「イタリアのコンソート音楽」:神の家にも○○虫出現
演奏:ザ・ロイヤル・コンソート、鈴木美登里、大塚直哉
会場:日本福音ルーテル東京教会
2006年9月29日
新大久保--周囲は居酒屋やら派手な電飾の店やら怪しげな横丁やらケバい歓楽街である。欲望渦巻くその真っ只中に教会がある。しかもご近所には商売敵のお寺さんまであるし、向かい側は交番だ。何だか分からんけどすごいロケーションだぞ。
この教会はよくコンサートの会場になっているようだけど、行ったのは始めてである。
ザ・ロイヤル・コンソートは四人のガンバ奏者(全員日本人だがうち二人は在欧)によるグループ。今回はゲストを加えてイタリアの曲をやるとのこと。福沢宏と上村かおりは知ってたが、残りの二人は初めて見た(聴いた)奏者だったと思う。
プログラムは、知ってる作曲家はディンディア、モンテヴェルディ、フレスコバルディぐらいで、他はマラッゾーリとかレグレッツィとか全く名前も聞いたことのない作曲が大半。
最初の器楽だけの演奏に続き、2曲目にゲストの鈴木美登里が登場。こんな風に独唱をじっくり聴いたのは、BCJに出なくなっちゃって以来のような気がする。実は先日のフレンチ・バロックの演奏会でもソプラノをやってたのだが、誰が独唱してるのか分からないような状態だったので、ホントに久し振りという感ありだ。
福沢さんのガンバと、同じくゲストのチェンバロはBCJ定期に続きまたも大塚さん。それをバックに、照明をグッとしぼって太いロウソク二本の炎が揺れる中で歌うという雰囲気ありまくりの演出には、思わずウットリである。ただ暗過ぎて歌詞の訳も見えないのはなんだったが……。
途中で大塚さんの独奏や、ガンバの合奏をはさんで鈴木さんは度々登場。スペシャル・ゲストスターという感じ。イタリア風激情をあます所なく表現していた。
ただ、後半では照明落として暗くなると眠気虫のヤツがチョロチョロと出現し始めたではないか(!o!) 私は必死に「神様、なぜ教会にまでこのような虫の跋扈をお許しになるのですか。どうか奴らをせん滅させて下さい(-人-)」と宗旨の違いも気にせず祈ったが、どうやら神はその存在を気にしていないようであった。
ということで、後半は体調が悪くてかなりつらかったがおおむね満足であった。ただ、前の人の頭でよくステージが見えなかったので、次にこの教会に来る時は早めに来て前の方の席を取ることにしよう。
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