« 2010年12月 | トップページ | 2011年2月 »

2011年1月

2011年1月31日 (月)

自己責任でパソコンが壊れたという話

ある日パソコンを立ち上げたままテレビを見ていて、ふと画面を見ると真っ暗になっていた……。おかしい、休止状態になるには設定よりもまだ時間が早いぞ(?_?)とよくよく見てみれば、なにやらデスクトップらしきものが薄っすらと見えるではないか。
どうも液晶画面のバックライトが切れてしまったらしいのだ

しかし、これは突然のことじゃなかった。前から画面の明るさにムラがあったし、隅が赤っぽくなってたりしてたのだ。予兆はあったのに放っておいたのである。
それだけでなくメモリ増設なしのウィンドウズXPとあっては、本体の方もパフォーマンスが悪くて寿命が残り少ないのは分かり切っていた。

でも「またまだ使える」と何の準備もせずにそのまま使っていたツケがイッキに来てしまったのであったよ(+o+)トホホ

そこで、まだ廃棄しないでいたさらに古いPC(なんとウィンドウズ98である)を引っ張り出して「インターネット映画大賞」の記事を書いて、バックライトの消えたXP機で、暗い液晶画面に顔をくっつけるようにして文字通り手探り状態でなんとかブログに投稿したのであった。この記事だけは締切があるからやらねば仕方ない。
それからおもむろに新しいPCを買いに行ったのであ~る。
まさしくドロナワ式とはこのことだいっ

それにつけても色んな設定を移さなけりゃならないのでマイッタ(まだ移し終わってない) それもちゃんと保存してなかったのでやはり薄暗い画面を凝視してコピーしなけれはならなかった。普段からやっておけば……。
しかもウィンドウズ7は使い勝手が分からなくてこれまた参る(@_@)
さらに色んな情報をインターネットに頼っていたから、アクセスできなくて困った。
まあ、いずれも自己責任である。

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年1月20日 (木)

2010年度日本インターネット映画大賞・外国映画部門に投票

今年も投票させてもらいます。
詳しくはこちらを見てね。
恒例の特別賞はまた後日。(追記:と思ったが、PCブチ壊れトラブルなどで機会を逃してしまったので、今年は中止ということで)

[作品賞投票ルール(抄)]

 ・選出作品は5本以上10本まで
 ・持ち点合計は30点
 ・1作品に投票できる最大は10点まで

【作品賞】(5本以上10本まで)
  「トイ・ストーリー3」 8点
  「白いリボン」 6点
  「勝利を」 5点
  「彼女が消えた浜辺」 5点
  「冬の小鳥」 3点
  「息もできない」 1点
  「誰がため」 1点
  「死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実」 1点
【コメント】
今年の夏は猛暑と共にピクサー強しの印象が大きかった。あれだけサービス満点にもかかわらず一番肝心な所は言葉に出しては語らず、観客の想像に任せるのがすごい。日本の某アニメも見習って欲しい。
「勝利を」はイタリア映画祭にて。ロードショー公開が決まっているらしいが、このご時世ではどうなるか分からないので今回投票しておく。
「死を処方する男」は元がTVなんで控えめに1点にしときました。

-----------------------------------------------------------------

【監督賞】
   [アスガー・ファルハディ] (「彼女が消えた浜辺」)
【コメント】
人間のイヤ~ンな部分を見せつけて、躁版M・ハネケという感じ。国民人口比だとイランはかなりの優秀監督輩出度ではないだろうか。
日本では初お目見え? 他の作品も見てみたい。

【主演男優賞】
   [リカルド・ダリン] (「瞳の奥の秘密」)
【コメント】
男にゃ口に出して言えない思いがあるものよ……な思いを口に出さずに表現。

【主演女優賞】
   [ジョヴァンナ・メッツォジョルノ] (「勝利を」)
【コメント】
「フローズン・リバー」のメリッサ・レオで決まりかと思ったが、この鬼気迫る熱演は他の追従を許さず。

【助演男優賞】
   該当者なし

【助演女優賞】
   [エルザ・ジルベルスタイン] (「ずっとあなたを愛してる」)
【コメント】
姉と微妙な関係にある妹を好演です。

【ニューフェイスブレイク賞】
   [ヤン・イクチュン] (「息もできない」)
【コメント】
監督としてもさることながら、役者としても驚きの活躍である。
次作がまだ決まってないというウワサをきいたが、なんとか頑張って欲しい。

