A.T』の監督のクラーク・ジョンソンに、原作が『L.A.大捜査線』と同じジェラルド・ペティヴィッチで、シークレット・サービス物となるとかなり期待大であった。
巷では『24』で大人気のキーファー・サザーランドが主演のように宣伝しているが、実際見てみたら主役は完全にマイケル・ダクラスだった。きっと、ファンは騙されて見に行ってしまうんだろうなーと想像する。

ベテランのシークレット・サービスが大統領の暗殺計画について内部から密通しているのではないかという疑いをかけられる。ところが彼には完全に身の潔白を晴らせないウラの事情が別にあった……。

という具合で、前半は密通者が誰なのか、やっぱり主人公がそうなのか、ハッキリとは明らかにしないまま進みなかなか快調であった。だが「こういうのに限って後半グズグズになっちゃうんだよなー」と思ってみてたら、本当にそうなってしまったのはいささかガックリ。
あれほど「裏切り者だー」とかゲキを飛ばしていたのにあっさりみんな彼を信じちゃう方に転んでしまうのは安易過ぎとか、トロントの警察署は一体何をしてるんだ、などなど疑問多数であった。
悪役の正体については、今さらアラブのテロリストにも設定出来ず、当たらず触らずの妥協点というところか。

さらに製作者がM・ダグラスご本人となると、これは彼の「俺様映画」ではないか。これじゃ全体的にヌルい印象になってしまうのも仕方ないかも。
でもまあ、演出はそこら辺をあまり気にならないよう見せてくれたからいいか~。(大甘)細部を気にしなければこの手のジャンルのファンなら楽しめるだろう。
銃撃戦もさすがに『マイアミ・バイス』には負けるが見応えは充分にあり。特に終盤の狭い階段の多い建物の中での撃ち合いは面白かった。「最近、満足できる銃撃戦のある映画が少なくて--」とお嘆きの諸氏は観て損しないだろう。
もっとも、ここでもカナダの警察の面目は丸つぶれ。かの国では抗議が起こらなかったのか疑問に思ってしまうぐらい。

それにしても、シークレット・サービスも大統領の家族も24時間プライバシー無し体制だと思えるのに××なんてするヒマあるんかねー?--なんて初歩的な疑問が原作ではどのように描かれているのか気になったが、『L.A.大捜査線』も原作を当時買って読まないまま未だに積ん読状態なのを思い出したので諦めた。

さてネット上の感想を見たらあまりに評価低いのに驚く。この作品でそんなにケチョンケチョンなら『×××××××』とか、日本の『○○○○○○』なんか見るに価しないと思うが……(^^?)

役者は女性陣(キム・ベイシンガー、エヴァ・ロンゴリア)がよかった。監督は『ホミサイド』で役者として知られてるが、冒頭にチョコッと顔を出してた(すぐいなくなっちゃうけど)。結末はM・ダグラスがK・サザーランドに「後は(アクション物については)任したぜ、後輩!」という宣言だと解釈していいのだろうか。

ついでながら、ここに出てきた大統領は「私は前任者と違って京都議定書を順守し……」などと演説していた。これで世界も安泰だー。 \(^o^)/


主観点:7点(ファン限定の激甘採点)
客観点:6点

【関連リンク】
ゴシップなど盛り沢山。ただし結構ネタバレありなので気にする人は事前に読まない方が良いかも。「巨大ビキニ姿」に目がテン(・o・)です。
「映画とはずがたり」

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受信: 2006年10月23日 (月) 17時56分

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受信: 2006年10月27日 (金) 11時04分

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