「アメリカばんざい」:言葉余って尺長し
イラク派兵に伴う米国の混乱を取材したドキュメンタリー。登場するのは、失業状態のイラクやフアガンの帰還兵、戦死者の遺族、派遣を拒否して監獄にぶち込まれた元兵士、ホームレス支援団体など。他に新兵訓練、基地の廃棄物でガン多発地域になった町、兵士募集所に座り込んだバーチャンたちが逮捕される場面などもある。
極めてタイムリーで直近の米国の様子が分かってタメになった。時間をかけて様々な場所をよく取材したもんである。その意気込みやよし
--と言いたいところだが、いかんせん2時間近いというのは長過ぎるのよ~。時間をかければ、感情や主張が伝わるというものでもあるまい。
この冗長さはまるで組合の学習会の報告ビデオのよう。……いや、別に報告ビデオで構わないというのならそれでいいんですが。
しかし、できればあと30分は短くしてもらいたもんだ。ドキュメンタリーにおける編集の重要性を今さらながらヒシと感じた次第である。
それからチラシになってる新兵キャンプの部分は時間的に期待してたほどには出てこなかった。エンドクレジットと共に短く紹介されてた、各地のデモの様子もちゃんと本編の中で見たかったぞ。
主観点:5点
客観点:6点
関連ネタでニュース番組「デモクラシー・ナウ!」の「イラク負傷兵反戦の闘い」で取り上げられていた『ボディ・オブ・ウォー』を紹介しとこう。
これは自ら志願してイラクに派兵され5日目に負傷し、胸から下が付随になってしまった若者のドキュメンタリーである。監督たちがあった時には治療用のモルヒネで依存症になっていたという。
そこから立ち直り、ひどい体調の中で講演を続ける日々を描くのと並行して、イラクとの開戦に賛成票を投じた多数の議員たちと、反対票を投じた少数の議員たちの当時の議場での姿が挿入される。
うーむ、これは見てみたい。日本では公開されんのかなあ。
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