【音楽賞】
  「息もできない」
【コメント】
ノイズっぽいのが個人的な好みなんで。

【ブラックラズベリー賞】
  「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」
【コメント】
大半を「1」「2」の復習(「復讐」じゃないよ)で終始してしまうというこの三作目をどう評価しろと?
D・フィンチャー版に期待。

-----------------------------------------------------------------

【勝手に○×賞】

【最凶姉妹賞】
   [赤の女王と白の女王] (「アリス・イン・ワンダーランド」)
【コメント】
このコワい(>y<;)姉妹に対抗できるったら、日本じゃ叶姉妹ぐらいなもん。

【最優秀悪役賞】
   [モニーク] (「プレシャス」)
【コメント】
最後は悲哀まで感じさせるところに感心した。

【永久不滅賞】
   [シェール] (「バーレスク」)
【コメント】
この映画自体は観てないですが(^^;ゞ、予告などで拝見する限り、初めて彼女(の写真)を見たウン十年前と全く変わってないのがスゴイというか、恐ろしいというか、怪物的というか。ま、日本にも森光子がいますが……。

【邦題に偽りあり賞】
   「小さな村の小さなダンサー」
【コメント】
よくもだましたな~(怒)
「リトル・ダンサー」と似た内容と勘違いさせるひっかけはお見事!とホメテつかわすぞ。

-----------------------------------------------------------------
 この内容(以下の投票を含む)をWEBに転載することに同意する。

| | | コメント (1) | トラックバック (1)

2011年1月15日 (土)

「ロビン・フッド」:タイツも無ければ王も無し

110115
監督:リドリー・スコット
出演:ラッセル・クロウ
米国・イギリス2010年

年末年始、暗くて地味な映画ばかり見てしまったので、やはりここは正月向けの派手なヤツを一丁見てくっかと選んだのが、これ。
ただ、リドリー・スコット&ラッセル・クロウの組合わせで歴史活劇となると、当然『グラディエーター』を思い出す。あれはヴィジュアル面優先でお話の方はちょっとという印象が強かった。さらにアクション場面が編集細切れプラス大写しの連続で、見ていて訳ワカラン状態なのもマイナス点。当時の映画フォーラムでは賛否半ばでR・スコットの評価もだいぶ下がったようだった。
そんな理由から、あまり期待しないで千円サービスデイを選んで見に行った。

結果は--いやあ(^-^)/ かなり楽しめました。リチャード獅子心王の遠征に参加していた一介の兵士がなぜロビン・フッドとなって森に住むに至ったかという前日譚なんだけど、あまり深く突っ込まなければ華麗なる歴史絵巻物として面白かった。
衣装や小物、武器、鎧など神経が行き届いてるし、人間の食卓の食べ残しをネズミが漁ってたりなど当時の細かい描写も見せてくれる。

戦闘シーンは前半の城攻めの過程が出てくるかと思えば、一転、後半は第二次世界大戦そのままみたいなシチュエーション(上陸作戦や、女子どもを納屋に閉じ込めて火を放つなど)になって、飽きさせない。
騎馬の群は美しく弓矢はドスドス飛んで派手なチャンバラあり、とサービス満載。。

ただ、物語の展開は後半で息切れ状態にして適当なものに…… なんでマリアンの納屋を襲っていた孤児たちが、一転して彼女を助けるのか見ていて不明。さらにフランス勢との決戦にまでしゃしゃり出てこないでくれい。
マグナ・カルタとの絡みも強引過ぎ~(>O<)

というわけで、お屠蘇気分のついでに観るのがちょうどいい映画だったようである。
それと、色んな人が様々な感想を書いてるが、結局のところラッセル・クロウ&ケイト・ブランシェットの配役に満足するかどうかに評価がかかっているような気がしなくもない。若くてピチピチしたイケメンとか色っぺえねーちゃんの登場を期待した向きには大いに不満であろう。
なお、ファン向けにR・クロウの唐突な上半身裸さあびすシーンあり。はっ(!o!)……まさか『スパイダーマン』みたいな合成じゃないだろうな。
家臣役がどこかで見た顔だなあと必死で思い出そうとしたが分からず。なんとウィリアム・ハートだった(^=^; マックス・フォン・シドーはさすがの貫禄よ。

