「英国美術の現代史:ターナー賞の歩み展」:アートの価値を金額と賞以外の何で計れようか
ターナー賞である。
なんてったって、D・ハーストの輪切り牛--じゃなくて縦切り牛である。
期待して行ったんである
しかし、予想よりも整然とした印象。パネルで同じ年に候補にされた他の作品を紹介してくれてるが、数秒で次の画面に変わっちゃうので「ふーむ、こんなモンもあんなモンもあったのね」で終わっちゃう。
で、授賞式はテレビ中継されてるとかマドンナがプレゼンターだとか……。
そうすると、ターナー賞って、グラミー賞やアカデミー賞と同じようなものだったんですかい(?_?;と問いたくなってしまった。
だったら、受賞作には「昨年のハリウッドはウツで暗い作品が流行」という以上の意味はないんだろう。
そう見れば、この展覧会はよく言うとヴァラエティに富んでいるが、悪くいえば総花的でとりとめもない、ということになる。
期待のハーストの「牛」は予想よりも地味~。古い学校の実験室のホルマリン漬け標本みたいな禍々しさは一切なく、キレイにまとまっている。そこら辺はやはりハーストっぽいと言えるか。
ところで、彼は作品をみんなアシスタントに作らせてるってホントかね?
まあ、他にも名前のみ聞いているような作品の実物を見られたのはよかった。これが結論か
「MAMプロジェクト」というコーナーではサスキア・オルドウォーバースの映像作品2点を上映。CGやミニチュア・セットを使ったらしい映像は悪夢のように溶解するイメージと、にもかかわらず奇妙な清潔感がある。さらにナレーションが入ってモノローグ風に物語を語る。
その退廃感はJ・G・バラードの短編を思い起こさせた。
これは見れてヨカッタ(*^-^*)
帰りにアフタヌーン・ティーでお茶しようと思ったら、潰れてなくなっていた。なんてこったい(!o!)
←曇りの日の東京タワーを写す
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