鈴木秀美「バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲演奏会」:エンドピンなしが定番てことで一つよろしく
会場:東京文化会館小ホール
2006年10月27日
鈴木秀美の無伴奏全曲演奏会は新録音盤を出した頃かな?数年前に聴いた。その後、さらに学者による楽譜の研究が進んだということで、また新たに演奏会を何回か行なっているようである。
文化会館の小ホールは響きはよいと思うが、さすがに古楽器の独奏には広過ぎという印象。もう少し小さい所だとベストなのだが。
他の独奏曲でもそうだけど、こういう演奏者一人に対峙すると聴く方もなぜかミョ~に緊張してしまうのであった。
だが演奏自体は緊張を強いる重々しいものではなく、余計なものを除いたスッキリしたものだったと感じた。
この日は第1・3・5番と奇数番の曲を演奏。最高によかったのは3番だったと思う。5番はなんか楽器の調子が悪かった?(トーシロなんでよく分からず)
過去に聴いた他の演奏を思い浮かべてみようとしたが、よくよく考えるとこの曲の全曲生演奏は鈴木秀美しか聴いたことがなかったのに思い当たった。(あのヴィオロンチェロ・ダ・スパラによる演奏は除外(^^;)
家に帰ってネット検索して「無伴奏チェロCD聞き比べ」みたいな所を覗いてみたが、日本人奏者が古楽器で演奏したのは彼のしか見つからなかった。--というか古楽器による演奏自体それほど数はないようだった(探し方が悪いかも知れんが)。
ともあれ、一か月後の第二回目ももちろんチケット購入済である。楽しみだー。
ところでネットで感想を検索してて驚いたのは、バロック・チェロにはエンドピンがない事を知らない人が少なからずいたことだ。「楽器を宙に浮かして変な弾き方をしている」とか「あんなチェロ初めて見た」とか……。
まあ、古楽器についての一般的な認識はこのぐらいのものなんだろう。
念のため書いておくと、チェロにエンドピンを付けるようになったのは19世紀に入ってからのことだそうである。私は古楽系のコンサートばかり行っているので、たまにエンドピンが付いているモダン・チェロを見ると逆にビックリしてしまうのであった。
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