「4分間のピアニスト」:他の格闘技やって下さい
監督:クリス・クラウス
出演:モニカ・ブライブトロイ、ハンナー・ヘルツシュプルング
ドイツ2006年
ボクシングの名トレーナー。引退して今は少年院で囚人の少年たちにボクシングを教えている。
中で、一人才能のあるヤツを発見するが、少年は手のつけられない荒くれ者。生い立ちにも色々あるらしい。
なんとか心を通い合わせ試合に参加できるようになるまでにこぎつける。だが、少年は主張する。「オレは自分なりのボクシングをやりたいんだ」
違法行為まで犯して彼は決勝戦になんとか出場させる。
が、少年は我流ボクシングを展開。対戦相手の脚をつかんでひっくり返してダウンを取る。客はこのパフォーマンスにヤンヤの大喝采。少年は勝利の雄叫びをあげるのであった……。
この映画はこういう話なのか?
3分間のリングならぬ4分間の演奏を受け入れられる者だけが、この作品に拍手喝采を送れるのだろう。私には到底納得できない。あれは音楽ではなく、パフォーマンスであるという意見に賛成である。
さらに理解しがたいのは結末の老ピアノ教師の態度だ。彼女は少女の音楽自体ではなく、聴衆から喝采されたという事によって少女を認めたかのようだ。
周りがほめたから受け入れるのか???
私が言いたいのはただ一つ「他の格闘技やったらいいんじゃないの」
刑務所内の「天才」についての作品にはマイケル・マンの『ジェリコ・マイル』がある。これとは全く正反対の話である。まあ天才が未成年か大人かという違いはあるから一概には比較できないけどね……。
主観点:5点
客観点:5点
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投稿: 日本インターネット映画大賞 | 2007年12月20日 (木) 22時24分