「あなたがそばにいれば」:思わぬ所でリュート様顕現
歌とリュートによるバッハ
演奏:波多野睦美+つのだたかし
会場:ハクジュホール
2007年12月18日
お馴染み波多野+つのだコンビであるが、ドイツものは珍しいんではないかと思って行ってみた。またバッハの曲がリュート一丁の独唱で歌われるというのも聴いた記憶はない(多分)。
内容はバッハの先輩筋、同時代の作曲家の曲やシェメッリ歌曲集、アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帖からの曲もあった。完璧バッハの曲は三曲だけ。以前どこかのブログに、波多野さんのファンだけどバッハの曲じゃパスしよう、という内容を書いていた人を見かけたので、これだったらバッハというのを強調しないほうがよかったかも知れない。
波多野さんが途中で語ったところによると、ユイレ+ストローブの伝記映画を見た時にはバッハの家庭は極めてストイックな感じで描かれていたが、実際の「音楽帖」を開いてみるともっと暖かい家庭の印象を受けたという。で、その「暖かいバッハ」路線でやったのが今回のコンサートだったようだ。
冒頭のシュッツからして合唱曲しか聴いたことないんで、かなり印象が違う。バッハも同じくかなり印象が違う--のであるが、カンタータのアリアはやっぱり難しそうだった。とはいえ、やはり上記のブログ主のようなバッハを敬遠するような人に聴いてもらいたい感じであった。
前半部の最後はブクステフーデの「悲歌」キタ~ッ!ヽ(^∇^*)ノ でも一部(二連)だけだったんで、完全版を聴きたかったところ。
つのだ氏はロイスナーとヴァイスを独奏。伴奏の方ももちろん素晴らしかった。しかし、この日はガット弦を使用ということで、曲ごとにえら~く調弦の時間がかかった。思わぬ所でリュート様に遭遇(-o-;)である。
しかし、この会場で一番えらいのは演奏者でも客でもなくリュート様なので、客席から「リュート様まだぁ~?」とか「リュート様横暴!断固抗議しる」などと声がかかることもなく、一同じっとガマンガマンなのであったよ。
| 固定リンク | 0
コメント