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2006年12月23日 (土)

「マジックランタン 注文の多い料理店」:賢治先生も墓から起き上がって「こりゃ、満足だー」と言うはず

宮沢賢治生誕110年記念公演
出演:結城座
会場:シアタートラム
2006年12月13日~17日

長い歴史を誇る糸あやつり人形の結城座、今回の演目は賢治である。と言っても、そんじょそこらの賢治と違う。江戸時代に考案されたというマジックランタン(写し絵)も使用して、二部構成となっている。
写し絵は携帯用スライド映写機みたいなもん。昔はランプや灯芯を使って川に浮かべた屋形船の障子に投影させて見せて、喝采を受けたという。操作する者は脇に抱えてスクリーンに対して近づいたり、離れたり、自在に動かしては様々な効果を生み出す。
今回はステージの中央に幕を張って奥の方から投影し、その前で人形が芝居をするという趣向である。

第一部は「賢さんのトランク」で、一郎少年と怪しいオヂサン(実はヤマネコ?)が登場。子ども&賢治をよく知らん観客に対しての配慮か年譜を解説までしたりして、さらに「祭りの晩」などの短編をおりまぜて写し絵で演じてくれた。第一部では原画のガラス絵は児玉房子の絵を使用。
題名は忘れてしまったが、ひなげしとヒノキの物語でカエルに化けた悪魔の目がキョロキョロ動くのには笑ってしまった。

第二部は「注文の多い料理店」。ガラス絵は寺門孝之の描き下ろし。このブラックな笑いに満ちた怪しげ、かついかがわしい物語と写し絵の雰囲気がピッタリだった。暗闇の中からピカピカのレストランがモヨ~ッと出現してくる場面など忘れがたい。
客の男二人を演じる人形もいかにもブクブクした俗物風なのがユーモラスでよかった。

写し絵はかつてスペクタクル的な演目として人気を博したらしいが、レトロで妖しいイメージにお子ちゃまよりも大人の方が引きつけられて夢中で見ていたようである。私は子供の頃に縁日で買った回り灯籠を思い出した。
休日のせいもあったろうが、客席は満員御礼だった。

来年は二作品、それぞれ鄭義信、渡辺えり子と組んでやるそうでこれまた期待大である。絶対見に行くぞ!

【関連リンク】
こちらの感想はよく雰囲気が伝わってきます。
《飴色色彩日記》

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