「グリーン・ゾーン」:戦争は続くよどこまでも(兵器があってもなくても)
監督:ポール・グリーングラス
出演:マット・デイモン
フランス・米国・スペイン・イギリス2010年
「えと、えと(;^_^A ぐりーんらいん一枚」と言った私に「グリーン・ゾーンですね」とニッコリ笑ってチケットを売ってくれたチケット売り場の娘さん、あんたはエエ人じゃ
それはともかくデイモン&グリーングラスの新作、イラク戦争を扱ったものとのこと。最初は見る気もなかったが、好評なのと他に見たい作品もないので行ってみた。
題材から『ハート・ロッカー』と比較して語られてるようだけど、手ブレカメラ・ドキュメンタリー風という以外にはほとんど共通点もないだろう。
大量破壊兵器を求めて何カ月、主人公はイラクで武器の撤去・破壊を専門とするチームのチーフなのだが、どの現場でも空振りばっかりで本当にあるのか疑念を抱き始める。
その後は、怪しげな官僚、横から顔出すCIA、女ジャーナリストに、にわか通訳にしたイラク人の男など入り乱れて陰謀が明らかになっていくのであった。
見ていてよく分からない所が頻出するが、考えている暇もなく走り回る主人公を追いかけるカメラの映像に眼が回る~(@_@)ダメー
*どうして、突然出現したイラク人の男の言葉を信じる気になったのか?
*陸軍やめていきなりCIAに雇われるなんてできるの?それとも出向扱い?で、また戻れたりするのか、ハテ
*百万ドルかついで走って結局どうなったのか?
……などなど、よく分からなかった。
ま、分からなくってもドトーのようにラストへつき進んで行くのであるよ。
女っ気なしでシリアス・ドキュメンタリー調一本勝負な部分は評価したいが、いかんせんネタが陳腐になってしまったのはどうしようもない。今さら「大量破壊兵器はなかったのだ(!o!)」とか言われてもねえ……。
あれっ、日本政府の公式見解はまだ「ある」ことになってるんだっけ(^^?
ところで、見てて一番ビックリしたのは突然市街で出現してきた現地の男の密告を信じてしまうことだ。正体もよく分からんその男の言葉によって民間人の家を、ロクに確認もしないで直ちに武装した米兵が襲撃--って、確かにここではアヤシイ会合を本当にやってたから結果オーライだから良いかもしれないが、単にオヤヂ達が集まって同窓会でもやってただけならどうするよ?
一時よく、なんでもない結婚式に米兵が突入して死傷者多数なんてニュースが流れたが、こういうことだったのかと納得した。コワイねえ
主観点:5点
客観点:7点
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