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2007年7月23日 (月)

スカルラッティ音楽祭2007「世俗声楽曲コンサート」:「関係者」にご用心

指揮:セルジョ・バレストラッチ
会場:イタリア文化会館アニェッリ・ホール
2007年7月16日

スカルラッティ祭り--しかも、アレッサンドロではなく息子のドメニコの方だという(没後250年)。
うーむ、かなりの通向けである。ということで、「通」過ぎる器楽オンリーの演目は避けて、声楽の公演2回分のチケットを買った。
とっころが!これが裏目に出たのであった……(+_+)

開演の一時間前にレクチャーがあるというので開始ギリギリの時間に行ったらなんとロビーでやっていて、しかも完全に人であふれている状態だった。パイプ椅子が所狭しと置かれて並べられているので後から来た人間が立って聞く場所さえもない! なんとか場所を見つけて立って聞いてたら気分が悪くなってしまった。
な、なんでホールでやらないの(?_?) 
しかも、マイクを使ってない上にものすごい早口なのでよく聞こえない(「アントレ」誌7・8月号でインタヴューしている人)。終わった後には抗議のブーが飛んでいた。

さて、本番の演目は前半が『恋文』という世俗カンタータで日本初演だそうである。互いに不実を手紙でなじりあう恋人たちにソプラノの田村麻子とテノールの櫻田亮。楽器の方はほとんどがBCJ周辺で見かけた人ばかりである。
櫻田さんの本場イタリアじこみの世俗曲を間近で聴けたのはよかった。宗教曲とはまた違った趣。
曲自体は……どちらかというと、互いに食い違う言い分を手紙という形式で描いた歌詞の方が面白かった。

後半は作曲者が十代の時のオペラという『復位したオッターヴィア』の抜粋。過去のバロック・オペラでもよく取り上げられてきたネタである皇帝ネローネと妻とポッペーアの三角関係の話だが、これは珍しくポッペーアが善人で妻のオッターヴィアの方が悪女--というよりは猛妻という設定。
一応演奏会方式なのだが、四人の歌手はローマ風の豪華な衣装を着け、控えの椅子に座っているときもネローネとポッペーアがいちゃいちゃしたりしてみせたりして演技をしていた。
歌手では田村麻子が猛女ぶりを余す所なく示す声量と力強さで場内圧倒。恐妻家の方々には震え上がりそうな迫力だ。ネローネ役の穴澤ゆう子は動作などの演技面では王様風の貫禄であったが、肝心の歌の方は今いちパンチが欠けていたもよう。
曲については、この方面にはトーシロの私には「ヘンデルのマイナーなオペラです」とか言われたら全然分からないかも。

五千円でこれなら十分元が取れた公演であった……と言いたいところだが、別の面で全くひどいものだった。
まず、うっかり前の方の席を取ってしまったら(自由席なんで)、周囲は関係者の知り合いばかりの完全「内輪」モード。「××先生にご挨拶しなきゃ」とか「お父さんの席はここ、ここ」なんて会話が飛び交う。
で、その「内輪」席でかなりの前の方の列に座っていた小学生の男の子が開始直後からモゾモゾしててペットボトルの水を飲んだりしてたと思ったら、突っ伏して完全熟睡体勢に入ってしまったのであった。最前列ではずっと配役表を指差しては何事か笑いながら喋ってる約2名がいるし--なんなんだ?

これが前半。しかし後半の方はさらに最悪であった。
真ん中の方で寝ていた小学生が通路側に席を移して座ったがいいが、今度は演奏中、最初から最後までずーっと小型ゲーム機をやっていた! そんなに興味が無いんだったら子どもだけでも最後列に座ってゲームやってりゃいいじゃないか。あきれたよ……(@_@)
次からは「内輪」モードには近寄らないようにしよう。

だが、もっとあきれたのはカメラマンが端っことはいえ最前列で、これまたずーっと写真を撮りっぱなしだったことだ。
本当に一分ごとぐらいにシャッター音がカシャカシャ聞こえてくるのである。見せ場になると(二重唱とか)、30秒に一度ぐらいシャッターを押している。これには本当に頭にきた。こんな事はコンサート歴××年(個人情報につき特に秘す)でも初めてである。

 主催者、逝 っ て よ し !

ダンテが『神曲』で描いたような地獄に落ちるがいい~ω(T_T)ω イタリアの半島の地底にはああいう地獄が広がっているんだぞー(多分)。

ま、五千円ならこんなトコですか……(´・ω・`)ショボーン


【関連リンク】
《演奏会定点観測》
歌手や演奏について全く同感でした。

《チェンバロ漫遊日記》
本番中に写真を撮りまくるのも、イタリアのアバウトなお国柄なんざんしょか。

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