「皇帝のビウェラ 市民のリュート」:ビウェラ対リュート、宿命の激突
ビウェラとルネサンス・リュートの弾き比べという珍しい企画のコンサート。
当時の絵画を参考にしたらしい豪華な衣装(チラシで着ているもの)に身を包んで登場した櫻田亨に続き、赤いセーターでやはり目立つ(^^;佐藤豊彦師匠が出現。解説役をやった。
前半はスペインのカール5世に仕えたナルバエスの曲集を演奏した。彼は史上初の変奏曲の作曲家なんである。
後半は最初にナルバエスが編曲したジョスカン・デ・プレの「千々の悲しみ」をビウェラで弾いた後に、今度はドイツで同時期に活躍したノイジドラーがやはり同じ曲を編曲したものをリュートで演奏。続いて、ノイジドラーの作品(イザークなど他の作曲家の編曲ものが多い)をリュートでやった。
当時はビウェラは上品で優しい音、リュートはワイルドで乱暴な音だと見なされていたそうな。宮廷に仕えたナルバエスと、市民社会勃興期のニュルンベルクにいたノイジドラーという対比と共に、その違いがよーく分かった。
ただ、不思議なのは北とぴあでの「弦の道」での引き比べの時は全く逆で、ビウェラはクリアな音で会場内でよく聞こえたのに対してリュートはなんだか明確に聞き取れなかった。会場の特性とか座っている位置のせいか(?_?)
このコンサートは本当はCD発売記念になるはずだったのが、再録音になってしまい発売延期とのこと。残念無念である
当日は雨が降って薄ら寒かったが、リュート様、ビウェラ様のことを考えてか近江楽堂の空調は暖房フルで稼働してた。私が座った席では暖かい風が頭上に吹きつけて来るので、暑くなって頭がボーッとしてきた。たまらずに空いていた端の席に移動。少し涼しくなってホッである。
どうも近江楽堂は夏には冷房きき過ぎだし、なんとか改善して欲しい。
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