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2008年2月18日 (月)

「マーティン・ヘイズ&デニス・カヒル フィドル&ギター・デュオ」:チラシに釣られてジグ&リール

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会場:武蔵野市民文化会館
2008年2月10日

古楽のコンサートで会場に行った時にたまたまこの公演のチラシを見つけて、どんなアーティストだか全然知らないままチケットを買ってしまった。
「愛蘭土の伝説の求道者たち」とか「究極のアイルランド伝統音楽」「静謐と沈黙にみちた音楽」とか、例の如く武蔵野市民文化会館のチラシの煽り文句はすごい(^^; つい釣られちゃうのよ。

当日の会場は満員御礼でかなりの熱気で暑いぐらい。クラシック系と違って、聴衆は小学生から高齢者までの男女とりどりである。中には打楽器のバウロンを持ったヤツまでいたぞ。

ヘイズは生粋のアイルランド人のフィドラー。カヒルの方はアイルランド系米国人のギタリストとのことで、様々なジャンルの音楽をやってきたらしい。
ステージは簡素なもので、二人とも椅子に座ったまま演奏する。

曲が始まってちょっと後悔した。というのも、アイリッシュ・トラッドでも私の苦手なダンス・チューンだったからである。何で苦手かというと、最初のフレーズはいいんだけど演奏が進んでいくとどの曲もみんな同じに聞こえてしまうから。(^-^;
もちろんコード進行とかリズムが違うんだろうけどそこまではワカランのよ。

曲目は事前に発表されてなくて、後で見るとどうも短い曲を様々につなげて15分ぐらいずつにまとめて演奏していたもよう。CDに入っている曲は数分の短いもののようだから、CDで予め聴いていた人も驚いたかも知れない。

ヘイズが両足でステップ踏んでリズム取りながら(床が打楽器の代わり)自由に弾きまくるフィドルに、カヒルが音数の少ないギターの伴奏を付けていくという形だが、常にヘイズの手元をカヒルはじーっと注視して演奏していた。ということは、かなりの割合をアドリブでやっているのだろう。
前半は結構静かだったが、後半になってヘイズの演奏もかなり盛り上がり、さらに伴奏に徹していたカヒルがジャズっぽいフレーズをやったりして、尻上がりに盛り上がった。前半からこうだったらなーと思ったがそいつは無理な注文か。

トラッド音楽については完全ドシロートな私σ(^_^;)なので、こういう演奏もあるとはつゆ知らず。まだまだ勉強が足りんのう。
最初、フィドルの音がデカく聞こえててっきりPAシステム使ってるのかと思ったら、そうじゃなかったらしい。バロック・ヴァイオリンの音を日ごろ聴いていると現代のフィドル一台でも大きな音に聞こえてしまうのであった。

【関連リンク】
《モハーの音楽日記・競馬日記》
こちらを見ると、トラッド系ファンの繋がりはクラヲタ以上に熱く緊密なようです。
「この会場を爆破したらアイルランド、ケルト系音楽好きの3割くらいは減るんじゃない?」という件りで思い出したのは、北とぴあでの『オルフェーオ』の公演。あの時も「北とぴあが今崩壊したら、日本の古楽界は全滅だぜい」という声がありましたな。
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←終演後に掲示された曲目。人だかりをかき分けて必死に撮ったが、読めなくてもご容赦よん。

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コメント

トラックバック、ありがとうございました。
こうしてネタがピッタリ合うトラックバックは昨今なかなか
珍しいことで、本当にありがたく思います。

>最初のフレーズはいいんだけど演奏が進んでいくとどの曲もみんな同じに聞こえてしまうから。(^-^;

そうですよね・・・^^;
この辺がなかなか難しいところです。もう一歩踏み込んで
いただけたらまた違う世界も感じていただけるとは思うの
ですが、かく言う私とてブルーグラスは途中から全て一緒
に聴こえますし・・・^^;

何かの縁でせっかく出会われたわけなので、気の向くままに
楽しんでいただけたら、と思います。来年にまたこのコンビ
は来日されるようです。新たな楽しみ方を感じていただけた
なら、この手の音楽のファンとして嬉しく思います。

ではでは、取り急ぎトラックバックの御礼まで。

投稿: モハー | 2008年2月21日 (木) 01時02分

わざわざおいでいただきありがとうございます。

まだまだ修行不足を痛感したコンサートでした。とりあえずCDを聴いて勉強したいと思いますです。

投稿: さわやか革命 | 2008年2月21日 (木) 22時13分

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