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2008年9月28日 (日)

バッハ・コレギウム・ジャパン第82回定期演奏会:予期せぬM川先生の爆弾に降参

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ライプツィヒ時代1726年のカンタータ2
会場:東京オペラシティコンサートホール
2008年9月23日

今回は、オルガン演奏なしで全3曲カンタータである。
最初のBWV43はトップの合唱が華やかで素晴らしかった~ トランペット3本にティンパニも入って、特にコーラス隊は鮮やかで見事であった。満足よ(^^)
7曲目のアリアは、バス独唱にトランペットのソロが絡み、あとは通奏低音のみという珍しい構成。コーイ氏の歌も島田氏のトランペットも難しそうで演奏するのは大変そうだったが、こういう変わった曲が聞けるのもカンタータならではというところだろうか。

次のBWV88ではオーボエ・ダモーレの三宮氏がテノールのアリアで活躍だった。
こちらの1曲目のバスのアリアは二本のホルンが入ってこれまたちょっと変わった響き。

後半はBWV146のみ。ここで、これまでチェンバロを弾いていた鈴木(息子)氏がオルガンを担当。楽器の位置も真ん中に移動してソロを担当した。チェンバロ協奏曲(BWV1052)と共通部分が多い--というか元ネタと言ってよいのか、この場合--この曲を沈着に弾いてくれたのではありますが、正直なところ指揮に専念していた鈴木(兄)御大の爆奏でも聴いてみたかった(^-^;
きっと「マチャアキ、そこまでやるか~(!o!)」みたいに聴衆が騒然とするような感じではないかと……妄想し過ぎですか(^^ゞ

ここでダントツだったのは、ソプラノのレイチェル・ニコルズ。4曲目のレチタティーヴォが非常によかった \(^o^)/ なんというか、久方振りに説得力ある力強いレチタティーヴォを聞いたぞーと感じました。まさに、レチの本髄と言ってよいだろうか。その前のロビン君のアリアも印象的だったけど--。

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BWV1052(とBWV146)の原曲はそもそもヴァイオリン協奏曲であったが、楽譜が消失してしまっているとのこと。
最近愛聴しているベルリン古楽アカデミーのバッハのディスク冒頭曲が、このヴァイオリン協奏曲を復元したものである。当然といえば当然だが、独奏楽器が変わるとこんなに違うかというぐらいに印象が異なる。特に第1楽章終盤のミドリ・ザイラーによる独奏部分がもの凄い迫力。手に汗かくとはこのことかというぐらいだ。
←このジャケットの絵では確かにスパラを弾いてますな。


さて、帰りにお茶を飲もうと思ったら、いつも行ってたオペラシティの店がなくなっていた! ショッ~ク 最近こんなんばっかりよ(T_T) さらにアートギャラリーに寄ったら、デミアン・ハーストの作品集がまだ残っていて、あやうく買いそうになってしまった。あぶねえあぶねえ(^^;

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会場では「神戸松陰とバッハ・コレギウム・ジャパン」というチャペルコンサート200回記念の小冊子を無料配布していた。読みごたえありの文章満載で、これをタダで貰えるとはありがたいこってす。ますます神戸まで行ってみたくなってしまったぞ。
しかし……(-o-;)
読み進めていくとちょうど真ん中あたりのページにあの皆川達夫先生の文章が出てきた。「へー、皆川先生も書いてるのね」なんて読んでいくと……な、なんとそこに炸裂するは先生恒例のオヤヂギャグが!

ヾ(^^#)ゝヾ(^^#)ゝ アコリャコリャ
ヽ(^^)/\(^^)、 アソレソレ
(@∀@) アヒャヒャ

他の格調高き文章の中に潜む破壊的威力のオヤヂギャグ爆弾に、墓の中のバッハ先生もビックリは確実ですう

【関連リンク】
《古楽ポリフォニックひとりごと》
コープマン師匠が来ていたとのこと。気がつかなかったのは二階席だったのかな?
今話題の「世襲」についても色々と考えさせられます。

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コメント

コープマン師は1階の中央ブロックの通路から2列目、要は1階のど真ん中に鎮座されていました。私は2階左バルコニーでしたので、師が盛んに拍手を送ってくださるお姿をありがたく拝ませていただきました!

終演後のサイン会のあと、師弟のご対面があり、情報によりますと、某「友」誌に記事が掲載される予定とのことでした。

投稿: やぐち | 2008年9月29日 (月) 00時34分

やぐちさん、情報ありがとうございます。

コープマン師匠はど真ん中に……私の席からは盲点でした(^^;
「××の友」誌を楽しみに待つことに致しましょう。

投稿: さわやか革命 | 2008年9月29日 (月) 21時20分

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