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2007年11月25日 (日)

ヘンデル オラトリオ「エジプトのイスラエル人」:まだ修行が足りないのを実感

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2007→2009ヘンデル・プロジェクト1
演奏:バッハ・コレギウム・ジャパン
会場:東京オペラシティ コンサートホール
2007年11月23日

2009年はヘンデル没後250年とのことで、オペラシティとBCJの企画で一年一作ずつヘンデル作品を演奏するとのこと。この日がまず一回め。

内容は旧約聖書の逸話を扱ったもので、独唱は少なくほとんど合唱が占めている。『メサイア』系の作品だが、もーっと合唱中心という感じ。そのせいか歌手はオール日本人で、トロンボーン隊のみ外国勢だった。
普段の公演とは逆に、楽器が後ろの方に回って壇の上に乗り、合唱が前の方に座っているという配置だった。実際聴くとこりゃかなりの迫力であった。

独唱者で頑張ってたのはカウンターテナーの上杉清仁、それからテノールの藤井雄介には近くの座席に座ってたドイツ人たち(?)もブラボーを飛ばしていた。ソプラノ1の松井亜希はラストの群集を鼓舞する場面で、本当に鼓舞されちゃった気分になった。
ただ、冒頭の方の青木氏の短いソロは「大丈夫か?」とやや不安をあおるような感じであったよ。

ティンパニやトランペットも入って祝祭的な気分と精緻にして大胆なる合唱を楽しめたコンサートだった。客席もほぼ満員の入り。
アンコールはないとてっきり思ってたら、ヘンデルの他の作品からやってくれた。帰っちゃった人はご愁傷さま。でも、NHK-FMで放送されるとのこと。

しかしである……どうもヘンデルのこの手の作品て、なんかヴィヴァルディとはまた別のある種の「俗っぽさ」が横溢しているようで、これを楽しむには私はまだまだ修行が足りないようだ。
ということで修行に逝ってきます(+_+)


なお、いつものコントラバスの西澤氏は急病とのことで、奥さんの方が代打で出ていた。もしかして北とぴあのムジカ・レセルヴァータの時もそうだったのかしらん。
近くの席に座ってた客がこの件について話していて、病名までもれ聞こえてきた。(耳ダンボで盗み聞きしてたわけじゃないぞ)
一日も早いご回復をお祈りしております(-人-)


【関連リンク】
《庭は夏の日ざかり》
定食で例えるならば、私の場合はお盆の上をキョロキョロと眺めて「すいませーん、みそ汁ないんですけど」みたいな感じですか。

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←オペラシティの広場のツリーです

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コメント

ご紹介どうもです(^o^)
前半はヘンデルらしい俗っぽさの輝かしい見本市でしたね!普段バッハで聴きなれているはずのBCJが、常になくギョッとするような音型を奏でていたりするのが逆に新鮮。そういうギャップを楽しむのもありかなと途中考えたりもしました。いっぽう休憩を挟んで後半は、少し昔のBCJの響きを思い出させるようで…来年のFMでもう一度聴いていろいろと噛み締めたいと思います。
西澤さんの件はショック。祈願平癒。。

定食でも音楽でも導入部は大事ですよねえ。第1部が演奏されなかったのは、この日の19時から同じ会場で予定されてた某ヴァイオリニストのリサイタルへの気遣いのせいだったんじゃないか、というのは下衆の勘ぐりでしょう。きっと。。

投稿: Sonnenfleck | 2007年11月28日 (水) 23時03分

コメントどうもです。こちらからのTBし忘れておりました(^^ゞ

|某ヴァイオリニストのリサイタルへの気遣いのせい

感想を書くためにチラシを眺めていたら、なんと既に(6月末時点)「終演予定17:00」とか「第1部出エジプト、第2部モーセの歌」なんて書いてあるぢゃあーりませんか。
なんだよ、もうとっくに決まってたのか--なんて思っちゃいました。
やはり、日本人なら最初にみそ汁を一口、それからご飯を一口、と行きたいもんです。
……って、ハテ?何の話じゃ?

投稿: さわやか革命 | 2007年11月29日 (木) 22時43分

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【2007年11月23日(金)15:00~ 東京オペラシティ】 <2007→2009 ヘンデル・プロジェクトⅠ> ●ヘンデル:オラトリオ《エジプトのイスラエル人》HWV54   (ハレ新全集より第2部・第3部を上演) ○アンコール 同:《司祭ザドク》HMV258 →野之下由香里、松井亜希(S)   上杉清仁(A)   藤井雄介(T)   浦野智行、渡辺祐介(Bs) ⇒鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン 10月に聴けなかったシェーンベルクの仇をヘンデルで討ちました(出エジプ... [続きを読む]

受信: 2007年11月28日 (水) 23時04分

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