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2010年9月18日 (土)

「瞳の奥の秘密」:どうでもいいが、ボカシの奥も気になる

100918
監督:フアン・ホセ・カンパネラ
出演:リカルド・ダリン
スペイン・アルゼンチン2009年

アカデミー外国語映画賞受賞作crownながら単館ロードショー扱い、しかも見た人の感想は好評に次ぐ好評--ということでエラい混雑だったため、8月に一度見ようとしたが虚しく引き下がった。9月になって再挑戦しようと、念のため平日に行ったらさすがにすいていた。

アルゼンチン製映画というのは初めて見る。もっとも監督は米国のTVで演出などもやってる人らしい。
舞台はブエノスアイレス、刑事裁判所を退職した主人公が25年前に担当した陰惨な殺人事件を元にした小説を書こうとしている。それと並行して上司の女性との密やかな愛情についても描かれる。そして、その背景にはアルゼンチンの激動の政治情勢がからんでいるのであった。

口には出せぬ大人の恋愛、執念の極みとも言える冷厳な事件の顛末、そして社会背景の三つがうまく絡んだストーリーは伏線の張り具合も含めてお見事である。
また脇役も含む俳優たちの演技も素晴らしい。控えめなメイクや衣装で25年の歳月を示す裏方の仕事ぶりもよい。
どうやって撮ったの?な満員サッカー場の場面の撮影など見どころあり。

という調子で文句を付ける余地はなく、絶賛の感想が多く寄せられるのはナットクなのであるが……なぜか全体の印象はう~む(~_~;)となってしまうのであった。
演出のテンポがゆったりし過ぎのせいだろうか、どうもまどろっこしい。ここで事件が一段落end、でも全体の長さは2時間超だからまだまだ続くなーなんて考えてしまう。そういう余計な想念が入っちゃうのは恋愛ものとしてはともかく、サスペンスものとしてはどうよngという感あり。

それと、後味が悪過ぎなのも問題。いや、後味悪い映画は別にイヤじゃないんですけどね。
いささかショックだったのは、終盤、復讐する側とされる側が長い年月の果てに、双方が似た者のようにしか見えない--ということである(意図的か?)。さらに、それを主人公は前向きに歩き出すきっかけとしているのもどうかと思える。

見終って、文句はないけど不完全燃焼downってな印象であった。


大人の恋愛度:8点
燃焼度:6点


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