「優しい金色の光」:楽譜を撒く音楽家
演奏:クラウディオ・カヴィーナ、波多野睦美、つのだたかし
会場:ハクジュホール
2007年2月7日
C・カヴィーナは今年の目白バ・ロック祭りで来日予定のグループ「ラ・ヴェネクシアーナ」のリーダー兼カウンターテナー歌手。
今回は一足先に単独来日して、波多野&つのだコンビと共演したんである。内容はもちろんイタリア・バロックでディンディア、モンテヴェルディ、メルラ、あと知らない作曲家の曲も多数。内容はほとんど世俗歌曲で愛の歌だ。
カヴィーナ氏はチラシよりももうちょいオヂサンぽい外見。声は時折くぐもった感じになるのが気になった。
カウンターテナーと波多野さんのメゾソプラノって声域としては重なるはずだが、全く異なる声に聞こえるのが面白い(当たり前といえば当たり前ですが)。カウンターテナーの方が高音に聞こえるのだ。
彼は前半は可もなく不可もなくな調子だったが、後半の「気のない音楽家」という曲で、何かと文句を付けてはヤル気のなさを見せる歌手を歌ってみせて、コミカルな感じが出て俄然よかった。大仰な演技に爆笑&拍手喝采であった。やはり、こういう曲は本場者が強いですねー。
楽譜をちょいちょいバラ撒いてたのはなんでしょう……(^^;) もしかしてウッカリ屋さんか?
波多野さんの方は「聖母マリアの子守唄」がイエスの受難をふまえた悲しい内容で、力の入った熱唱だったが、個人的にはモンテヴェルディの「甘い苦しみは」という曲がホントに甘美で心ひかれた。つのだたかしのキタローネの伴奏も甘~く寄り添うよう。聴いてて座席の上でデロデローンと溶けていきそうだ。
座席はど真ん中だったのだが、彼女の声が最初からビンビンと届いてきたのも感動だった。
とりあえず、目白の音楽祭も楽しみであるよ。
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