「フランスヴァイオリン音楽の流れ」:外は魔界、中はルイ王朝フランス
王の24のヴァイオリンが育んだもの
演奏:赤津眞言、武澤秀平、岡田龍之介
会場:淀橋教会小原記念チャペル
2009年11月9日
「王の24のヴァイオリン」というのはルイ14世の宮廷に実際にいた団体だそうな。そもそもの歴史はフランソワ一世(百年近く前)の頃までたどれるという。
ヴァイオリン弾きの赤津氏はフランスものの演奏会を10年ほど続けているとのこと。で、今回はその団体にゆかりの作者&奏者だった人々の作品を集めている。
前半はアネ、クープラン、マレ、セナイエの4曲。アネとセナイエという人は全く知りませんでしたな(^^; 前者はいかにもなフランス風だったが、後者はコレッリっぽいイタリア風だった。
クープランはその二つの流れを融合しようとしたそうだ。
マレはおなじみ「聖ジュヌヴィエーヴ・デュモンの鐘」で、間近に聴いてみると同じフレーズを繰り返しているだけのような武澤氏のガンバ、が実はヴァイオリンと丁々発止の関係で弾いているのがよく分かった。
赤津氏は曲の合間ごとに解説を入れて、どうしてマレの曲のタイトルをよくあるように「デュモン教会」としなかったか、またなぜガンバを椅子の上に乗せて立ったまま弾くのか、などを話した(当時の絵画で立って演奏しているものがあるらしい)。
あとフランス音楽史最大の「悪役」リュリについても色々と聞かせてもらった。
後半はデュヴァル、フランクール、ルベル……とまたあまり知らない作曲家が続いた。デュヴァルの曲が重厚かつ哀愁を感じさせてしんみり聞き入るところがあった。
アンコールはルクレール?よく分かりませんでした(^^ゞ
トークの方も面白く、色々とタメにもなった演奏会でしたよ
会場は二度めだが、やっぱりかなり残響が多過ぎなような気がした。最初はチェンバロの音がよく聞こえてこなくっていささか焦った。座った場所のせいか。
それから前半にどこからかゴゴーッという音が繰り返し聞こえて来るのも気になった
外へ出ると教会の敷地の門の所で若い娘っ子が座り込み、声を上げて泣いているんでビックリ 前回来た時も男性が倒れかけていたことがあったのだが、やはり聖域から一歩踏み出すと(新)大久保近辺は魔界ワールドなのであろうか。コワー(^^;)
←ガンバ様がお使いになった椅子とクッション
| 固定リンク | 0
コメント