劇団新感線「朧の森に棲む鬼」:水もキスシーンもテンコ盛り
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
出演:市川染五郎、阿部サダヲ
会場:新橋演舞場
2006年1月2日~27日
3度目の挑戦にしてようやく手に入れた追加席。もっとも、ここがなんで追加席? そもそも追加席ってなんじゃ?な疑問も。
ともあれ6時開演なんで、仕事はもちろん早退きだー \(^o^)/
客席は若い女性が多い--どころか85~90%が女であった。しかも金三千円ナリのパンフ(+カレンダー)を皆さん買っていく買っていく。思わず感心。
内容は市川染五郎が完全な悪役をやるというので、前から評判になっていたもの。最底辺から舌先三寸(とそれと同じように動くという刀)で国王まで成り上がる男の栄枯盛衰を描く。シェークスピアの「リチャード三世」を下敷きにしているというが、導入などは「マクベス」にも似ている。主人公が滅ぶ理屈が今イチ判然としない所までも、だ。
時代も場所もハッキリしないのはクロサワ時代劇風でもある。
本物の水を使った舞台装置はスゴイ。あの大量の水はどこに消えていくんだろうとしげしげ見ちゃったりして。水の中の立ち回りまであったりする。照明も美しい。さらにキスシーンも大サービス。成り上がっていく度に衣装のみならずメイクまで変えていくという芸も細かい。
殺陣も見事である。特に終盤の染五郎と古田新太の対決部分はもう異常なまでの迫力。何か戦慄まで感じてしまった。
それから高田聖子はうまい役者だなーと今回つくづく感心した。
ということで¥12600の元は完全に取れた!--と、言いたいところだが、やっぱりキツイです、この値段(泣)。でもファンは4回、5回見に行く人もいるらしいからすごいもんである。
以前からの新感線ファンとしてはやはり古田新太に最低10キロぐらい減量してもらって、ぜひ堂々たる主役をやって貰いたい。
ん?次回作は古田主演で「犬顔家の一族の陰謀」だって? こ、これは……なんか見る前から内容が想像できそうな……(\_\;
ところでカメラが入っていたがどこで放映するのだろうか。WOWOWか。よもやNHKの「芸術劇場」ではないことは確かだろう。
帰りは「夜遅くまで営業」と「値段が安い」でネット検索した店へ行ってみる。だが、やはり銀座だけあってそれなりの値段だし、すごーく照明が薄暗くてテーブルの向こうに座った友人の顔が見えないくらい(いささか誇張しております)だし、近くに職場で飲みに来ている集団はいるし、さすが新宿や池袋とは違うと感心したのであった。あと、ワインがあまり冷えてなかったのはどうよ? あ、でも接客はよかったですよ。
家にたどり着いたのは1時近かった--。
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