リアルタイムで見たロビン・フッド物というと、当時人気絶頂だったケビン・コスナー主演作があったが、その時も「ブルックリン訛りのロビンなんているもんかいっ」とくそみそに言われていたっけ(作品自体は大ヒットだった)。
まあ、森で暮らしてる義賊なんて存在自体が荒唐無稽だからねえ。だったら、『ロビン・フッド キング・オブ・タイツ』(←もちろん見た。ピカリンことP・スチュワート特出だもんね)みたいなパロディ物の方がふさわしいかも知れん


ところで、ここで登場する二人の英国王リチャード、ジョンの母親アリエノール・ダキテーヌは、フランスと敵対する言動をしているが、なんと彼女自身も元フランス王妃なのであった。どういうこっちゃ(?_?; その波乱万丈な人生は『スキャンダルの世界史』にもしっかり取り上げられている。
そういや彼女は『冬のライオン』にも登場していたなあと思い出し、猛然と『冬のライオン』を見たくなってしまったのであったよ。


お屠蘇気分度:9点
史実度:5点


| | | コメント (0) | トラックバック (2)

2011年1月 9日 (日)

「君を想って海をゆく」:タイトルは肝心

110109
監督:フィリップ・リオレ
出演:ヴァンサン・ランドン、フィラ・エヴェルディ
フランス2009年

開演時間が迫る中、私はチケぴの窓口に息せき切って飛び込み叫んだ。「『少年は海を渡る』の前売りを1枚!(>O<)」
すると窓口のおにーさんは無言で何かゴソゴソしていたかと思うとおもむろに口を開いた。「『君を想って海をゆく』ですね」
チケぴのおにーちゃん、あんたはエエ人じゃ きっといいヨメさんが見つかるじゃろう。わしが保証する)^o^(

十七歳の少年がイラクのクルド地区から歩き続けて四千キロ! ドーバー海峡を望むフランスのカレの町にたどり着く。目指すは彼女とその家族が移住しているロンドンだ。
しかし、難民が英国に渡る正規の手段はなく、密航も失敗。無謀にも泳いで渡ろうと決意するのであった。

彼は市民プールの水泳コーチに泳ぎを指導してもらうことを頼む。彼が難民であることを知りつつ、様々な思惑や感情からコーチを引き受けるのである。
ここで驚くのは、難民に食事を与えたり宿泊所を提供したりすると、市民の方も逮捕されてしまうことである。しかも密告が奨励されているらしい。
フランスは難民の受け入れ先進国かと思っていたんで、いささか驚いた。もっとも、不法入国者と分かってもすぐに送還したりしないからそこら辺は寛容か。

フランス映画でありながら、少年はフランス語が話せないので、英語の会話が中心になるという珍しい作品でもある。
フランス人ならば英国へ渡るのは簡単だろうが、国籍なき者は国境を越えることもできぬ。海は正規の枠から外れた者に立ちはだかる冷たい壁だろう。少年の一途な純情は美しい。しかし、残念ながら世界は不透明に濁っているのである。それを人生下り坂の中年コーチの視点から見るという形を取っている。
とはいえ、この問題は極めて難しい。映画は国内で大ヒットしたらしいが、監督と大臣がやりあったりしたそうだ。

ラストシーンは極めて辛辣である。そしてさらに追い打ちをかけるように、そこで作品のタイトルが初めて入る。これがまたまた皮肉で辛辣なのだ。監督の怒りを表しているようである。
邦題は内容そのまんまで分かりやすくていいけどね……(^^;ゞ
新年鑑賞一作目としては暗くて泣ける映画を選んでしまったよなあ。


邦題点:5点
中年男の悲哀度:8点

ところで見終って出口へ向かったら、なんだかチケット売り場のところがやたらと騒がしい。見ると、半白髪の中高年女性が恐ろしい剣幕でまくしたてているのである。
その内容を何とか解読すると、自分はこの映画を3回見てて、一度めは良かったけど、その後は社会背景を描いた肝心な部分の字幕が(場面が?)削られてしまっている。社会勉強のために自分は見に来ているのに、これはどういうことか、抗議する--と言っているらしい。
あまりの騒ぎに開場待ちの客が遠巻きにして眺め、その間窓口は停止状態……。みんな口アングリである。
いや~、恐ろしい{{(>_<)}} あんなオバハンにならないように気をつけなくては。と自戒しつつその場を去ったのであったよ。

| | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年1月 8日 (土)

「最後の音楽」

110108
著者:イアン・ランキン
早川書房2010年(ポケットミステリ)

