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2007年12月 6日 (木)

「デビルズ・バックボーン」:幽霊は誰か?

監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:エドゥアルド・ノリエガ、フェルナンド・ティエルブ
スペイン2001年
*TV放映

『パンズ・ラビリンス』を見て、同じ監督の同系統の作品だと紹介されていたので、興味を持って見てみた。製作はペドロ・アルモドバルでメキシコ人のデル・トロに監督を依頼したとのこと。

見始めて、『パンズ~』の方はファンタジーだったが、こりゃ完全にホラーだと判明。あたしゃ、自慢じゃないけどコワイの苦手なのよ~(>_<)
おまけに、なんでだか深夜に見だしたんでもうコワくてコワくて思わず「おとーさん、おかーさん、怖いよーん(>y<;)」と叫びそうになったが、よくよく考えると父親も母親もとっくにあの世へ行ってるのに、ここで呼んだら余計にマズイじゃにゃあの(-o-;)
巷のネット評を見てみると、「ホラー映画としては全く怖くない」とか書いてあって、信じられねえ~。やっぱりホラーファンというのは、神経繊維が鉄条網で出来ているに違いない。

さて、物語の構造はある程度『パンズ~』に似ている。
冒頭、回想のようなシーンが幾つか挿入されたかと思うと、少年が荒野の中を走る車に乗っている場面が続く。彼が連れていかれたのは孤児院で、中庭の真ん中に巨大な爆弾の不発弾が突き刺さっている。
子どもたちの間にはガキ大将によるいじめがあるかと思えば幽霊のウワサがあり、一方大人たちの人間関係にも何やら色々と退廃的な秘密やらもめ事があるようだ。そして、内戦の影が人里離れた孤児院まで及ぶ……。

蓄音機、ビン詰めの胎児、巨大な水槽、長い廊下、そして爆弾が逆立ちしている中庭はまるでキリコの絵のようだ。それらが不気味な雰囲気をかもし出している。しかし、すべてが結末に向かって収束していくわけではないのが残念。(例えば、胎児はどういう意味があったのかよく分からなかった)

『パンズ~』がなかったら「ちょっと変わったホラー」で終わっていたかも。
しかしこうして見ると、結構正統な少年小説--じゃなかった、映画のようにも思えた。

主観点:6点(コワイの苦手なんで)
客観点:7点

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