「裏切りの闇で眠れ」:電動ドリルと前歯がコワイ
監督:フレデリック・シェンデルフェール
出演:ブノワ・マジメル、フィリップ・コーベール
フランス2006年
正直に言おう。
いや~、詰まんない映画だった! \(^o^)/
あ、顔文字間違えちゃったよ。正しいのはこっち→ (*`ε´*)ノ☆
ノワールものだっつんで見に行ったんだけど、なんだかストーリー展開がモタモタしていて、描写もダラダラしているし、何を描きたいんだかさっぱり分からず。
久々に観ている間から退屈を感じてしまった。107分だから、今の長尺流行りの中では長くないはずなのに、途中で「まだ続くんかなー」なんて思ってしまったのであった。
中心人物は二人。一人は裏社会でどこの組織にも属さず親友と共に稼業を続ける男フランク。もう一人はマフィアのボスのクロード。
このボスは、身内の不始末やら提携関係にある(?)グループの仲間と関係やら、上納金を払わない店の対処やら、愛人の愚痴やら様々な雑事が大変--てところはTVの「ソプラノズ」みたい(あんな笑えるわけではないが)。マフィアのボスもつらいよ、である。
で、こいつが「おれは人を見る目がある」なんて有能なフランクを気に入っちゃって、仲間にしようと誘うわけだが、最後にこのボスは人を見る目がなかったことがハッキリする--ってのが、話のメインというわけでもない。なんなんだ(^^?
で、ボスの不在時に手下共が仲間割れして不条理な殺し合いに突入するのだが、その間にフランクは日和見主義で状況を窺う。--というか、彼はいてもいなくてもストーリー上はほとんど関係ないような役柄なのだった。(他のネット上の感想でも同意見をいくつか見かけた)
なんだか全体的にスケールが小さい印象で、仲間うちの抗争もまるで6畳ぐらいの部屋の中でやってる感じだ。殺し合い自体はまさしく「仁義なき戦い」なんだけどさ。
監督はマイケル・マンのファンでもあるらしいが、確かに駐車場での撃ち合いは『ヒート』を思い出させるが、結局のところ先達の監督たちの偉大さを再認識するだけの結果となった。
やはり、今後のノワールものは香港に期待するしかないか。
ボスのクロードは少しジャック・ニコルソンに似ている。ハリウッドでリメイクするならピッタリでしょうな。となると、フランクはマット・デイモンかディカプリオあたりですか(^^;
ベアトリス・ダルはスクリーン上で初めて見たが(多分)、あの前歯でずっと女優業やってきたのか? スゴイなあ……
残酷な場面多し(R-18はそのためか)なので、『スウィーニー・トッド』の血しぶきぐらいでキャーとか言ってる女子には向かないだろう。ブノワ・マジメルのファン以外にはお薦めしない。そのせいか、観客は男ばっか。あとはカップルが少しぐらい。
電動ドリルが出てきた時に、てっきり私は男の一番大切な所を直撃するのかとドキドキしたが、さすがにそうでなくてホッとした。しかしその直後に○玉えぐり出し場面(←この書き方だと誤解されるか?)が来て、オヨヨであった。
唯一の成果は、欧州統合によって国境の壁も消え、ヤク、武器と並んで「女」がまさに換金可能な「ブツ」として裏社会を流通しているというのが分かったことだった。旧東欧諸国や紛争地帯からいくらでも流れ込んでくるんだねえ。
世も末であるよ( -o-) sigh...
主観点:4点
客観点:4点
【関連リンク】
《ドラゴン藤井の馬耳映風》
似顔絵が笑える。
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