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2010年3月30日 (火)

バッハ・コレギウム・ジャパン結成20周年日本大学カザルスホール特別公演:マチャアキの涙

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会場:日本大学カザルスホール
2010年3月23日

カザルスホールが3月末にて使用停止となるため、活動初期に定期公演をここで行なっていたバッハ・コレギウム・ジャパンが久々に古巣帰った。
二本立てで第1部は3人の奏者によるオルガン演奏会。第2部はBCJの第1回定期公演のプログラムを復活演奏という趣向で、全体で3時間に及ぶ長丁場だ。
古参のファンが集まったせいか、客席は最近のオペラシティ公演よりもさらに白髪度高しupwardrightであった。

最初に鈴木(兄)雅明がマイクを持って登場。その話によると、オルガンが設置されてまもなく紀尾井ホールのほうへ定期の場を移してしまったので、オルガンとの「共演」が出来なくて残念とのことだった。とすると、当時まことしやかに囁かれた「BCJが紀尾井に移ったのはオルガンが出来てホールの響きが変わってしまったから」という説はガセであったことになる。全くもって噂は信用できんもんですのう。

オルガン連続演奏では、今井奈緒子のパートはスウェーリンクがよかった。二人のストップ担当係を従えた廣江理枝は、いかにもブクステフーデらしい少し変な曲を派手に演奏--という印象だった。最後はオルガン上部についている星を回してくれた(カサカサ音を立てて回るのでビックリよ)。
しんがりの鈴木(兄)は久々の暴奏(★_★)でバッハの曲を弾きまくった。あたかも背中に「誰にもオレを止められねーよ」感が貼り付いていたようであった。

第1回カンタータ復活演奏は編成や奏者まで完全復活という訳ではなかったようだ。合唱は各声部3人でソロは曲ごとに交替して取っていた。
ただし、鈴木(兄)は真ん中にチェンバロを置いてその前で指揮をとるというスタイルを久々に披露。二曲目のBWV177では、最近では少なくなった鈴木(弟)秀美との濃ゆいBC共演を聞かせてくれた。
後半は洗礼者ヨハネの誕生日を祝うという大曲BWV30。

こうしてみるとプログラム的には結構地味なような(^^? これで当時はどれぐらい客が入ったのかしらん、などと思ってしまった。
演奏自体は実際に第1回目の時はどうだったのか知らないが、今回は全体的にさらーっと流した印象だった。
野々下由香里がカンタータ公演にはやはりお久し振りな参加。もっとソロを聞かせてもらいたかったですわ(*^-^*)

カーテンコールの後、再び鈴木(兄)氏が登場し、BWV30の終曲をアンコールでやった。終わって指揮の手を下ろし客席の方を向いた時、彼の目には涙が……sweat02 そして、ハンカチでぬぐいつつカザルスホールのステージ自体とオルガンに拍手を送ってみせたのであった。

最後にカザルスホールのことについて書いておこう。
公演のチラシには「1987年、日本初の室内楽専用ホールとしてオープン」とある。この頃はまだ私はクラシック音楽というもの自体ほとんど聞いてなかったので詳しいことは知らないが、やはりキャパ数百人という中程度のホールとしては草分け的な存在だったろう。
個人的にはBCJ定期以外には、クレマン・ジャヌカン・アンサンブル、ロンドン・バロック、あとタリス・スコラーズあたりも聞いたような。ただ、その後同規模の新しいホールが幾つも出来てしまい、さらにここで行われる古楽のコンサート自体も少なくなってしまったので行かなくなってしまった。調べてみたら、前回足を運んだのは2005年のやはりBCJの特別公演だった。
--というわけで、聞く側としてはあまり思い入れはないのであった(・・ゞ

今回久し振りで驚いたのは、音の響きが耳ざわりだったことだ。合唱も器楽も高音がなんだかガサガサした潤いのない音に聞こえた。
ありゃimpactここってこんな音だったっけ(?_?;とボーゼンとしてしまった。
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←終演後、ステージ上での記念撮影のために出てきた面々。
この時、私は写メを撮るのに夢中になって、バッグの口を開けたまま放り出していたのであったよ。


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コメント

BCJの語り部?クネヒトこと矢口です。
いよいよ今日でカザルスホールも閉館です。色々な思い出が駆け巡ります。BCJ以外では、インマゼールの弾き振りによるアニマ・エテルナとのモーツァルトのピアノ協奏曲全曲シリーズなどが特に記憶に残っています。
さて、18年前のBCJの第1回定期ですが、チケットは完売で、なんとプログラムの冊子がすべての座席の上に置いてあったのです。ちなみに無料でした。たしか始めの年度はずっとその方式だったように思います。
演奏についてはさすがによく憶えていませんが、少なくとも合唱は2列いました!
プログラムの構成は、とにかく、神の御心にすべてを委ね、喜びにつながっていきますようにという願いを込めるとともに、まだ簡素な4声コラールでコンサートを締めくくる踏ん切りがつかなかったので、最後を30番にした、とのことでした。
今度は、カザルスホールとそのオルガンの行く末を、神様の御心に委ねることになるのですね…。
神よ、憐れみたまえ!

投稿: やぐち | 2010年3月31日 (水) 09時40分

コメントありがとうございます。

|さて、18年前のBCJの第1回定期ですが、チケットは完売で

おおっ、そうだったんですか! では当時は皆さん待ちかねていたという感じだったんですねー。
とすると、客席も20年分若かったということで……(^^;

投稿: さわやか革命 | 2010年4月 1日 (木) 06時36分

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