ル・ポエム・アルモニーク”人間喜劇”:雨の銀座にロックのりの拍手が響いた
フランス・バロックの扉を開く
会場:王子ホール
2009年4月21日
古楽界上半期最大の注目の来日グループ(LFJを除く)がこれだっ ル・ポエム・アルモニークは、テオルボとギター担当ヴァンサン・デュメストル(若くてビックリよ)が主宰者で約十年前に結成。演目によって編成はかなり変るらしいが、今回は演奏会形式ということで、弦(ヴィオール3+ヴィオローネ)4人、パーカッション、木管(「フルート」と記されているが、吹いてたのはリコーダーとファゴットだったような)、歌手4人であった。トレブル・ヴィオール担当の一人は上村かおり。
このコンサートでのテーマは17世紀の宮廷音楽ということで、ムリニエとテシエというほとんど馴染みのない音楽家の作品で構成されていた。シャンソンや器楽曲、パレ・ド・クールの中の曲など。さらには当時のハナモゲラ語とおぼしき、デタラメな(?)他国語による歌も入っている。
歌詞の内容はほとんど、当時の宮廷でクスクス笑いを呼び起こしそうな滑稽さと小粋さを備えたもので、中にはスペイン男がフランス女を口説こうとしてはねつけられる--なんてのもあった。
ハナモゲラ語の曲は意味不明にも関わらず、いかにもそれらしい感情がこめられて歌われていて笑ってしまった。
四人の歌手は皆さん芸達者な方たちばかりで、前に出て身振りを付けて歌ったりするのを見せられると、やっぱり演奏会形式でなくてパフォーマンスっぽいのを見たかったのう……とないものねだりをしたい気分である。
次の来日では是非!--と言いたい所だが、この不景気では無理でしょうなあ(+_+)
当日は変な天候だったせいか(午前は薄曇りで気温が低かったが、午後に雨が降ってきたらムシムシしてきた)弦関係は調弦が大変だったもよう。かなり頻繁に時間をかけていた。ヴィオローネの音が大変に心地よく聞こえたのが意外。これまでそんな風に感じたことはなかったのだが。
パーカッション担当は外見はロック系の人であった。し、しかし、床に置いて叩いていたのは……どう見ても木魚(?_?;
木管担当の若い女性も楽器を取っかえひっかえ、これまた達者な演奏だった。
アンコールは3曲で2番目にやった曲は現代のミュージカルみたいで、コミカルな感じのもの。四人で踊ったりして拍手喝采を受けていた。ファゴットがアルトサックスみたいな音を出して演奏してたのも可笑しかった。
あとで調べたら、アルセーヌ・ルパンを主人公にしたTVドラマの主題歌らしい。こういうのをやっても他の曲と全然違和感ないのがスゴイですヾ(^^)ゝヾ(^^)ゝ
以上の内容は、全てみなさまのNHKが収録してました。いよっ、聴取料取ってんだからそうでなくちゃ 5月末にまずハイビジョンで放送らしい。
時代が違うから一概には言えんけど、LFJでもこういうような楽しいプログラムをやってくれるといいんだけどね(コーヒー・カンタータとか)。
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