長く続くシリーズの小説の登場人物には二種類のパターンがある。
一つはリアルタイムでの時間の流れに関係なく、『サザエさん』のように同じ年齢で歳をとらないもの。ただ、これだと人物の背景や経歴が現実と合わなくなってきてしまう。かつて読んでいた米国製ハードボイルド・ミステリでは主人公が「朝鮮戦争帰り」から、いつのまにか「ベトナム帰り」に変わっていたことがあった。

もう一つは現実に合わせて人物も歳をとっていく。これだと整合性はあるが、長く続くと70歳になってもアクション物のヒーローができるかという問題が起こる。

さて、スコットランド警察の警部であるジョン・リーバスを主人公にしたこのシリーズ、後者の方のパターンである。
で、二十年前の第一作では部長刑事であった彼は、本作では遂にめでたく定年退職を迎えた。最終作は彼の最後の十日間を描く。ちゃんと警察の「営業日」十日分で章立てされている(^^;

なにせもう最後で退職日をひかえて寂しいリーバスは頑張って、単に強盗殺人で行きずりの犯行かと思われた事件を強引に「何かあるっ」と大ごとにしてしまうのであった。
続いて起こる事件?事故?陰謀……と複数の謎が絡んで行くのはいつもどおり。あるものはさらに謎へと、またあるものは意外な結論へ、あるいは肩すかしに収斂していくのだった。
当然、彼の宿敵マフィアのカファティも登場するが、途中で予想外の展開に これには読んでいて本当に驚いた。

しかし、これで終わりですか。私も寂しいっ(;_;)
同じ作者の新しいシリーズも是非訳して欲しい。あっ(!o!)その前に未訳のリーバスものが先か

このシリーズについては、最初に訳されたのが途中の7作目の『黒と青』で、またこれがどちらかというと、他の作品とは異なるカラー(過去のシリアル・キラー事件を探る)なのであった。しかも、その後もハードカバーになったり、ポケミスに戻ったり判型も色々だ こういう事はハヤカワでは結構あるような。なんとかしてくれい。

それから、これまで主人公リーバスの容貌についてはほとんど記述がないのが謎だった。M・コナリーのボッシュもあまり外見が分からないが、リーバスほどではない。これまで大柄でメタボ体型らしき描写はあったけど、今回ははっきりデブの大男いうのが分かった。
最後にこういう風に描写を出してきた--というのは、もしかして、映像化の際にはヴィンセント・ドノフリオをご指名するつもりか(@∀@)なんて勘繰っちゃうぞ。


| | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年1月 6日 (木)

「ROCKER 40歳のロック☆デビュー」:錆つくのはイヤだが燃えつきるのもイヤだなあ

監督:ピーター・カッタネオ
出演:レイン・ウィルソン
米国2008年
*DVD

かつてロック・バンドのドラマーだった男が、メジャー・デビューの際に交替させられて20年……その間スティックを握ることもなく歳月を過ごしてきたのであったが、ひょんなことから甥っ子がやってる高校生バンドに参加することになった。しかも、そのバンドは突然ブレイク(←その理由がバカげているが実際ありそうなこと)してしまい、なんとツァーまですることに(!o!)

この手の話だと、一昔前ならば主人公は団塊世代のオヤジになるだろうが、さすがに今ではバブル絶頂期の80年代ということになる。彼のいたバンドはヴァン・ヘイレンあたりの当時の王道ハードロックという感じでど派手~
ポイと捨てられた彼は復讐心と長年の執念にひたすら燃えつつも、ロックバンド定番の乱痴気騒ぎに憧れていて、わざとホテルで暴れたりグルーピーがホテルに押しかけてくるのを待ってたりするのであった。
どうしてロックバンドがホテルで暴れるのか長年疑問に思っていたが、これを見て初めて得心が行った。とにかくバンドというのは暴れるもんなのだ(^○^) 理由なんてない

しかし、甥っ子がいるバンドはちょっとインディーズっぽいサウンドで歌詞も暗くてウツウツしている。全く正反対である。ライヴが終わればホテルに戻ってそれぞれゲーム機で遊ぶという今時の若モンなのだった。
ここら辺のギャップがぬるい笑いで綴られる。
果たして、男は過去にどう決着を付けるのか--という問題もぬるくまとめられる。それの発端となった「事故」もバカらしいけど、これは実際に起こった事件を元にしているようだ。

そもそもドラマーがクビを切られるというのも「ビートルズのもう一人のドラマー」ピート・ベストをモデルにしたもので、ご本人がカメオ出演している。本編だけでは気付かないが、オマケの未公開シーンを見るとセリフを喋っていてそのジョークで彼だと判るのだった。
なぜこれをカットしたのかは不明。俳優組合なんかの関係か?

