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2011年1月 6日 (木)

「ROCKER 40歳のロック☆デビュー」:錆つくのはイヤだが燃えつきるのもイヤだなあ

監督:ピーター・カッタネオ
出演:レイン・ウィルソン
米国2008年
*DVD

かつてロック・バンドのドラマーだった男が、メジャー・デビューの際に交替させられて20年……その間スティックを握ることもなく歳月を過ごしてきたのであったが、ひょんなことから甥っ子がやってる高校生バンドに参加することになった。しかも、そのバンドは突然ブレイク(←その理由がバカげているが実際ありそうなこと)してしまい、なんとツァーまですることに(!o!)

この手の話だと、一昔前ならば主人公は団塊世代のオヤジになるだろうが、さすがに今ではバブル絶頂期の80年代ということになる。彼のいたバンドはヴァン・ヘイレンあたりの当時の王道ハードロックという感じでど派手~
ポイと捨てられた彼は復讐心と長年の執念にひたすら燃えつつも、ロックバンド定番の乱痴気騒ぎに憧れていて、わざとホテルで暴れたりグルーピーがホテルに押しかけてくるのを待ってたりするのであった。
どうしてロックバンドがホテルで暴れるのか長年疑問に思っていたが、これを見て初めて得心が行った。とにかくバンドというのは暴れるもんなのだ(^○^) 理由なんてない

しかし、甥っ子がいるバンドはちょっとインディーズっぽいサウンドで歌詞も暗くてウツウツしている。全く正反対である。ライヴが終わればホテルに戻ってそれぞれゲーム機で遊ぶという今時の若モンなのだった。
ここら辺のギャップがぬるい笑いで綴られる。
果たして、男は過去にどう決着を付けるのか--という問題もぬるくまとめられる。それの発端となった「事故」もバカらしいけど、これは実際に起こった事件を元にしているようだ。

そもそもドラマーがクビを切られるというのも「ビートルズのもう一人のドラマー」ピート・ベストをモデルにしたもので、ご本人がカメオ出演している。本編だけでは気付かないが、オマケの未公開シーンを見るとセリフを喋っていてそのジョークで彼だと判るのだった。
なぜこれをカットしたのかは不明。俳優組合なんかの関係か?

見終った後で監督をチェックしたら、なんと『フル・モンティ』を作ったピーター・カッタネオではないですかっ(>y<;) あの大ヒットし、世界各地で、もちろん日本でも亜流作品を雨後のタケノコ柳の下のドジョウの如く生み出した映画の監督がこんなぬるいコメディを撮っていたとは……ちとビックリよ。

役者たちはTVドラマ系の人が多いようだが、主役のレイン・ウィルソンはジャック・ブラックに似ている。それで得しているのか損しているのかは微妙な所だが。

ただ、昔在籍していたバンドの音は王道ロックのパロディみたいで笑える一方、高校生バンドの方は結構好きなタイプ。なんでもギタリスト役が実際に作った曲らしい。かなり気に入った(^o^)d

ということで、音楽の良さは映画の七難隠す。いやあ、やっぱりロックっていいですねえ~ ヾ(^^#)ゝヾ(^^#)ゝが結論ってことでよろしく。

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