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2008年1月21日 (月)

「水上の音楽」「戴冠式アンセム」:ジョージ一世危機一髪

080121
第5回ヘンデル・フェスティヴァル・ジャパン「英国王室とヘンデル」企画2
演奏:エンリコ・オノフリ+キャノンズ・コンサート室内管弦楽団&合唱団
会場:浜離宮朝日ホール
2007年1月18日

目白聖公会の企画1からはや一か月以上。HFJの企画その2である。
今回はなんとエンリコ・オノフリを指揮に呼んで前半『水上の音楽』後半『戴冠式アンセム』を全曲演奏なのであった。
しかし、私は前回買ったパンフを持ってくるのを忘れてちょっとトホホ(+_+)な状態だったのよ。

さて登場したオノフリはかなりの巨体。その巨体を泳がせるようにして壇上で指揮する。あまりにもダイナミックな動作なんで客席から見てるとユーモラスな感じもするが、演奏者の方からはどんな感じなのか見てみたい気もした。
よくよく考えると、『水上の音楽』って有名でCDも何種類か持っているのだが、全曲通して生で聴くのはこれが初めてかも知れない。
ステージで見てみるとホルンとトランペットの掛け合いなど管楽器の生き生きとした動きを実感できた。

普通の解釈だとこの曲は流れるような流動性--というか、横の流れを滑らかに演奏するんだと思うが、オノフリの指揮下では縦の区切りを重視し、ゴツゴツとメリハリを付けていたように感じられた。
どちらかというと「水上」というより「激流の音楽」とか「山中の音楽」みたい。ジョージ一世の船も転覆しそうだ~(^O^)
しかし、調弦の時間を何度も途中で取ったりしてそこら辺の調整も大変だったようだ。

演奏者はオーボエの江崎さんなど幾つか知っている顔もあったが、全く知らない人が多かったような(老人脳で記憶が曖昧)。ヴァイオリンは若い女性ばかり、コンミスの人は初めて見たように思う。ホルンは一瞬、島田さん?と思ったけど、よくよく見たらBCJにも出ていたソックリさんの「兄弟」の人だったもよう。

後半のアンセムは、ある程度の規模の人数で歌われると迫力あり。ドドーッと迫って来てよかった。確か、この合唱団はプロだけじゃなくてセミプロの方もいたはず……でその意味ではちょっと物足りない所もあったが、全体的に躍動感に満ちていた。オノフリの指揮は前半よりこっちの曲の方に合っていたんじゃないかなと感じた。

演奏が終わった後、女性の演奏者と握手する時には必ず律義に手の甲にキス(*^.^*)して、さすがイタリア男であ~る。なお、日本人男がうかつにやるとセクハラと間違えられるので注意しましょう。

しかし、演奏中ずーっととある一つの疑問が私の頭の中を占めていたのも事実である。それは--
なんで ヘ ン デ ル や る の に オ ノ フ リ を ?

【関連リンク】
《♯Credo》
《演奏会定点観測》
他の方の感想です。


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コメント

やっぱりいらっしゃってたんですねぇ。
「なんでオノフリなのー?」は同感です。短期決戦のフェスティバルならもう少し地に足の着いた人選でもよかったように思いますが、短期決戦だからこそオノフリのような名物男でよかったといえるのでしょうか。結果「満席」だからよしとするのはちょっとさびしいような。。。(過去のこのフェスティバルがどんな感じか知らないのでコメントしにくいですが、、、)

投稿: kimata | 2008年1月22日 (火) 00時24分

コメントどうもです。
これまでのメイン企画は、リクレアツィオン・ダルカディアという若手グループが指揮や弦を担当してオラトリオやオペラをやっていたんですが、確か中心メンバーのうち二人が文化庁のナントカ海外派遣留学とかでイタリアに行ってしまったらしいんで別の形を取ったのかもしれません。
とはいえ、弦の奏者は総入れ替え状態だったようです。他にも事情があったのかな??

それにしてもあの晩はそのままお帰りになったんですしょうか?強行軍ですね~。

投稿: さわやか革命 | 2008年1月23日 (水) 00時20分

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