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2009年11月23日 (月)

「巡礼の歌」:時を越える巡礼者たち

0901123
聖地サンティアゴ・デ・コンポステラへ中世の昔から巡礼たちが口ずさんだ歌
演奏:アンサンブル・エクレジア
会場:聖パウロ女子修道会チャペル
2009年11月20日

つのだたかしと聖パウロ女子修道会の協同による不定形ユニットであるアンサンブル・エクレジア。クリスマスにはちと早いがCDの発売に合わせてコンサートが行われた。(前回のクリスマス・コンサートの感想はこちら)

グレゴリオ聖歌に始まり13世紀から18世紀、さらにはロルカ編纂の民謡まで、様々なマリア讃歌とサンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼にまつわる歌が披露された。もちろん、歌の言語もラテン語、フランス語、スペイン語など様々だ。

今回の面子は計8人で、楽器担当はつのだたかし、パーカッションの近藤郁夫、ガンバの福沢宏。

前半は波多野睦美、ソプラノの鈴木美紀子、テノールの及川豊の三人が登場。「モンセラートの朱い写本」や「サンティアゴ巡礼の歌」からの曲などを歌った。及川豊は花井哲郎主宰のコントラポントなどで何回か聞いたことのある滑らかなテノールだ。
鈴木美紀子はおフランスものの専門ということだが、今いちパワーや微妙なニュアンスに欠けるような……。同じくフランス専門だった野々下さんならどうだったろうかと思っちまったのはヒミツsecretだ。

とはいえ女声二人のユニゾンで始まり、途中で二声に分かれる「おお輝くおとめ」などウットリshineするようによかったです(#^-^#)
前半の締めは波多野さんによる「鳥の歌」(カザルスの演奏で有名な)で、彼女の声は聖堂の隅々まで響き渡り、CDで何度も聞いていたはずなのに引き込まれてしまった。歌い終わった時はホーッと会場からため息が漏れたほどだ。

後半はフラメンコの歌手の永潟三喜生とファドの松田美緒が登場。CDと同じく「ドン・ガイフェロスのロマンセ」と「マリア様によく仕える者は」(←なんだか浦島太郎みたいな話だと思ったのは私だけか)をソロで歌った。お二人とも普段はマイク使って歌ってるのだろうが、こういう場でどう対処するのかなんてトコも観察させてもらったeye

楽器紹介コーナーではシンフォニアなんてなかなかお目にかかれない楽器も登場。昔、家にあったカツオ節削り器を思い出しましたfish さらに中身を開けて調弦する所も見られたのは貴重な体験である。

ラストの「ふたりの巡礼さん」は日本語の語りで曲のユーモラスな内容も入って、笑わせてくれた。
アンコールはなんと予め楽譜と歌詞が配られてた「声そろえ歌わん」というマリア讃歌を、それこそ会場全員で声をそろえて歌ったのであったnotes

いや~、地域も時代も言語もジャンルも飛び越えて、ヴァラエティに飛んで楽しいコンサートであった。また次もよろしくお願いします。
なお前回はあったワインのサービスwineは今回はナシ。やはり不景気だからですかのう、グスン(v_v)

【関連リンク】
《ミューズの森、美術館そぞろ歩きノート》
翌日の昼の回の感想です。

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コメント

こういうヴァラエティに富んだプログラムのコンサートっていいですね。しかも、最後は、聴衆もいっしょに歌うなんて、めずらしい盛り上げ方ですね。

ヨハネット・ゾマーとアンテケラによる「カンティガ・デ・サンタ・マリア」のライナーノーツ写真にも、シンフォニアが写ってます。
かつお節削り器の蓋を開けて、中の弦みたいなのを左手で爪弾いているように見えます。

最近、オランダの大手有名コンサート・ホールでは、開演前や幕間に、飲み物(コーヒー、紅茶、ジュースにワイン)がタダで振舞われるんです。(コンセルトヘボウ、フィリップス・ミュージック・センターや、デ・ドゥルン)
不況のさなか、こうやって集客効果を狙ってるんでしょうね。

投稿: レイネ | 2009年11月24日 (火) 17時11分

カツオ節削りならぬシンフォニアですが(^^;この時使われたのは奏者の手前に、「おそ松くん」のイヤミの歯みたいな鍵盤が(一定の年齢以上の人でないと分からない形容sweat01)出ていて、それを押して弾いていたようです。

鈴木(弟)秀美のオーケストラ・リベラ・クラシカでは終演後にワインを出してました。それを目当てに拍手もそこそこにロビーへすっ飛んでいく人もいたりして。
日本だと元々、そういうサービスをしてくれる所は少なかったですが、最近は滅多になくなってしまいましたなあ……(遠い眼差し)。
とはいえ満足なコンサートでしたよheart02

投稿: さわやか革命 | 2009年11月25日 (水) 09時47分

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