ラ・スフェラ・ムジカーレ:奥さま度高し
イギリスバロックの世界
会場:近江楽堂
2007年6月30日
実は全く知らないグループのコンサート。どうしていく気になったかというと、同じ日に横浜市開港記念会館でやる「山手プロムナード・コンサート」というのを音楽事務所のHPで調べていて見つけたのである。
会場の古い洋風建築の響きや桐山さんの弾く「四季」もすごーく聴いてみたかったが、どうも構成が完全休日ファミリー向けモードになっているので、唐突に方向転換、こちらにしてみたのだ。
このグループは四人組で、ロンドンの英国王立音楽大学で在学中に結成したのだという。ソプラノと鍵盤が日本人女性、チェロがギリシャ人女性、カウンターテナーがスーダン人と英国人のハーフ男声という国際色豊かな取り合わせだ。
ソプラノの人はどこかで見たと思ったら、年末のヘンデルの公演のキャノンズ・コンサート室内合唱団にも入っている人だという。
演目はパーセル兄弟、ブロウ、ロウズ、ヘンデルなど。中心はソプラノ+カウンターテナーのデュエットであとは独唱曲や器楽曲を間に挟むといった趣向。オペラの曲は振りを付けて歌ってみたりして、飽きさせない作りになっていた。
全体的には甘~い恋の歌など当時の英国バロックの雰囲気を楽しめたコンサートであった。
アンコールは、こちらも実は得意レパートリーというモンテヴェルディのオペラからの二重唱。やはり振りをつけて雰囲気タップリ。イタリアものも次はよろしく。
ただ構成上仕方ないと思うが、広瀬奈緒は甘美で愛らしいソプラノというイメージ中心だったので、コワい魔女の怒りの歌あたりもどんなものか聞いてみたかった。
カウンターテナーのマジッド・エル・ブシュラは滑らかで疵のない美声。大柄だし、タイプとしてはロビン・ブレイズ系で今後も期待大だが、低音の方が調子悪かったのと、有名な歌手に比べるとさすがにパワー不足な印象がした。
会場は30代以上の奥様系の人で満員。男性はほんの一握りしかいない。奏者のそれぞれ関係者だろうと想像したが、もしかしてマジッド君のファンが大勢いたのかも(?_?;なんて思ってしまった。侮りがたし!マダム系観客。
それと、第1曲目から完全睡眠モードに入っていた男の子がいて(アンコールまでそのまま)、いくらなんでも連れてこなけりゃ良かったんじゃない。しかも前列の方に座っててさ。
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