見終った後で監督をチェックしたら、なんと『フル・モンティ』を作ったピーター・カッタネオではないですかっ(>y<;) あの大ヒットし、世界各地で、もちろん日本でも亜流作品を雨後のタケノコ柳の下のドジョウの如く生み出した映画の監督がこんなぬるいコメディを撮っていたとは……ちとビックリよ。

役者たちはTVドラマ系の人が多いようだが、主役のレイン・ウィルソンはジャック・ブラックに似ている。それで得しているのか損しているのかは微妙な所だが。

ただ、昔在籍していたバンドの音は王道ロックのパロディみたいで笑える一方、高校生バンドの方は結構好きなタイプ。なんでもギタリスト役が実際に作った曲らしい。かなり気に入った(^o^)d

ということで、音楽の良さは映画の七難隠す。いやあ、やっぱりロックっていいですねえ~ ヾ(^^#)ゝヾ(^^#)ゝが結論ってことでよろしく。

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年1月 3日 (月)

「レバノン」:戦車の中にも戦場あり

110103
監督:サミュエル・マオズ
出演:ヨアヴ・ドナット
イスラエル・フランス・イギリス2009年

ヴェネチア国際映画祭で最高賞(でいいんだよね?)を取った戦争映画である。なぜか前売りが出てなかったので、千円の日に見に行った。(そう言えばパンフも売ってなかった)

1982年のイスラエル軍によるレバノン侵攻を背景にしてある一日を描いている。特徴的なのは、それに参加した戦車の中だけで全てが進み、カメラが一歩も外に出ることはないということだ。
戦車内は狭いので「引き」の画面もなく、観客には中がどういう構造になっているのかもよく分からない。しかも、床や壁はオイルだか汚水で常にビチャビチャしていて、あちらは乾燥した気候だからいいのかも知れないが、日本だったら絶対にカビやらサルマタケなんかが生えそう(> <)な状態である。

さらに乗っている四人の若い兵士はどうかというと、これが全くヤル気なしっ 隙あらば口実をもうけて後方に帰り、無事に帰国したいとばかり考えているのだ。
新入りの砲撃手は肝心な時に役立たず、隊長は全然リーダーシップなく、部下は年上で反抗的である。あんまりな状態に、見ていて苛立ってきてしまう。こんなグダグダしたどうしようもないヤル気のない連中は、一度軍隊にぶち込んで根性を叩き直してやればいいのであ~る(*`ε´*)ノ☆
……あ、もう軍隊入ってるんだっけ、ナハハ(^o^ゞ

監督は『戦場でワルツを』同様に自らの体験を元にして作ったとのこと。従って、戦争の背景(当時のレバノンには十ぐらいの勢力が入り乱れていた?)とか、イスラエルの責任はどうよというようなことは出て来ない。
ただ、一個人の立場から見た戦争の中の一日を切り取っただけである。が、こういうのもありかな、と思える。
見終った後は、ひたすら陰々滅々とした気分になるのであった。

砲撃手と隊長の役者の顔だちが似ているので時々区別がつかなくなる(特に後半)ので、ご注意よ。


窮屈度:8点
勇壮度:3点


| | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年1月 2日 (日)

聴かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 1月版

行きたいのはたくさんあるが、連チャンだったり、同じ日だったり……(=_=;)ウ~ム

*13日(木)ヘンデル・フェスティバル・ジャパン「エイシスとガラテア」
*27日(木)BCJ「コーヒー・カンタータin調布」

行きたいが行けるかどうか不明中
*14日(金)「中村孝志、これしかないvol.3」
*21日(金)「マルコ・メローニ バロックギターリサイタル」
*26日(水)「A・スカルラッティ リコーダー協奏曲集」(向江昭雅)
*29日(土)Mon Favori

他にもあるぞ
*6日(木)クリスティーネ・ショルンスハイム
*15日(土)スタジオクリッパー
*22日(土)アントネッロ
*26日(水)ラ・フォンテヴェルデ

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年12月 | トップページ | 2011年2月 »