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2007年8月11日 (土)

「メルティング・ポイント」:脳ミソ容量を越える巨大さ

会場:東京オペラシティアートギャラリー
2007年7月21日~10月14日

今回の企画は会場全体を使ったような大規模なインスタレーション3点が中心。
ジム・ランビーは会場に一歩入ると本当にハッと驚かされる。丸々巨大な一室の床を覆いつくすストライプ模様、そしてやはりカラフルなストライプで彩色した巨大な鳥の模型にさらにスプレー塗料を使ったもの。キレイだが異様としかいいようがない。
それからガラスの破片で被われた椅子とバッグが壁にひっかけられているやつも変だ。とにかく部屋全体が完全に一つの作品になっている。

次の渋谷清道は一転して白一色。不織布が壁や床を覆っていて、客は靴を脱いでスリッパに履き替える。そういう小さい部屋がいくつも続いていて、さらに部屋ごとに円形を連ねた切り紙細工みたいなモチーフを使用した作品がそれぞれ展示されている。(床全体も一つの作品である)
こちらは大きさはあるが非常に繊細なイメージ。うっかりすると何か大切なものを見落としているのではないかという不安に駆られるぐらい。もう一度、靴履き替えて見直そうかと思ったほどだ。

三番目のエルネスト・ネトは巨大な布二枚を空中に貼ったものが基本型。これは言葉では説明しにくい、ムムム。
こういう作品を作る人だけど、今回のはまた違うんだよねえ。布に穴があいてて上下二枚の間に首を出したり、上下をつなぐパイプみたいな部分に頭を突っ込んだりできるのだ。ただ、私はそれを完全に楽しむにはちと身長が足りなかったようで……(号泣)

この三点、とにかく大きくて、大きすぎるんでボーッとなったまま見ていたような気がする。脳ミソが一度に処理できる量を超えてたようだ。
コリドー部分には三人の小品が展示。実際のレコードジャケットを使用したランビーの作品はジェフ・ベックとプリンスしか分かりませんでした、ハイ。

二階の収蔵品展は日本画で自然の風景を描写したものが最初に集められて展示されていた。屏風に雲がかかった山脈を描いた「白馬暁雲」は水墨画で当然モノクロなのだが、スケールとリアル度からしてまるでアンセル・アダムスの写真のように見えた。

後半の方では奥山民枝の油彩と版画が多数展示してあって、これがまた変な絵。なんだか全ての形が丸っこくて色彩の使い方も変だし、幻想的というかブキミというか……。こういうの好きだー。

若手を紹介する「プロジェクトN」はこのシリーズでは珍しい?パロディのコンセプトもの。架空--といっても実際に活動しているらしいが(^^;--音楽プロダクションのアーティストたちを紹介、グッズやCDやプロモ・ビデオなどもある。
圧巻は延々と続く彼らの曲の詩集。ヘタウマなイラストを付けて1ページずつ巨大な作品として展示してある。そこに書かれた歌詞が陳腐でいかにもな歌謡調で笑ってしまった。個人的には「盆栽の歌」が良かった♪歌いたくなった。
しかも突然、途中に青臭い文学論風書簡や打ち合わせメールのやりとりのページも出現。とってもヘ~ンで馬鹿らしくて気に入った!
もう少しで架空プロダクションのTシャツを買ってしまう所だったが、さすがに歳を考えて中止した。


オペラシティの外のガーデンではなんと野外コンサートでヴィヴァルディの『四季』をやっていた。台風の余波で恐ろしく湿気がある日で、古楽器だったらヨレヨレになってしまいそう。さすがにモダン楽器だった。
チラシを見ると、アトリウムで桐山さんの『無伴奏』とかブレス・ビー・クインテットが無料コンサートをやっていたではないか! でも平日の昼間だから最初から無理だけどさっ。

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