「品川聖&今村泰典デュオ・コンサート」:弱々しい音にも強靱さがあるのを聞く
ヨーロッパに活動拠点を置くリュート奏者今村泰典が来日して、各地でテオルポのコンサートをやっている。東京では残念ながらソロ公演はなくて、ガンバの品川聖との二人組での演奏であった。
デュオでやったのがブクステフーデのソナタとマラン・マレの全3曲。今村氏のソロはバッハの「無伴奏チェロ」の編曲版とド・ヴィゼ、品川氏はアーベルだった。
今村氏はかゆい所に手が届く……じゃないけれど(^^;繊細な音まで耳が届くような演奏だった。大きなホールでは聞こえないのは保証つきみたいな消え入りそうな弱い音まで聞かせてくれた。
どちらかというと、さすがにテオルボのために書かれた曲のせいかド・ヴィゼの組曲の方が聞き応えがあったようだ。
品川氏はアーベルはよかったけど、どうもマレについてはためがある弾き方の割にはのっぺりした印象になってしまい、盛り上がりに欠けていて個人的にはあまりノレなかった。
アンコールの二曲目は、バッハの管弦楽組曲の「アリア」の編曲版という珍しいものだった。
今村先生、次は東京でもソロ公演もお願いします(^人^)
客の入りは満員にはほど遠かったが、某リュート奏者の姿も見かけたりした。
クイケン&レ・ヴォワ・ユメーヌもこのぐらいの会場で聞きたかった。ただ、当然ながら段差がないのが難だけど……
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コメント
はじめまして。 私も子どもとつくばでの演奏に行きました。 できればルーテル教会で聞きたかったです。
テオルボのソロは初めて聴いたのですが、繊細で優しくて驚きました。伴奏だけじゃもったいないですね。
ヴィオラ・ダ・ガンバ、アーベルはよかったですよね。 おふたりともソロでやっていらっしゃるからか、デュオになると緊張気味という印象をうけました。
投稿: Mevrouw | 2010年10月28日 (木) 17時55分
こちらこそ、はじめましてです(^^)/
つくばというとノバホールですか。900人ぐらい入るんですね。うーむ、ガンバとテオルボでこの規模だと厳しいかもですね。
|デュオになると緊張気味
初顔合わせだったんでしょうか。デュオになって相乗効果でバクハツ的になる場合と、互いに気を使って今イチ感漂う演奏になる場合があるのかも知れません(^o^;
投稿: さわやか革命 | 2010年10月28日 (木) 20時48分