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2009年7月25日 (土)

「扉をたたく人」:ジャンベのリズムにのれぬ者は去るのみ

090725
監督:トム・マッカーシー
出演:リチャード・ジェンキンス
米国2007年

こりゃ、困った作品である。何が困ったかというと、文句が付けようがないからだ。
妻に先立たれた一人暮らしの大学教授がふとしたことから不法移民のカップルと知り合い、音楽を通じて交流を深める。が、その矢先、カップルの男の方が警察に捕まり、入管の拘置所送りになってしまう。

味気なく無味乾燥な日々を送っていた主人公に、さらに若者の母親も加わって擬似家族が生まれたかのようだ。その光景は誠にしみじみと心温まるものである。一方、9.11以降厳しくなった移民についての問題を訴えるという社会性も大きく描かれている。

オスカーにノミネートされたR・ジェンキンスは謹厳実直な初老の孤独な男を非のうちどころ無く演じていて、その心情には心動かされる。様々なジャンルの音楽の使い方もうまい。物語の展開にも感動する……見ている間は。
だが、どうも、登場する人物が善人過ぎる。しかも全員がだspa 私のようなひねくれ者にはとても信じられないことである。こんな事はファンタジーとしか思えない。

まあ、ひねくれ者には出来過ぎた映画ってことですかな( -o-) sigh...
かの国の難民問題に関してはなんも言えん。日本人が何か言えば天に唾することになるだろう。
ただ、入管の受付や看守のほとんど、あるいは若者をとっ捕まえる警官の一人はアフリカ系だった。現在の移民たちを「抑圧」する側となる執行機関の末端を担う人々が、かつての移民ならぬ奴隷の末裔であるというのは何かの暗示だろうか? それとも、現実を素直に反映したものなのか。米国通の人に事情を聞きたいものだ。

ところで、あの太鼓(というかリズム)は叩くの結構難しそう。リズム音痴の人間には到底無理ngぢゃないの。


感動的メロディ度:9点
リズムのり易さ度:5点

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