「マイレージ、マイライフ」:宙に浮いた話
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:ジョージ・クルーニー
米国2009年
公開始まってからも、全く鑑賞予定ナシ!だったが、他の人の感想読むと面白そうなので行ってみた次第。
極めて現代的な題材の詰め込まれた物語である。
リストラ宣告人を職業とする主人公は毎日飛行機で米国内を飛び回り、各地で宣告して回る。途中で何回か宣告された人々の反応を見せられるが、その部分は役者ではなくて現実に失業した人が登場する。
家族を持たず、自宅のマンションでもほとんど生活していない主人公は極めてクールな現代人のようであるが、優秀な新人女性社員から「メールでリストラ宣告」案が提案されたことにより、それまでの快適な移動生活がおびやかされる羽目に……。
前半はシニカルな調子で進んで行って面白かったのだが、後半はハテナ印が飛ぶ展開になってしまった。よくある「一人は寂しい、家族バンザイ」風の話になるのかと思いきや、そういう訳ではない。じゃ、一体なんなのよ(^^?
終盤へ何のメッセージも読み取れないままに突入し、ラストシーンは意味不明。主人公が空港の掲示板を眺めている場面の次に入っていた短いショットは、彼がもう以前の生活を続けられないことを示しているのだろうか(?_?) でも、あまりに短か過ぎて一瞬気をそらした人は見そこなっちゃうぐらいだ。
この結末に、人によっては「だからどうだっていうの?」と思うかも知れない。知人がこれを観たが、全くどうでもいい物語としか感じなかったそうだ。
スタイルや語り口はキマっているが、なんだか消化不良の煮え切らない作品になってしまった。
とはいえ、主役のジョージ・クルーニーは「上司にしたい男」第一位に選ばれそうなハマリ具合。ハマリ過ぎて却って過小評価になってしまうかも。二人の女優陣も好演。この三人がオスカーにノミネートされたのは納得である。
前半:8点
後半:5点
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