トゥールーズ古楽四重奏団 レ・サクブティエ:繊細なるトロンボーンに脱帽
17世紀ヨーロッパのポリフォニー音楽
会場:武蔵野市民文化会館 小ホール
2007年12月13日
このグループ全く知らなかったが、コルネットとサックバット(トロンボーン)のアンサンブルというのはなかなか生で聴くことはできないのでチケットを買ったのであった。
折あしく職場の忘年会と重なってしまったが、結局こちらのコンサートを選んだのである。(実は春の歓送迎会もBCJと重なっていて、その時もすっぽかしたのであったよ、トホホ)
ところが直前になって「出演者変更のお詫び」の葉書が来て、コルネット二人のうち一人のジャン=ピエール・カサック(名前がトップに書いてあるからリーダー格?)が来られなくなり、代わりにヴァイオリン奏者に変更になったとのことだった。
さてプログラムの内容はフレスコバルディ、シャイト、シュメルツァーあたりは有名だが、ロッシとかチーマなんて知りませーん(+_+)状態の作曲家の曲も入っていた。
それぞれコルネット、サックバット、ヴァイオリンが色々な組み合わせで演奏したが、ずーっと縁の下で支えていたのは通奏低音の宇山ブヴァール康子であった。彼女はオルガン、チェンバロ、パイプオルガンまでも弾きまくっていた。ソロでパイプオルガンをやったシャイトの曲は特に見事なもんであった。
しかし、一番の立役者はサックバットのダニエル・ラサールだろう。外見は豆タンク風オヤヂであるがその音は大胆にして繊細。鍵盤のみをバックにしたサックバットのソロというのは普段聴く機会はないもんだが、これほどに微妙なニュアンスに富んだ音を出せる楽器とは全く想像もしたこともなかった。
サックバットさん、すいません。反省致します<(_ _)>ゴメン
そして曲が終わると会場には思わずため息ともつかぬ何かが充満したのであった。
ピンチヒッターのエレーヌ・ラサール(苗字が同じってことは奥さん?)、なぜかコルネットを演奏する時は内股になるルイス・コル・イ・トルルス(こちらはキリンみたいに痩せていてのっぽ)も達者な演奏を聴かせてくれた。
しかし正直なところ、コルネット×2+サックバット+鍵盤という組み合わせを聴いてみたかったのも事実。
「出演者変更による曲目の変更はございません」ということは、コルネットでビーバーの「ロザリオのソナタ」をやるつもりだったんだろうか?えええ??
コンサート自体には完全満足だったが、中央線はノロノロ走ったり止まったりするし、乗り継ぎは悪いし、乗り換えた私鉄は酒と宴会料理の匂いが充満しているし、家に帰り着いた時はお腹ペコペコ……(´Д`) 平日の夜に武蔵野まで行くのはツライのよ。
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