目白バ・ロック祭りだ、ワッショイ!その4
ニンファの嘆き~モンテヴェルディの芸術
演奏:ラ・ヴェネシアーナ
会場:トッパンホール
2007年6月14日
前回は教会で宗教曲だったが、今度は音響のよろしい音楽ホールでオール・モンテヴェルディの世俗曲である。
で、結論からいうとこれが、いや~、素晴らしかった!
さすがにモンテヴェルディが今イチ苦手な私σ(^-^;)も満足しました。
思わず平伏_(_^_)_であります。
ソプラノとテノールがイチャイチャしたカップルの会話を再現する「美しい牧童」。今日びだったら「バカップル」とか言われちゃうかも知れないぐらいのイチャイチャぶりで笑っちゃう。途中、ソプラノが日本語で「アイシテル」って歌ったんだけど、二・三秒後ぐらいに「ん?今の日本語?」なんて感じだったんで反応鈍くて残念。
愛の神を戦争の敵に見立てて男声三人が歌った曲も大笑いだった。
しかし何と言っても一番のド迫力は、打って変わって悲痛な「ニンファの嘆き」であった。聖母病院のライヴでもアンコールでやったとのこと。
三人の男声がエピローグとプロローグのように前後に状況説明を歌い、ソプラノが恋人に裏切られた若い娘の、募りゆく不信と疑惑と嫉妬に身を焦がす心情を歌う。それにさらに男声が合いの手を入れる。まさにその心理の表現が見事としか言いようがない。
思わず泣けました(T_T)ですよ。
なんつーか、イタリアの風土というか、脈々と伝わるカンツォーネのような「演歌」系(「艶歌」が正しいか)の流れを感じさせるもので、まさに圧倒された。いやはや参りました。
で、カテドラルの公演も含めて、最後まで二人の女性のどっちがエマヌエラさんで、どっちがロベルタさんだかよく分からなかった。「ニンファ」を歌った若い方がロベルタさんでいいのかな?
ところで歌詞対訳を印刷した紙がどーやってもバリバリ音が出てしまう紙質でマイッタ。また、聴いてるとどうしても歌詞を見たくなっちゃうんだよねえ。しかも広げるとA3サイズだから二つに折りたくなっちゃう。
かくして会場中にバリバリベリベリ、音が響くのであった。もちろん、私も不本意ながらベリベリ音の発生源である。なんとかしてくれえ(-o-;)
つのだ&波多野コンビが聴きに来ていたのを目撃。フィゲイレドも来てたそうな。
二昔ぐらい前だと、この手のマドリガーレはコンソート・オブ・ミュージックが定番だったように思う。私もCD(あまり熱心に聴いてない)とNHK-FMで放送された公演の録音を持っている。
しかし、こうして本場イタリア者の若手の演奏を目の前にすると時代が完全に変わったのを感じた。
とはいえ、若い頃のエマ・カークビーでも聴いてみたかったというのもまた正直なところであるよ。
【関連リンク】
《Programmes》より「BCJ」
こちらを見るとBCJの公演に出ていた櫻田亮はラ・ヴェネシアーナのメンバーの一人だったのねー。うひゃーっ(>_<)彼のマドリガーレ聴いてみたかったです。
同じく「LA VENEXIANA」
カテドラル公演で配られたペラ紙のプログラムの名前表記が違っているという話。どうも、結構間違いがあるようで……。トッパンホールでの冊子型のヤツはさすがに間違ってませんでした。
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