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2010年8月23日 (月)

「美術館の政治学」

100823
著者:暮沢剛巳
青弓社ライブラリー2007年

日本の美術館の歴史、そして現在を解説している本である。
そもそも英語のミュージアムという概念には博物館も入っているそうである。で、その定義からすると国立新美術館はミュージアムではなく、ナショナル・ギャラリーなのだそうだ(実際、そう名乗っていた)。

歴史の面では万国博覧会、日本民藝館、上野公園、遊就館などが取り上げられている。柳宗悦については、名前は聞けど実はよく知らず状態だったので、なるほどこういう人物かとまた一つ賢くなりました(^^;
西武美術館については、よくお世話になったので懐かしささえ感じた。西武に限らずデパート系の美術館にはよく行ったもんである。そのほとんどが消滅してしまったが。

現状については、ICCの閉館騒動、国立新美術館、地方の新設公立美術館--これらを取り上げた章については関係者に気を使って(?)か、記述にいささか鋭さが足りないような気がするが、多分気のせいなのだろう。

あと、2007年の出版なので本当の「現状」はさすがに書かれてはいない。アートシーンは回転が早いからのう

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