「アンヴィル!夢を諦めきれない男たち」:50代はお肌の……じゃなくて、人生の曲がり角
監督:サーシャ・ガヴァシ
出演:スティーヴ・“リップス”・クドロー&ロブ・ライナー
米国2009年
わたくしσ(^-^;)実はハードロックは好きだがヘビメタは苦手という人間でありまして、このアンヴィルについても「名前聞いたことはあるかなー」程度の知識しかない。
1980年代にブレイクしかけて、現在は成功している同輩や後進バンドに注目されていたにも関わらず、その後は鳴かず飛ばず、もはやアルバムも出せず……。
で、そのまま今に至っているオリジナル・メンバー二人のドキュメンタリーである。
その一人がやや薄くなった長髪をキャップに束ねて入れ、給食の宅配員なぞやっている姿を見れば、映画ファンの多くは当然『レスラー』を思い浮かべるだろう。
さらにはヨーロッパ巡業に出るも、大ホールに客は100人程度だったり、ライヴハウスとは名ばかりスナックみたいな店でまさに「客の数よりバンドのメンバーの方が多い」状態だったりする。加えて列車に乗れず駅で寝る羽目になったり、ギャラを踏み倒されたり--という御難続きである(@_@)
当然バンド内のトラブルやケンカも起こる。
しかし、『レスラー』の主人公と違って彼らはあくまで前向きである。周囲の妻や子供、親戚一同が距離を置きつつ生暖かく見守っているのもいい感じ(^O^;)
ラストは日本のメタル系フェスに招かれてのライヴへ。朝イチの出演とあって幕張メッセに5人しか客が来なかったらどうしようと心配する彼らであったが……。
いやー、それにしても日本の熱心なヘビメタ・ファンの皆さん、朝11時半から頑張っております。グレートです
花も嵐も踏み越えてきたリップス&ロブの姿にはザ・フーのピート&ロジャーと重なる、しみじみとした味わいがあったのだった。泣けたぜっ(T~T)
ところで平日に行ったせいか客は若いにーちゃんが多かったですな。やはりこれは私ぐらいのくたびれたオヂサンオバハンこそに推奨である。
泣かせ度:9点
ロック度:8点
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