「議論のルールブック」:おっしゃることは誠にごもっともですが
世にネット上での諍いは絶えず。煽り・釣り・中傷は当たり前、さらには匿名実名・騙り・炎上と果てしもない。
この本はそうしたネットの議論が諍いに終わらず、建設的になるようなルールを解説している。
内容的には論理学の難しいトコロなんかも出て来ていると思うのだが、実例は極めて卑近なネタを使っていてとっつきやすい。
例えば「感情論」の章では「納豆問題」、「議論の形態」の章では「バナナはおやつに含まれるか問題」である。
読みやすくてタメになった。是非、ご家庭に一冊、一パソコンに一冊お買い求めください……と言いたいところだが、ここに書いてあることを実践できるかというとまた別問題だろう。
自分に反対するような意見を見た時にムカーッ(`´メ)と頭に血が上って、夜も眠れず、仕事中もいかに反撃するかを思い巡らし気もそぞろ--なんてことは珍しくもない。分かっちゃいるけどやめられないんである。
いや、そもそも、この本はみんながまっとうな議論を行いたいと考えているいう、ある種の性善説を前提にしている。最初から議論なぞする気がない人間がいたら、このルールは無効になってしまう。
とある女優のファンが「○○を批判」(○○は女優名)という検索でぶち当たったブログに片端から匿名のイヤミ一行コメントを書き込んで行くような行為もある。もちろん一行コメントなんか相手にするなというのが正しい対応だろうが、それが一応ハンドル名を使い長文のコメントだったら、相手が同じようなイヤミのスタンスであっても無視するわけにはいくまい。
まあ、とりあえず正しい議論を行いたい人にオススメしたい。ただ、実践は難しいニャー(特に私には)。
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