ヘンデル オペラ「アレッサンドロ」(抜粋):敵に勝っても女にゃ勝てぬ
日本ヘンデル協会コンサート・シリーズ15
演出:原雅巳
会場:牛込箪笥区民ホール
2010年9月10日
これで3回目の日本ヘンデル協会のオペラ公演。前回と前々回の感想はこちら。
今回も直前まで開催を知らなかった。もうちょっと各方面にチラシまいて下さいよう。
さて、アレッサンドロって誰のことじゃい?と思ったら、なんとアレキサンダー大王のことだそうな。分からなくってスイマセン(^^ゞ
配布された解説によると、このオペラは1726年初演、好評で繰り返し上演されたとのこと。
また、この時から二人目の大物ソプラノ歌手を迎えたことで客は大喜びだったが、ヘンデル先生は双方に気を使って曲を書かなければならず大変だったもよう。後世でもスター女優が何人もいると映画監督は公平に扱わなければならず気苦労が絶えず……ってなパターンは同じですね(;^_^A
内容は、戦は強く大帝国を築いたアレキサンダー大王も女にゃ弱い。二人の美女に振り回されて大変だ~--てな感じか。
舞台は紗のカーテンを垂らした簡潔なもの。コンミスの大西律子を始めとする6人の楽器隊は、この日は舞台上の端のカーテンの中から演奏していた。
歌手は若手中心で、ジェスチャーを付けて歌っていた。一部、アイドル歌謡のパロディっぽい(?)ような振りつけが出てきたのは笑えたけど、「ヘンデル・オペラの名アリア」でやってくれたぐらいに様式化してないと中途半端な印象を受けた。
アレキサンダー大王に迫るソプラノ二人(梁取洋子&森有美子)がやはり花があって見ぢころ聴きどころを多く占めていた。色違いだけで二人とも衣装や髪型を同じにようにしていたのは演出上ワザとなのか? ただ、見ている側からは最初どっちがどっちだか分からない危険あり。
タイトルロールをやった横町あゆみは難しい曲をこなしてご苦労さんというところだが、線が細い感じで大王の貫禄には足りず。まあ難しい注文だろうけど。
他に目立ったのはインドの将軍役の森川郁子が、スラリンと上背があって所作もピシッと決まっていてよかった。もしかして、バレエなどやってらした人かしらん。
それから聴いてて感じたのは、歌だけでなく伴奏たる楽器隊も実に情感豊かだということ。歌の感情を補完するがごとく細心に付けられた弦の響きに聞き入ってウットリとしてしまった。ヘンデル先生やっぱりス・テ・キ(*^^*) もちろんカーテンの奥の奏者の腕前もあるだろう。
金四千円ナリでこれだけやってくれるのはありがたいこってす また来年もよろしくお願いしま~すm(_ _)m
それにしても、ホール内はもちろん、駅、電車、デパート……至る所が冷房きかせすぎでマイッタ(@_@) 真冬みたいに鼻先が冷たくなってしまったよ(涼しい日じゃなかったのに)。
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